遠野遥著「破局」感想文
今更ではございますが、まずは遠野遥様、芥川賞おめでとう御座います。
芥川賞を受賞した作品は毎年読むようにしているわたくしですので、一月ほど前に「破局」を読了させました。
以下、あまりネタバレにならないように感じたことを細々と語ります。
公務員試験を控えている大学生「私」の、ラグビーと、ふたりの女とのセックスの日々のその結末の話なのですが、これを恐ろしいほどの体温の無さで淡々と書かれています。「ぼくらの」「なるたる」などで知られる漫画家・鬼頭莫宏を知人が「日常に空いたピース