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播磨陰陽師の独り言・第537話「人間を超えるAI」
東大を受験する人工知能を開発するAIプロジェクトが開発中止になったそうです。そんなのがあったのに驚きで、しかもすでに中止になっていたことにも驚きます。
中止の理由は、どんなに頑張って作ったとしても、AIが東大に合格出来ないからだそうです。これはチャットGPTが発明される以前の話です。チャットGPTなら合格出来るかも知れません。
「AI技術は人間には敵わない」
と言うのが結論でした。
しかし、これはは早計だと思います。
AI技術がどうこう言う前に、システムエンジニアやプログラマーの技術が低いので、良いプログラムが出来ないだけだと思います。
「東大の試験に合格するには、国語力が問われるが、AIは文章を認識したり理解することが出来ない」
と開発チームが発表していました。
試験で〈国語力〉と呼んでいるものの多くは、受験生を落とすための引っ掛け問題のようなものです。それらには、それらなりのパターンがあります。
人間が考える物事には、必ず考えた人の思考パターンがあります。パターンを持たずに物事を考えつく人などこの世にいません。
ちなみに、来年あたりにAIは人間の思考能力を超えると言われています。
チャットGPTが発明されてから、外国語を翻訳する能力が格段に上がりました。今までのGoogle翻訳とは別次元な性能です。
AI技術が発達してから〈質問力〉と言うものが注目されるようになりました。人と人とがコミュニケーションするには、この〈質問力〉と呼ばれるものが必要なのです。
私はその昔、セミナーをやっていた関係から、様々な人の質問を受けました。しかし、半分くらいの質問は、大雑把過ぎて答えようのないものでした。中には何を質問しているのか、意味の分からない問いかけもありました。そんな時、こちらとしては質問されたと仮定して、
——この人の今の状況なら、何を聞きたいのだろうな。
と推測しながら答えることにしていました。
相手の環境や性格も考慮して考えて、答えを出すのです。それにはコンピュータ・プログラムの知識が役立ちました。プログラムと言うか相手の思考パターンをアルゴリズムに組み立てて、答えを出していたのです。
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