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(雑談)「GTARP」がとにかく楽しい

今週から、vaultroomの主催する「VCR GTA」という企画がスタートしています。GTA(グランド・セフト・オート)の世界を舞台にしたロールプレイサーバーで、配信者さんやゲーマーさんが参加し、警察になったり救急になったり、犯罪者になったり、飲食店の人やニュース記者になったりして、ロサンゼルスを元にした架空の世界「ロスサントス」で実際にそこに暮らす人物として過ごすのです。VCRGTAは私が以前からずっと楽しんでいる「STGR/ストグラ」の運営チームが支援していることもあり、世界観はSTGRに近いものの、空気感は全然異なります。しかしながらどちらも超良質、魅力的なRPが繰り広げられており、RP好きとしては、めちゃくちゃ楽しいのです。無限供給大感謝です。

ところで、RP(ロールプレイ)の定義って人によって異なりますよね。私の中では、RPとは「その世界の中で、役割を果たすこと」を意味する言葉だと思っています。ここってニュアンスがちょっと難しいのですが「演技をすること」とは必ずしもイコールではなくて、その世界において与えられた状況や課題に対し、その世界の者として思考し、行動することができていれば、それはもうRPなのではないかと思うんですね。

RPG(ロールプレイング・ゲーム)で考えるとわかりやすいかなと思います。RPGでは「魔王を倒せ」と言われたら、プレイヤーはRPG世界に存在する者として、魔王を倒しに行くのです。そこでは「魔王を倒す」のが役割なので、これを果たしていく過程がRP(ロールプレイ)であるというふうに考えています。

たとえば現実世界では(もし現実世界に魔物が存在するならば、ですが)魔物から攻撃されて怪我をしたら病院に行くことになりますが、もしあなたが「傷を受けたら薬草を食べて回復する」という理のRPG世界に存在する者ならば、その理に従って道具屋へ行き薬草を買い、HPが満タンになるまで薬草を食べるという行動(=RP)をしなければなりません。そんな感じで、その世界に存在するものとして、世界のルールの下で、与えられた役割を果たすのがRPなのだと、そういうふうに考えます。仮にそのRPGの主人公に、自分自身の本名を付けていたとしても、あくまでRPG世界に存在する者として行動しているならば、それは立派なRPですね。

GTARPのサーバーはたくさんあると聞いていますが、どうしても目が足りないので、私はSTGRとVCRGTAしか見れていません。なので、この2つに限った話しかできないのですが、STGRとVCRGTAはどちらも、世界観が作り込まれていて現実的なのもそうですが、何より参加者が世界に入り込める設計が本当に巧みだと思います。警察になった人は、最初は逮捕もままならない中上官や先輩のサポート役として役割を見出し、そのうちカーチェイスや撃ちあいで勝てるようになり、警察官として活躍していく。犯罪者になった人は犯罪者として、警察官を欺く作戦を考えたり、他の犯罪者と協力して大型犯罪に挑む。一般市民は人間関係を構築し、ときに警察、ときに犯罪者ともうまく付き合いお金を稼いでいく。そういうふうに、世界の一員として自分の役割を見つけ、役割を果たしていく過程(RP)に、参加者も視聴者もうまーく入り込めるようになっているように思います。

だから自然と、私達視聴者は、また時に参加者自身も、ポンコツと言われた警察官が大型犯罪で指揮を執る姿に感動し、いつまで経ってもコンビニ強盗が上手くいかない犯罪者を「次こそは」と応援したくなるのですね。

そこには勝ち負けの概念は必ずしも存在しません。勝った負けたではなく、その状況におけるRPを楽しむ、というスタンスがいいのかなと思います。たとえば実際にSTGRの世界でも、新人警察官しかいない状況下で、手練のギャングが大型犯罪を行い、手も足も出ないというときがありした。VCRGTAでもそういうことってあると思います。もしかしたら見ていると「犯罪者は空気嫁」とか「上官が来ないなんてヒドイ」とか思ってしまうかもしれませんが、それは警察が「負け」ギャングが「勝ち」という考えがあるから、そういう言葉になっているのだと思うのです。大事なのはそこではなく。たとえば新人警察官が、頭の中では絶対に制圧できないと理解しつつ「それでも行くんだ」と自分を奮い立たせて出陣していく。また、実際にギャングにやられた後に「どうすれば勝てたのか」を考える。その様子を見て楽しむのが「RP」の世界の醍醐味だと私は思います。

今回はギャングがお金をもって逃げた、でも次は捕まえる。ギャングはギャングで、捕まったら今度は捕まらないように、より巧妙な作戦を考え、より時間をかけて準備を進める。その繰り返しです。もちろん一方的になりすぎると、参加者の士気が下がってしまったり、面白くないと感じてしまうでしょうから、上手い塩梅になるようにある程度の調整はなされているでしょうけれど、そこに関しては運営さん側がめちゃくちゃ考えてくれるでしょうし、STGRの場合、サーバーが閉じている時間に参加者の方も運営(STGRでは運営という言葉は使わず、市長、市長補佐と呼ばれています)も一緒になってアレコレ考えていたりするらしいので、そのバランスについて私達が気にする必要はまったく無いのです。与えられるすべての状況は素材であり、要素であり、私達は参加者の方々が、素材や要素の中で考え、行動し、生み出す最高のエンターテイメントを「観測」する。それが、楽しい。

なお以上はいちファン、いちSTGRオタクとして、RPってこういうものだと考えています、こう考えると楽しいよっていう話ですので、公式見解とかではもちろんありませんし、人によって違う考えはたくさんあるでしょうから、あくまでひとつの考え方ということで、お願いします。この内容について公式さんや参加者に問い合わせたり、外部に持ち出したりしないでね。見出し画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました、ありがとうございます。

※ストグラって何~?って方は、こちらの記事もあわせてどうぞ


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