鉄道の日なので「かぼ電の思い出」
高校の頃、通学に使っていた中央線
部活終わりの時間になるとやってくる人気者が、「かぼ電」こと
カボチャ色の電車でした。
これが他の電車と違うってのは、鉄道好きならずともわかる。
とにかくうるさくて、隣の人の声すら聞こえない車内
銀色でべこべこだったドア
どこか落ち着く黄緑色の内装に、ふかふかだった青いシート
JR東海は、列車の運用が基本的に固定されてますから
同じ時間に同じ電車がやってきます。
かぼ電は、私たちは部活がちょっと長引いたときにやってくる電車でした。
「今日かぼ電の時間だねー」そんな会話をしながら、夜のホームで、どうでもいい話で盛り上がってました。
万博が終わった翌年だから、2006年ですね。ちょうど多治見駅の改札機がTOICAに対応した頃。部活を頑張って帰宅しようと駅に行くと、かぼ電ではなく真新しい313系電車が、室内灯を煌々と輝かせながら入ってきました。
それはそれは、衝撃で。次の日学校で話題になったほど。
何の前触れもなく、かぼ電は姿を消したのでした。
なんだか寂しいねェ、と
友達を話をした。そんな記憶があります。
もちろんかぼ電こと113系電車は、その後もまだまだ(今も)全国では活躍しています。東海管内でも、中津川までは割と最近まで、JR東のが乗り入れてきていました。
(↑コレは115?113?わかんね)
広島では、黄いなぁ電車になって、活躍しています。
(↑コレは115?113?わかんね)
しかし、私の中での「かぼ電」は
2006年のあの日に、思い出に、なったのでした。
鉄道車両の引退は、毎年全国津々浦々で起こっています。
より快適で高性能で省エネな新型電車に置き換えられるのは、宿命ともいえるでしょう。時には沿線にカメラマンの砲列ができたり、見送りにきたファンでごった返すホームを後にして走り去る列車もあります。
ただ、「自分が毎日使う電車がある日突然変わる」経験をしたのは、「かぼ電」が最初で最後でした。
かぼ電の時間に駅に向かったら、かぼ電が来なかったあの日
ぼんやりゆらゆら見えてくるはずの灯りが、真っ白なLEDだったあの日
青白い室内灯と、新車のニオイに包まれた車内に入ったあの日の
あの感じは、一生忘れることがないと思います。
ということで
かぼ電の思い出の話、でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!