一月三日の日記

無職じゃなくなったら毎日日記を書くよ
そんな約束を友達とした。

初詣の参拝の列に並ぶ中、浮かれたオネエの人達が「私は今年はオバになるぅ〜」などと意味こそ分からないがとにかく力(りき)のある雄叫びを上げた時、寒すぎて失禁しそうになりながら僕もなんかしないといけないなぁと思ったのだった。
そして誰かに宣言しないとまたどうせ何もしないだろうと押し付ける意味で友達に宣言したのだった。
俺、やりますよ！と。

かくして浅はかな宣言だったのだが、明けて2日には面接に行き、あれよあれよと3日には就職が決まってしまった。
嬉しいけれど困ったな、そんな気持ちで顔合わせを終えた後渋谷の街を歩いた。
職場の人は良い人でそれもまた僕みたいなクズで大丈夫なのか感を加速させた。
すぐに家に帰るのも嫌でテクテク歩く。
行きたかったリンダキューブ展を観に行った。
道中すげえ大量のカップルを見て今年もこんなにカップルって存在してるのかという焦りにも似た感情も湧き上がる。
渋谷原宿間を歩いてる人間は総じてパチンコで確変引いたじいさんみたいな幸せ顔に見えた。

会場には作中に出てきた石碑のレプリカがあって嬉しくなり思わず写真を撮ってしまう。
ケンとリンダはどんな気持ちで方舟の乗員に志願したんだろうなとふと気にかかる。
男女各1名、難しい事とか考えず志願したんだろうか。
僕がいちいち考えちゃうムダな悩みもなくなると良いのになぁと会場を後にした。

そんで自駅に着いて無心でパチンコを打つ。
トキがサウザーを殴り倒して得たお金でラーメンを食べた。
明日からちょっと頑張ろうと本当にちょっとだけ思った。