じゃあね。

人に好かれる人は本当に幸せだと思う。でも、優しい言葉も全部その場しのぎのように感じてならなかった。心じゃなくて物や時間でつなぎとめているような気がした。私もたくさん考えた。ずっと一緒にいれたらきっと幸せだろうなあって。ぶつかっても、あなたはきっと私を許してくれて、私もあなたを許すんだろうなって。でもそれは分かりあおうとしてないなって気づいたときに、孤独を感じた。たくさんのものを受け取ったはずなのに、どこか寂しさが消えなかった。私は、きっと理解者が欲しかった。心に何か同じものを持っている人。
　ずっと、きれいなところだけ見ていられるなら、本当に幸せだった。でも、綺麗なことの裏には、きっとそうじゃない理由がある。私に尽くしてくれたことの裏には、きっと無条件の愛じゃなくて、彼にとっての訳があって、それは都合のいい物だったんじゃないかな。拠り所だったり、存在意義を確かめるものなんじゃなかったのかな。こんなことも、自分だけで考えて、そして、結果づけてしまって、ごめんね。
　お互い、忙しい日々が続いたね。二人なら、励ましあって乗り越えられると思ってたよ。でも、いつからか、自分が抱え込んでしまってた気がする。それを伝えれずに、気づいてくれないあなたを責めたね。ごめんなさい。お互い余裕がなかったんだと思う。これは言い訳でしかないけどね。
　私もあなたのことを追いかけたかったけど、いつも私がしっかりしなきゃっていっぱいいっぱいだった。私の正義感や真面目な性格のせいでもあるね。こうなってしまう前に、ちゃんと言えればよかった。でも、どうしても言えなかった。言ったら、すべてが終わってしまう気がした。離れたくなかった。
最後まで自分勝手で、わがままでごめんね。たくさん振り回して…ごめんね。たくさんごめんね。
　辛い時、寂しい時は傍にいてくれてありがとう。尽くしてくれてありがとう。たくさんプレゼントしてくれて、いろんな場所に連れていってくれて、ありがとう。不器用なあなただったけど、まっすぐに向き合って、精一杯に愛してくれたこと本当にうれしかったよ。
私が隣にいなくても、幸せになってね。ありがとう。