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ゲーム遊記~DORASURE編

#ゲーム #ボードゲーム

ゲームの概要

タイトル: DORASURE
ジャンル: 協力型ボードゲーム
プレイ人数: 2~5 人
プレイ時間: 30~40 分
 リンク : 公式サイト

ルールの簡単な説明

目的

プレイヤー全員で協力し、竜を倒すこと。

ゲームの流れ

DORASUREは大きく2つのパートに分かれています。
まず冒険パートではフィールドを探索し、キャラクターを強化しながら竜を弱体化させます。
その後の最終決戦パートでは竜と対決します。

個人的な感想

プレイヤーはほぼすべてのアクションでサイコロを振り、移動数や場所・戦闘の結果が決定するため、運とサイコロを攻略できるかがゲームの命運を分けるゲームだとの印象を受けました。
私は運ゲーがあまり好きではないため、DORASUREの運に左右されるゲーム性にはだいぶイライラしてしまったため、今回はだいぶ厳しい感想と評価になりました。
このゲームは協力型ゲームなのですが、協力したくても他プレイヤーを手助けできる要素があまりに少なく、また協力が逆に損になるルールがありました。
そのうえ操作キャラによって難易度に大きな開きがあり、プレイヤー同士の格差が広がりやすかったです。
個人的には、DORASUREは協力型よりも対戦型として設計された方が良かったのではないかと思いました。

具体的なエピソード

冒険パートでフィールドに散らばり、それぞれがレベルアップとクエストを個々でこなしました。
連続して戦闘をしても大丈夫なキャラクターほどクエストと道中での戦闘をバリバリにこなし、そうではないキャラクターは慎重に行動しても、何度も竜による災害に見舞われて強制的にHPが減少し、そのせいで苦戦していました。

プレイヤー同士の協力

冒険パートでは、時々お互いを助け合うことができました。
しかし、ルール上プレイヤー同士で協力して行動すること機会が少なく、それぞれが自分の道を進むことが多かったです。
最終決戦パートでは全員が竜を倒すために力を合わせましたが、冒険パートでの格差が影響し、一部のプレイヤーだけが活躍する結果になりました。

改善点

1. キャラクターの性能差

キャラクター全員が戦闘職のため、体力や特殊技能の使用回数を回復する機会が限られたキャラクターと、そうでないキャラクターの差が大きく、ゲーム内で協力型ゲームとして許容できがたいプレイヤー間の格差が生まれました。
バランスを見直すか、ルールが複雑化しても戦闘職とサポート職のように役割を分担できるようにする必要があります。

2. レベル差救済制度の欠如

全員に恩恵が行き渡る機会が少なく、6つあるクエストのうち2つをクリアしたのみでした。
それどころか同じクエストを協力して攻略したら経験値が半減するなど、協力したら損になる要素すらありました。
性能差を補ったり、他プレイヤーに便乗したりする仕組みがほぼないため、強いキャラクターがさらに強くなり、弱いキャラクターは弱いままという負のループを招いていました。
ゲームとして見た場合、プレイヤー自身の性能と運ではなく、操作キャラクターの性能で大きな差が開いてしまう印象を受けてしまうのは改善すべきだと思われます。

3. 竜による災害への救済措置の貧弱さ

移動のたびにHP減少やリソースの回復ができる村が消滅する、竜の災害が発生するリスクが発生します。
また冒険パート中に死亡すると竜を倒す前にゲーム自体が終わってしまいます。
そのためHPやリソース回復の機会が乏しい操作キャラクターは、大胆な行動をしたくてもできないジレンマを抱えることになります。
私の操作したキャラクターは、マップに3か所だけ存在する村に立ち寄ることでしかHPとリソースが回復できないキャラクターでした。
そして他のプレイヤーが移動をするたびに竜の災害に見舞われるかもしれず、また竜の災害もほとんどのペナルティーが全員に降りかかるものでした。
そのため村の近くをウロウロして戦闘することを選ばざるをえませんでした。
最終決戦前に死んでしまうとゲームが終了してしまうというルールがあるため、迷惑を他プレイヤーにかけないために安全策を取らざるを得ないという、ゲームによって選択肢を選ばされている感覚がずっとあったことが面白さを損なう原因となっていました。

総評

DORASUREは個人プレイと運の要素が強すぎるため、協力型ゲームのみんなで戦略を立て共に困難を乗り越える楽しさの余地が限られています。
またキャラクターのバランスが悪く、レベル差救済制度も全くないため、社会福祉のない資本主義社会を体感できるゲームとなっていました。
拡張パックがたくさん出ているらしいので、改善されていることを願いたいです。

執筆 : なみねこ

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