(ストグラ)すべてはRPを盛り上げる最高の要素として
ストグラ(STGR)の世界では今、ギャング同士のシマ取り合戦が盛り上がっています。ロスサントスの町にはギャングがいくつもあり、ギャングのテリトリーである「シマ」を、武力だったり交渉だったり様々な形で自分のモノにしようとしています。
このシマ取り合戦。もちろん多く取れたほうがシマから得られる収入が増えたり、メリットも一応あるのですが、別に勝ち負けを競っているわけでも無いですし、究極マップ内全てのシマをひとつのギャングが独占したとしても、逆に言えば自ギャングがすべてのシマを失っても、それでゲームクリアになったりゲームオーバーになったりするわけでもありません。ギャング自体も強制解散させられたり、町を追い出されたりすることもない※。そもそもストグラはゲームではなく「ロールプレイ(RP)」サーバー、群像劇のようなものだと思うので、こういったシマ取りだったり、ギャング同士の対立や抗争、或いは警察とギャングの駆け引き等も、言ってしまえばすべて「RPを盛り上げる要素のひとつ」なんですよね。
そのことを踏まえたうえで今の状況は、正直めちゃくちゃ面白いです。
強いギャングには強いギャングの生き様があり、歴史あるギャングには歴史あるギャングとしての美学がある。若いギャングの中にはディプロマシーの如く政治や連合で戦うところもあり、自分の領地に来ないでと願うギャングもいる。人集めに苦悩するギャングもあれば、シマそっちのけで撃ちあいをしたいギャングもあれば、ピエロもいる。一方でそういった状況が市民に影響を与えないよう活動する警察官や、そんなことは露知らず日常生活を送る一般市民もいる。そういう混沌とした状況と、その中で「生きる」人々の姿が、このシマ取りという要素が追加されたことによって、今まで以上に鮮明に、様々な面から描かれているのが今の状況だと思います。
シマ争いに限らず、ストグラではあらゆる要素がRPのいわば『添え物』として用意されていて、それを参加者の皆様がめちゃくちゃ上手に料理するので、見ていて楽しいです。たとえばギャング関連では、ストグラの世界には大型犯罪というものがあり、成功すると数千万円の報酬がもらえますが、失敗すると警察に捕まり罰金と実時間で数十分の投獄がある、という要素が用意されています。でも、大型犯罪で成功しても翌日にはまた大型犯罪がありますし、失敗して投獄されても出所してからは普通に生活が送れ、次の大型犯罪に挑戦することもできる。そこにゲームクリアもゲームオーバーもありません。
犯罪に成功したら成功した先のRPとして、犯罪資金で私腹を肥やしたり、指名手配犯となって逃亡する生活があったり、失敗したら失敗したでどうやったら大型犯罪が成功できるかを考え、メンバーを増やしたり練習したりする生活があるのです。警察は警察で、犯罪者をいかに捕まえて投獄するかの戦略性があり、時に犯罪者と(RPとして)口論したりする様子も楽しめます。一般市民が犯罪者との関係性に悩むこともあるでしょう。RustでNPCを倒して報酬を得るのとは根本的に違う、すべてはRPを盛り上げる要素として、様々な要素が設計されている、と感じます。
たまに公式Discordサーバー内などで「ゲームバランスが~」みたいな投稿※を見かけることもありますが、私はむしろバランスなんて悪ければ悪いほどそこから生まれるRPが面白くなると思うので、今回のシマ争いなんかも、強いギャングが蹂躙していく様子なんかを見ていると、そこからどういうRPが生まれるのかな?とワクワクしながら観測しています。ほら、RPGが面白いのは、ラスボスと主人公の間に極端な力の差があるからでしょ?もし主人公とラスボスのHPが同じぐらいの数値で、初期装備で倒せたら何も面白くないでしょ?そういうことです。もちろん参加者の方々が「楽しくない」と感じるのはよく無いですから、実際にはある程度のバランス云々は内部で調整していたりするのでしょうけれども、それは観測者として気にすることでは無いですしね。すべてはRPを盛り上げる要素であり、それがめちゃくちゃに上手く噛み合っているのが、今のストグラだと思っています。
長々と書きましたが、つまるところ、今めちゃくちゃ楽しいよ、ってことです。というか初日(2022年8月末)からずっと観測者を続けていますけど、楽しくなかったことなんて一度もないですし、市長はじめ運営の皆様はすごく世界観を守って盛り上げてくれるし、最高のコンテンツですよ。群像劇好きなら絶対に触れるべきです、ってこと。
見出し画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました、ありがとうございます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!