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モラハラ・DV夫との離婚手順ーその1「行動前の準備」


はじめに

2012年からアメブロにて、客観的に見ると相当くだらない、モラハラ・DV夫の破壊的エピソードと、私自身が自分の現状に気づいていく経過をつづっていました。ようやく離婚が成立し、ここに至るまでの「手順」をこれから具体的に整理してみようと思います。

私が離婚に向けて行動しようと思った時に欲しかったのは、先に進むため「いま」役に立つ具体的な知識や方法でした。そのために一番役だったのは生の声、つまり同じ被害ツマのみなさんのブログを読むことと、ブログを通じて知り合った何人ものブロ友さんとのやりとりを通して得た、体験に基づく情報や知識、工夫でした。それで、ここでも実際に私が体験したことから得たものを、必要としている方に向けてお伝えしようと思います。

モラハラ・DVの定義や、私がどのような経験をしていたか、それについてどう考えていたかは、先のブログに書いてあるのであまり触れませんが、離婚に至って実感していることは、モラハラ・DVをするような男とは早いうちに別れるに限るということで、この記事もその前提で書いていきます。

被害に遭い行き詰まっている方の、現状突破のきっかけにしていただけると幸いです。(不条理な現実に毒を吐いてきた、ブログもどうぞご覧ください)

また私の場合、夫からの攻撃は身体的な暴力も時にありましたが、家財の破壊と暴言がおもで、別居の準備に入った頃は切迫した「命の危険」というものは感じていませんでした。

少なくとも手順に沿って自分で計画を進めていくことができる、時間と状況があったから、このように動けたということです。

人によってそれぞれの状況は違い、ここでご紹介する手続き等に関しても、住んでいる地域により異なる点もあるかもしれません。しかし、動き出せば状況に応じたやるべきことが見えてきて進んでいけるので、書かれた手順通りでなくとも、できることから行ってみてください。

しかし、いまケガをしていたり、自分や子どもの命に危険を感じる状態にある人は、手順は全てすっ飛ばして、いますぐ警察に行くかシェルターなど安全なところに避難してください。


現状を認識すること

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家庭の中にいることが苦しい、家の中の物や壁など何かが壊されている、普通の会話ができなくてつらい思いばかりしている。毎日夫の機嫌をうかがっている。些細な事についても夫の許可を得なければいけないと思い、自分の意志で行動することが怖い。

これらに心当たりのある人は自分がどう認識しているかに関わらず、DVやモラハラに遭っていると思います。

いまや「モラルハラスメント(モラハラ)」も「ドメスティックバイオレンス(DV)」も言葉としては広く知られていますが、どういうものであるか正しく理解されていない場合も多く、被害に遭っていても自分がそうである、と認識できていないこともあります。

認識しないと次の行動には移れません。自分の置かれている状況が客観的にどうなのか、まず自覚することが必要です。

私は、自分が夫からのモラハラで苦しめられてきたことを認識するのに10年かかっています。DVにも遭っている、と自覚するにはその後また数年かかりました。手をあげられる回数は多くはないから、とか、掴みかかられるけれど殴られたことは数回だけだったというように、一度でもあれば問題である暴力を、私自身の認知のゆがみで過小評価していたことが原因です。

私が自分の現状を理解し、DVやモラハラの定義など正しい知識を得るために役立てた本は、次のようなものです。

マイ・レジリエンス トラウマとともに生きる (中島幸子 著)

カウンセラーが語るモラルハラスメントー人生を自分の手にとりもどすためにできること (谷本恵美 著)

こうした本の読み方や、紹介される対処法との向き合い方は、人によりそれぞれだと思いますが、すべて理解しようとか、実践しなければならないと焦るのではなく、理解できることや可能なアドバイスから徐々に実践していき、繰り返し何度も開いて読んでいくのが効果的だと、私は自分の体験から感じています。

何度も開いてみることで、自分の偏った認識をその都度修正できることと、頭だけではなく感覚で理解し、適した行動を自然に身につけていけるように思えます。

人に話すことの必要性

DVといっても、ニュースになってしまうような激しく凄惨なものだけを指すのではありません。殴る真似をされたり脅しで恐怖を感じさせられること、些細なことで罵倒される、物を壊されたり恫喝されるなども含まれ、それは普通の家庭や大人同士の関係ではあり得ないことなのです。

長年、あり得ない状況にいると、どんどん感覚や認識がおかしくなり、それが当たり前になってしまうので、「おかしい」と自覚するためには正しい知識を持つことの他に、夫以外の普通の人間関係を増やすこと、人に話すことが必要です。

では、誰に話せばいいのかというと、自分が受けている被害について話す相手・相談する相手はよく見極める必要があります。残念ながらこういう体験は、親しい友人、家族や兄弟姉妹であっても理解してもらえるとは限りません。それほど「普通ではない」こと、だからです。

話す相手によっては、全く逆効果なアドバイスを受ける羽目になったり、二次被害的な言動にさらされることもあります。余計な傷付きを避けるためには、少しずつ自分のことを話してみて、

・話すことを否定せずよく聴いてくれる人

・自分の考えを押し付けてこない人

を見つけましょう。『~すべき』または『~すべきじゃない』など断定的に物を言う人とは少し距離を置いたほうがいいかもしれません。

もし身の回りに話せる人が居なければ、DVに関する電話相談など自分の感情や出来事をありのまま話せる相手や場所をみつけます。

私もそうでしたが、DVやモラハラの被害を受ける人は、自分が悪いと過剰に思い込む傾向があり、無意識に被害を差し引いて話していることが多いのです。しかし、それが本当は必要なアドバイスや助けを受ける妨げになることがあるので、話すときには現状そのままを話せることが大事になります。

ネット上の人間関係

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また、書くことが嫌いじゃなければ、私のようにブログに書くことも、出来事を客観的にとらえて実情を自覚することに役立ちます。

同じ体験をしている人とつながることで、孤独に陥らずに済みますし、リアルとは全く離れた人間関係を持つことで、周囲に気づかうことなく自由に自分の感情を吐露できるのが、ネット上の人間関係の良いところです。

自分のことを書く場合は、安心して考えや感情を吐き出すためにも、ブログの存在が夫に知られないように十分注意します。

具体的には、

・ブログの投稿に共有のPCを使わないこと

=履歴が残って知られるおそれがある

・自分が使っている他のSNSとのリンクをしないこと

=リアルの自分とつながるリンクは、身バレする可能性あり

・ブログ管理に使っているスマホには、夫がわからないパスワードやロックキーを設定すること

=子どもや自分の生年月日・記念日など、夫に類推されるパスワードや単純なロックキーを避ける

・ブログにつながる履歴などアクセスの形跡が知られないようにすること

=毎回ログアウトし、念のため履歴はその都度削除する

・掲載する写真に気を付け、自分につながる情報をアップしないこと

=自分の姿や顔はもちろん、自宅内、周辺地域の写真は控える

私は、ブログが唯一ありのままを話せる解放区だったので、これを維持するために、居住地や年齢、子どもに関することなどは、あえて曖昧にしたり、写真は掲載しないなど内容には注意を払っていました。

まとめ

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行動するためには、まず現状を自覚すること。どれほど不条理な目に遭っているか自覚することで、行動の原動力も生まれます。

状況を正しく認識するためには、家庭という閉鎖空間で起こっていることを、匿名でいいので(電話相談やブログなどで)他者に知ってもらうこと、夫が介入しない家庭以外の人間関係を作ることです。

*次回記事では、自分の状態を自覚した後、行動するために欠かせない専門家への相談について書いていきます。










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