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FML/トゥルーマンショー

SEVENTEEN (세븐틴) 10th Mini Album 'FML' F*ck My Life : Life in a minute

コンセプトがトゥルーマンショーだという考察があがってるらしい
そういわれて見返すと、確かにいたるところに散りばめられている
なぜ、トゥルーマンショーなのか、は、わからないけど・・・

「トゥルーマンショー」は、生まれた時から人生の全てを24時間撮影されてリアリティ番組『トゥルーマン・ショー』の主人公として生きてきた主人公が、自分の箱庭の人生から飛び出していくところで話が終わる、物語。
 人生に運命があるとすればそれは神様が描く筋書・・・誰もがそんなことを考えたことがあると思う、逃れられない運命みたいなものを皮肉に描いているのだと思う
 セブチのティザー(?)では、「fight for MyLife」というメッセージが伝えられる。幸せになる資格があります、闘いましょう、と言っている。
 
 昔・・・
 私がトゥルーマンショーを観た時、私は真っ暗闇の中を生きている気がしてた。どうにもならない人生、逃げられない鳥かごに閉じ込められたような重苦しさを抱えて生きていて、映画をただ面白いとは思えなかった。人生がひとつの物語であり、神様の描く筋書のなかを生きているという設定は本当に面白いし共感したけれど、そこから飛び出していけた主人公が羨ましく、同じようにすればいい、と簡単に影響受けられるならとっくにそうしてる・・・と余計に悲しい気持ちになったりもした・・・いつまでも忘れられない映画の1本だけれどそれは、ただただ面白かった、というものではなかった・・・

 今回のセブチの「自分の人生を闘いましょう」、というメッセージ自体、もしもこれを昔の、本当にしんどい時期に聞いたら、同意なんて出来なくてむしろ辛かったかもしれない。
 ただ、セブチは、この短い映画の予告編のようなティザーの最後に、
「世界中のすべての人からインスピレーションを受けました」と言っている。
 私は、このひとことが、あってくれてよかった、と思う。
 闘おう、世界は敵だらけだ、というようなメッセージが多いk-popの中で、セブチは比較的そういう歌詞が少ない。
 闘え、と口にするのは簡単だけれど、言われてそうだね、と思える人は強いわけで、なかなかそう出来ないから人生はしんどい。
 一緒に頑張ろう、と言われても、速度に追い付けない人だってたくさんいる。
 私たちはすでにじゅうぶん、人生を闘っている。
 もう、じゅうぶん、闘っている。これ以上頑張れって言われたくない。
 しんどかった頃の私は、毎日心のなかでそう叫んでいた。
 がんばって、って言わないで。

 でも最後の一文で、日々闘っている人のこともリスペクトしてるし、個々のがんばりを知っているよと言っているようでもあるし、闘おう、の一言がオブラートに包まれたようで私にはちょうどいい。
 
 なぜ、セブチがトゥルーマンショーをモチーフにしたのか理由はわからない・・・練習生時代からずーっとカメラの前にさらされてきてるアイドルなわけで、セブチはもっと上を目指すって言ってるってことは、作られた世界から飛び出すどころか、ますますもっとカメラに追われてプライバシーが無くなる・・・自分で人生を描こうとすればするほどプライバシーが無くなっていく、、、なんだか皮肉めいてる・・・
 
 これを期に、トゥルーマンショーも改めて観てみるのも良いかもしれない。ただただ楽しい1本として観れるようになっているかもしれない。

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