見出し画像

bingAIに難しいこと

 前作でAPIを使ってAPI公開している小説投稿サイトに自動で感想を書くbotは将来的に可能かを聞いたらその可能性は高いという返事がきた。

 では人間なんて文章を作る仕事にはいらないという極論が出てくる。
 最近は画像生成機能までbingAIに実装された。アプリ版ではまだだがプラウサ上ではiPhoneでも扱える。

本当にそうかな

 まあ世の中、誰とは言わないが小説を書くプロットを作る癖に人生のプロットはダメダメな筆者のような人間がTwitterで朝から晩まで偉そうに駄弁っているのは間違いないが、筆者にとっては書くことは自分への確認であり自分の再構築作業にして呼吸のような日々意識しない営みである。

 AIが仕事を奪ってしまう世界になっても筆者は何か書き続けるだろう。

 さて、筆者の個人的事情より本稿はAIはレビューを書くことはできると言うことを前回証明した上で、では多くの人が恐れるようにあなたを模倣したレビューbotが作れるか。それが作れる世の中ではいかに生きるべきかを考えていきたい。


とりあえず小説家になろうにおける某コピペレビュアーを機械学習させてみた。

 なんせ誰とは言わないが本文を読まなくても書く夏休みの感想文形式で何百もコピペ文を連投している人については学習できるパターンが多いのでかなり傾向を掴んでくれる。

 2、3回修正を経てだいたいあってるレベルまで学習できた。

 では筆者の文章を真似てレビューを書かせるとどうなるか。架空の小型二層式洗濯機を400字でレビューしてくれとする。つまり小型二層式洗濯機ならなんでもいいはずなのである。

 たとえドラム式で下に乾燥機が付いている見るからに使いにくそうなものでも。

 そんなもんを考えるよりもう少し人間が魅力を感じる商品を考えてくれ。

400字以内と指示してもこうなる。どうもAmazonレビューに引きずられている模様。

添削をする


 カタログスペックとかはAmazonに明記されるし、小説家になろうなら作品を読めばいい。

しかし小説家でもなく、ブロガーでもない筆者のレビューを400字以内に書くのはなぜ難しいのか

 427回(2023/03/23現在)も書いているから学習できると思いきや……。つまり簡単にAIに学習されてしまう某コピペレビュアー氏は全く作品読んでいないのでは……ゲフンゲフン。

 でもさ、俵万智さんの俳句は学習しているじゃないか。文字数はもっと厳しいし季語や定型分や枕詞とか色々ルールがある俳句の方が素人ばかりの小説家になろうレビューより学習難しいの?

俳句よりなろうのレビューを真似する方が難しいらしい。

 俳句はルールが明快で一貫しているので学習できるが、なろうレビュアーは作品ごとに文体を変えたり作品そのものを読んで作品の意図やテーマを推測しあるいは読者に問いかけることすらある。そしてそれは読者に新しい人生のストーリーを提案することでもある。

悪く言えば偏見の塊で、偏見を廃するbingAIにはいささか畑違いのようだ

 単純に感想や推薦文を400字以内に書くことはできるが、それを工夫する個人を模倣するのは難しく、定型分になったり400字オーバーする。
(※小説家になろうのレビューは本文400字まで)

 まあ、bingAIさんは決して否定的意見を言わないので筆者の質問が悪いだけかもしれません。いわゆるAIが嘘をつく(※人間の指示が悪い)パターン。

今後のレビューAIはどうなるかbingAIに聞いてみた

AIは質問に回答をすることから物語を紡ぐ存在へ進化する

 ただ質問に答える存在から読者に新しい物語を新しい生活を提案する存在へ。

 人間だってエジソンは蓄音機の機能を把握していたが、誰でも音楽を楽しめる世界の物語を必要と感じなかった。

レビューはSF

 あんなこといいなできたらいいなと古のアニメ主題歌は語った。

 我々が今後少なくとも半年、AIに負けないためにはこんなものがあればこんな未来が待っている(かもしれない)というストーリーの提示かもしれない。

 そして、それすらもこれからAIはカバーしていく。

 我々は車輪の再発明をしている気分を幾度も味わうかもしれない。車輪の使い方を知らずに遊ぶ子供のように。

 その過程で誰も考えなかった使い方が見出せるかもしれないが。

 かつてのガープスルナルシリーズは実用性皆無な武器が大量にある世界だったが、車輪を用いた武術があった。まあ、空を飛べたりする車輪だが。

 目先の実用性よりこれでこんなことしたら面白いのではないか。
 そんな遊ぶ発想が人間には必要なのかもしれない。

 実際、bingAIで遊び倒している人間は圧倒的に日本人が多いらしく、全体の10分の1でありながら質問数はトップらしい。AIと人間の付き合いはまだ始まったばかりだ。楽しんでいこうではないか。


 ただ、これは筆者がAIにするべき質問を間違えているだけかもしれない。
 それでも、少なくともあと半年は『鴉野兄貴bot』の心配はしなくていいようである。

この記事が参加している募集

AIとやってみた

自称元貸自転車屋 武術小説女装と多芸にして無能な放送大学生