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【進路選択】実業団の良いこと・厳しいこと


最初の記事を書いてから1年が経ちました。私が一番驚いてます。笑


実は記事をいくつか書いてからはもう書くことが見つからないな〜と思ってたのですが、色々な角度から見てみると意外と書けることも見つかったので、今回は進路にフォーカスして書いていこうと思います。
進路と言えば学生にとってはちょっと書くシーズンが遅かったかもしれないですが、このテーマに対してそんなに悪い意見は持っていないのでご安心下さい☺︎



これからも競技を継続していきたい高校の選手がぶち当たる壁が実業団に進むか、大学に進むか。

そこである程度の記録を残している選手であれば、会社(実業団)からもお声が掛かりますよね。

最近でこそ大学の勢力が増していますが、私が高校3年生の頃(2018年)以前はある程度結果を残している選手であれば実業団に進む女子選手の方が多かったように思います。

男子選手は長距離選手であれば箱根を目標とする選手が多いので、7-8割が大学に進む印象です。

実業団を選ぶか大学を選ぶかはそこのチームにいる憧れの選手だったり環境だったりと基準は人によって違いますが、今の自分の力と照らし合わせたその時のチームの総合力は、学生にとって大きな決め手になるでしょう。


ここから本題です。
先に厳しいことを書いてしまいますね。



実業団と大学の大きな違いは、競技にビジネスが絡んでくるかどうか。
実業団に進めば、これまでは学生の身分で単純に特技としてきていた陸上競技に社会人としての責任が伴い、同時にそこに金銭が発生します。

文面で見れば重たいことのように思いますが、要は普通の社員のように会社の発展・利益向上に貢献することが求められるという訳です。

これまでは家族もしくは自身のお金で競技用品を買ったり治療なども出費はほぼ自己負担でしたが、実業団選手ともなればチームによっては会社がほとんど補助してくれます。

・競技で使用する衣類やシューズ代
・食費
・合宿費(遠征費)
・治療費
・寮費の半分以上(格安で住めたり...)

これら全て会社負担のチームも多くあります。
全てとは言わなくとも、最低限補助してもらえるチームがおそらくほとんどでしょう。

競技を今後も続けていきたい選手にとってはこの上ない絶好の環境ではありますが、そこに甘えてばかりではいられないのが実業団の厳しいところです。


実業団の雇用形態にも普通の働く人と同じように会社によって大まかに2パターン存在し、正社員、契約社員とあります。

正社員であれば◯年の間に結果を出して、などの決まりはなく、辞めたとしても同じように社員として働くことが出来ます。

反対に、契約社員であればチームによって定められた年数が存在し、仮に3年契約であれば3年で在籍チームの力に相応する結果が出ないと特別な事由がない限りは満期で切られてしまいます。

どちらにせよ、会社が抱えるチームの選手として結果を出すことが仕事なので、長期間走れなければチームの使い物にならなくなってしまうということです。

学生の身分であれば最終的な辞める辞めないは自分で選択できたことなのでかなりシビアですね。


ただ、実業団で活動する大きなメリットとしては、


走ることでお金を頂けるのでやりがいに繋がる
チームが持つ練習場があったり、社業の負担がかなり軽減されているため走ることに集中できる
専属のトレーナーさんにケアをしてもらうことで自分の状態を客観視しやすい
トレーニング用や治療用の器具が揃っており、ストレスなく競技を極めていける環境が整備されている
会社を背負っているため、社会人のモラル・マナーが早いうちに身に付く
・引退後もその会社で働けることもある

↑実業団を持つ会社は比較的大きな所が多いので、普通の学生のように就活せず、引退後にもそこの企業で働ける場合もあるのは個人的にかなりのメリットかなと思っています(辞めた奴が言うな)。


社業で言えば私はメリットというより良いことが多かったな、と思っています。


私の会社はとても温かい方が多かったので、部署の方々がとても親切にして下さり、合宿がない時には懇親会だったり上司の方にご飯に連れて行って頂いたり、部署でミーティングをするときにたくさん近況を聞いて下さったり、駅伝の時には部署の方一人一人からメッセージを書いて頂いたり、クイーンズ駅伝の頃には会社として大規模な応援団を結成し、仙台まで観に来て下さったりしました。

個人的には選手としては全く走れない期間が多かったのですが、その度に上司の方にお話を聞いて頂いてたりもしました。

また、入社した時の新人研修では全国の同期が本社に集まり、そこで数百人規模の同期の前で私たちのことを紹介してもらったり、最初に振り分けられたグループではまるで学生の頃のような時間を過ごせて思い出にもなりましたし、そこで仲良くなった同期と今でも会うことがあったりもします。

大学にはないようなこういう社会人としての大人のご縁もあるので、選手としてはシビアな部分はあるけど会社のチームっていいな、あったかいな、って事でした。



ここまでつらつら書き進めてきましたが、大学チーム・実業団チームにはもちろんそれぞれに良いこと、厳しいことが存在します。

大学や実業団のそれぞれの性質を見て自分に合う方を選択するも良し、それでなくとも今はクラブチームや個人登録でも出られる大会も増えています。

時代の変化もありますし、何かに囚われないで個々に合う選択をしていきたいですね。

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