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本気でクソデッキ調整録〜ETBヴェズーヴァ〜

好きなカードはありますか?
私はある。(MTGアリーナで、カスレアにWCを捧げるのが趣味の)筆者は、何をするのかよくわからないカードが好きだ。

神話WCをこれに砕くの!?

つまり、どういうことだってばよ…
今回の調整録は、メタの観点からクソデッキを生み出すべく悪戦苦闘した記録である。

1.前提編

版図ランプが強すぎる…

速くないデッキに立ち塞がる悪魔(天使)

筆者はBO3スタンで、中途半端な速度のクソデッキを組みがちである。それらクソの塊に、ことごとく引導を渡したのが版図ランプ。一体何個のクソデッキが、朝起きたら小人さんに解体されていたことか。
シナジーカードで細かく稼いだアドを、虚無に変換していく太陽降下。そしてあっさりと蓋をする各種フィニッシャー。

よくできたデッキだ。。

ちなみに、筆者は版図ランプが嫌いなわけではない。むしろ、ランプ戦略がスタンで実現しているのは喜ばしい。
近年のスタンはミッドレンジ優勢環境が多く、本来はランプ戦略がそれらに有利な構造となる‥しかし、ランプ戦略がミッドレンジを打倒できずに、環境が硬直化するシチュエーションが多かった。

親の顔より見た

どんな環境も嫌いではないが、ミッドレンジがランプ戦略に対し鬼の形相で「駆逐してやる!!この世から…一匹残らず!!」と青を加えて、打ち消しを積んだりするメタの変遷は見ていて楽しい。
今環境は魂の洞窟+アトラクサで打ち消しに裏目を押し付けているのが、版図ランプの強い所以だ。
最近はライフ回復を解決策とさせぬよう、毒性アグロが流行っていたりする。メタがしっかり動いており、とても見応えのあるスタンだ。

さて、筆者はどう版図ランプを攻略しようか。

打ち消せないなら、手札に戻しちゃえばいいじゃない

版図ランプは基本的に、各ターン1回行動のデッキだ。力戦の束縛が絡まない限り、複数挙動は難しい。ダブつきがちな手札に対し、常夜会一家の介入者を毎ターン合わせていけば完封できる。
毎ターン?可能だよ。そう、クソデッキならね。

な、何を言っているのかわからねーと思うが、

筆者も何をしているのか良く分かっていない。
解説しよう。後手で対版図ランプ、こちらの展開に対して相手が太陽降下を放つシチュエーションである。
4T目 常夜会一家の介入者で、相手の太陽降下を手札に戻す。
5T目 土地を置いてヴェズーヴァの複製術を置く。
相手の太陽降下に合わせて、消えゆく希望を常夜会一家の介入者に打つ。コピーが出る。コピーのETBで相手の太陽降下を手札に戻す。消えゆく希望が解決され、常夜会一家の介入者が手札に戻る。
6T目以降 常夜会一家の介入者はまだ手札にある。めんどくさくなった相手は爆発する。

こういうこと

そんなクソコンボじゃ、赤単なんかのアグロに勝てないのでは?概ねその通りだ。
しかし、ちゃぶ台返しのワンチャンもある。上記3枚が揃っている状態で、常夜会一家の介入者に消えゆく希望を打つと‥?コピーが出て、消えゆく希望が手札に戻せる。1マナごとにコピーを生成できる。絆魂がアホほど並ぶ。赤単使いの顔面を歪ませるには充分だ。

呪文を手札に戻すコンボの際は、復活したアーテイが常夜会一家の介入者の互換となる。

横並べコンボの際は、消えゆく希望に限らずスペルならなんでもいい。

これとかでも互換できる

さて、やりたいことは見えてきた。あとはいかにデッキに落とし込むかだ。

2.実現編

ポイントは現段階で2点。
Ⅰ.4マナ域膨れすぎ
Ⅱ.クロックパーミッション構造

まずⅠだが、当然のようにマナカーブが歪んでいる。

コンボパーツが4マナに偏っている

こんな初手が来るのだが、こちらの顔面が歪む。ある程度は受け入れるのだが、プランとして一段落ちるアーテイは枚数を減らすべきだろう。また、4ターン目以降は4マナを構えてターンを渡す構造上、5マナ以上のマナ域もほぼ入れられない。少なくとも、ソーサリーアクションは入らないのは確定だ。

次にⅡだが、仮想敵に版図ランプを据えているので、序盤のターンはダメージクロックを展開すべきだろう。呪文を手札に戻す行為は盤面を硬直化するのが狙いであり、そもそも空の盤面を維持してもその先に待つのは敗北のみ。ダメージ源が戦場にある状態で硬直化させるべく、クロックパーミッション構造を目指すべき。打ち消しと除去満載で、重いフィニッシャーを扱うコントロールスタイルにならぬよう注意が必要。それでは手札がダブついている版図ランプには勝てない。
クリーチャー戦略は、仮想敵の欄で挙げた赤単・毒性アグロにもちょうど良い。特に毒性アグロに対しては、スクレルヴの巣の存在から除去よりも壁役を並べることに意義がある。タフネスが2以上、かつ警戒があればそのプランを強化できる。
さて、そんなデッキができるかな…?

コンセプトが交通渋滞を起こしている…‼

いつも通りだ。
Ⅰ.4マナ域問題。とか謳っていたくせに、謎の4マナが名を連ねている。

突然割り込んできた

タフネス2以上かつ警戒。本体性能ももちろんだが、採用理由は出来事だ。その解説の前に、消えゆく希望の互換群の話をしよう。

1マナバウンス枠だが‥

さすがに弱すぎた。
他候補も2マナ以上が多く、いまいちピンとくるカードが見つからなかった。そこで筆者は観点を変える。バウンス以外で常夜会一家の介入者・アーテイとシナジーするカードは何か。

ブリンクすればいいのでは?

試作する方々

試作とブリンクのシナジー。お誂え向きに、白レアの試作は警戒がキーワードに振られており、プランニングとのかみ合いも良好だ。
なお、試作はコピー可能な値である。ヴェズーヴァで複製トークンを作製しても、試作機は試作機が量産される。この世で筆者以外に役に立つことのない術式を開示した。
結果はまずまずで、狙い通り警戒でアグロを抑え込む展開が実現できた。
しかし、ふと邪念が頭をよぎる。
「…あんまりコンボしないな⁉」

所詮は3枚コンボ

キーカードのヴェズーヴァは4枚しか存在しない。クリーチャーとスペルには多少の互換があるものの、貧弱なドローソースではなかなか揃わない。
もっとクソに振り切ったデッキは組めないだろうか‥⁉

3.発展編

ヒントはクソカードにあるはず。

こっそり採用されている

肉壁なドローソースとして投入してみたが、なかなかどうして。相手の手札が減らない、呪文を手札に戻すコンボとの相性は良好だった。ここを起点にシナジーを構築すれば、また違う味わいが楽しめるのではないか。

相手の良いドローソースはある

フェアリーの黒幕の弱点は貧弱なサイズだ。毒性アグロのダニトークンがアタックしてきても、指を咥えてスルーしかない。タフな警戒プランは悪くなかった。それを実現する道はないか。。

道は照らされた

道照らしはまさしく道を照らした。アンタップ&+1/+1カウンターは、貧弱なクリーチャー陣を補強するのに良い仕事をした。1マナバウンスの互換カードとして、パズルのピースがピタゴラスイッチな快感だった。

出来事は強いという学びを活かす

ソーサリーなのが残念なものの、横並べコンボ実現時には1マナで対象が取れれば何でもいい。1T目に引いても5T目に引いても役割がある、ネズミが採用できるようになった。速く動いて、相手の手札を固定化しているうちに殺し切れるクロックだ。

タダ強枠

対アグロではアタックすればトークンが出て、コンボを揃えたい遅いデッキ相手にはドローができるナイスカード。アンタップとの相性は脳汁もの。

このクソデッキを使うと、いつものマジックとは別軸のゲームが楽しめる。今日はこちらの手札が1枚、相手の手札は8枚で差し切った。別次元マジック。

相手の手札を溢れさせる方々

ハンドアドバンテージという概念が、何処かに出家なされた世を謳歌できる。

今回の調整録は以上で終了だ。
こんなクソ記事にわざわざ足を運んで頂いた皆様も、ぜひクソデッキを組んで欲しい。その先には、異世界転生したかのような体験が、貴方を待ち受けているかもしれない。

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