天動説と地動説 その1

少し間が空きました。
この間の変化を細かく書けば、どれだけ文字が必要な事か・・・。

身体を合わせた時には瞬間に身体感覚は写ります。
もちろん、慣れない最初はなぜ崩れたのか、それには気づけません。しかし、何度も、「説明を聞きながら」崩されていけば、必ず、手がかりが見つかります。それが「身体感覚」のいいところ!

この時、その原因を「気の働き」や「なんとかエネルギー」等と心よりにしてしまえば、その理由はあいまいとなり、生まれ持ったセンスの有無で身に着けられるかどうかが決まってしまいます。
私見ですが、世の中にある多くの技芸の伝授はこの「センス」を伝える事はしません。センスよりも、技の手順、形など、伝えやすいものを大切にしてしまっています。自分のセンスにあった者を得れれば良い弟子となり、そうでなければ、置いてきぼりにして組織維持の養分としてしまいがちです。

私は「一人稽古」を説いています。
一人稽古は「センス」を磨くもの。言葉にすれば難しく思えるかもしれませんが、ひたすら、自分の身体の変化に目や耳、触覚、五感の全てで向き合うものです。やればやるほど、身体から得られる「情報量」が増えていきます。身体には老いがありますが、五体は大きく形を変えず、手がかりになり、しっかりとした「基準」を与えてくれます。

私が伝えている「術理」は一つの目安です。
その術理を使った技の結果だけを見れば、「なんとかエネルギー」を使っているように見えるかもしれません。まぁ、確かに「エネルギー」は使っています。エネルギーなしにモノが動く事はありえませんから、間違いではありません。

しかし、その「エネルギー」は測定できないものではなく、何度も繰り返し体験をすれば、間違いなく、そこに「感じられるもの」だという事を知ってほしいのです。
ついつい、学ぶ際にはそこに「不思議さ」を求めてしまいがちです。私もそうです。よくわかります。しかし、自分でもよくわからない不思議なものが100%の再現性をもって使えるようになれるとは考えにくいものです。

占いや治療であれば、気の合う人だけを選んでも喜ばれるでしょう。しかし、武術ですから、再現性は100%でなければいけません。100%でなければ命をかける事は出来ません。
「術理」と言えるほどの確信を持つには、そこに納得が必要です。

これからまた、何回かに分けて「天動説と地動説」について書いていきますが、もうすでに、「理屈」としては皆さん、ご存じのはず。
地球を中心に太陽など、他の天体が動いている、と考えるのが天動説。太陽を中心にして地球、その他の惑星が回っている、と考えるのが地動説です。

ただ、その理屈を知っているのに、この身体を動かす時には「自分を中心に」して、手足などを振り回す、天動説的な動き方をしてしまっている、それに気づけるかどうかと問いたいのです。
自分が中心になるのをやめて、外に太陽の役目をしてくれる中心を置いた時、身体が自然と動き出します。

地動説的な動きに気づいてから1か月ほど経ちました。動き自体は気づいた瞬間から変わり、もう、天動説的な動きには戻れない、となりましたが、なかなか言葉がついてきません(笑)。
一月たち、ようやく、いろんな方向から地動説的動きを伝えられるようになってきました。
とはいえ、言葉だけですので、どこまで「雰囲気」が伝えられるかわかりませんが、事前に言葉を聞き、想像力を膨らませてくれれば、きっと、稽古の際に「こういうことか・・・」と理解の手助けになってくれるはず。それを期待して、書いていきたいと思います。

更新はなるべく頻繁にしていきます。よろしくお付き合いください。

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2月の「大垣」はお休みです。
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