「無限回廊案内人」著者 千年  小学館 第2話 半径百センチ

ネタバレします。ネタバレ嫌いな方、読んでいる最中の方、気になるようなら読み流しを。

この話では、
反復と対比が頻繁に用いられています。

「あらすじ」
神出鬼没な喫茶店「アクアリウム」に訪れた、半引きこもりのオタク男性。世の中全てへの怒りを抱き、他者を叩くことで自尊心を維持している。彼は望んで現在の環境にあるのではないと言うものの、彼自身は半径100センチの空間で1日のほとんどを過ごしていた。
偶然訪れた、アクアリウムで彼は無限回廊に足を踏み入れる。そこで彼はネット上の知り合いと出会い、真実を打ち明ける。
無限回廊で、出会った知り合いと現実で出会うことにワクワクしながら、喫茶店を去っていく。

今回はお客さんの言葉遣いの変化を。

冒頭では、乱暴。続く中盤では少し穏やかに。後半はつきものが取れたように明るく穏やかに変化している。
語尾の変化によって、読み解くことができる。
・序盤
「は?」、「ありえねぇ」をはじめとする言葉や体言止め、命令形が多く高圧的。
視覚的、音的な間が無く、詰まっている。
・中盤
「けど」濁音の含む言葉や母音を多く使うことで、曖昧さを示す。
・終盤
疑問形や、「な」で終わらせることで言葉をさらにポジティブに見せる。三点リーダの多用もポイント。

出来事に応じて、感情をダイレクトに表現することの出来る、ものなだけあって、文字一つ、記号一つで印象を左右させることが出来る。
時と場合に応じて慎重に選び分けることが重要。

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