不幸のすべて・第三十五話「祓詞の唱え方」
前回は、次回に正式な祓詞を掲載すると宣言していました。今回はその続きです。宜しくお願い致します。
さて、祓詞は祝詞の基本です。これを暗記して腰廻を行う時に頭の中で唱えます。
正式の祓詞は、
❶かけまくも畏こきイザナギの大神。
❷筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に、禊ぎ祓い給いし時に鎮座ませる祓え戸の大神たち。
❸諸々の 禍津事・罪穢れあらぬをば、
❹祓い給え、清め給えと申すことの由と、守り給え、幸わい給えと申す悉くの由を、
❺天津神、国津神、八百万の神々共に、諸々聞こし召すものをぞと宣る。
です。これを読んで覚えてください。覚えることが重要ですので、すべての漢字に仮名をふりました。暗記する場合は❶~❺のパートで覚えてください。また、一度にすべてを覚えようとはしないでください。暗記する時の心得は無理をしないことです。
神社本庁の推奨している祓詞は、最後の部分が、
「……かしこみかしこみもまおす」
で終わっています。
しかし、われわれ播磨陰陽師は神職ではないため、古式の祓詞を、
「……宣る」
で終わる形式で使います。ちなみに祝詞は「宣る」で終わるから〈ノリト〉なのですが……。すべての祈りは、この祓詞ではじまり、祓詞で終わります。
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