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「オッドタクシー」:見ている間ずーっと面白い。

今更ながら「オッドタクシー」面白すぎでは!?

数日で一気見してしまった。

各方面から「面白い!」という声は聞こえていたものの、どういうおもしろさなのかは今ひとつ伝わってこず、なんとなく見ないままだった本作。

大学の先輩に「絶対見た方がいい」と言われて見始めたところ、最終話まで視聴が全く止まらなくなった。


アマプラで全話見放題配信中なので、未見の方は今すぐ1話を見てきて欲しい。

こんなに面白いんだったらみんなもっとちゃんとレコメンドしてくれよなぁ、と思いつつ、改めてどういうおもしろさなのか問われると確かに説明が難しい。

腹を抱えて笑うわけではないし、号泣するわけでもない。派手なアクションシーンに目を奪われるわけでもない。でも確かに面白いのだ。


公式サイトのストーリーはこんな感じ。

平凡な毎日を送るタクシー運転手・小戸川。
身寄りはなく、他人とあまり関わらない、少し偏屈で無口な変わり者。
趣味は寝る前に聞く落語と仕事中に聞くラジオ。
一応、友人と呼べるのはかかりつけでもある医者の剛力と、
高校からの同級生、柿花ぐらい。

彼が運ぶのは、どこかクセのある客ばかり。
バズりたくてしょうがない大学生・樺沢、何かを隠す看護師・白川、
いまいち売れない芸人コンビ・ホモサピエンス、街のゴロツキ・ドブ、
売出し中のアイドル・ミステリーキッス…
何でも無いはずの人々の会話は、
やがて失踪した1人の少女へと繋がっていく。

このあらすじを読んだときは「深夜食堂」とかの、心あったかオフビート会話劇なのかな?と思ったが、実際はそんな感じじゃなかった。

あえていうなら魅力爆発キャラクターたちの会話劇×ハラハラドキドキダークミステリーというところだろうか。

今その瞬間の会話の面白さとその裏に漂う不穏な雰囲気、そして縦糸となる事件の進展具合。これらのバランスが絶妙で、常に面白さが充満し、それがちっとも途切れない。

本当に最終話のラスト数秒まで、ずっとその瞬間の面白さが継続する。



「常にそのシーンが面白い」ということは、「つまらなさを感じる要素が極端に少ない」ということでもある。

少し前に話題になっていた、松井優征の漫画学校講義で言うところの「防御力」もめちゃくちゃ高いように思った。


例えばキャラデザイン。

メインビジュアルを見ればわかるように登場人物は動物を擬人化したようなビジュアルだ。

多くのキャラクターが登場するが、このビジュアルのおかげで「誰?」という瞬間がほとんどない。

それぞれの登場人物の関係が絡み合っていくストーリーの中で、混乱というつまらなポイントが大幅に減らされてる。


例えばコメディ描写。

「セトウツミ」などで証明されているように、脚本・此元和津也が書くセリフ回しは、それ単体で作品を成立させるくらい面白い。

にもかかわらず今作では、それらのコメディ描写が何かしらの役割を「兼ねて」いる。(松井先生のインタビュー読んでね)

キャラクター同士の関係性を明示したり、軽口が逆に蠢く不穏感を演出したり、のちの展開の伏線が張られていたり。

コメディ描写にプラスαの要素があることで、時間あたりの面白さ密度が高い。


例えばストーリー展開。

ダークな展開が続く今作だが不思議なほどに見るのにストレスがない。

裏切り・暴力・転落と暗い要素はあるものの、それらが登場人物たちの行動を阻害しない形で展開しているからではないかと思う。

登場人物はそれぞれ思惑を持っていて、うまくいったり失敗したりするが、誰かの行動が誰かの行動を邪魔してストーリーが停滞することがない。

それぞれのキャラクターの視点では目標に向かって常に前進している。

(人質に取られた〇〇のせいで△△が動けなくなる、とかがない)



とにかく見ている時間ずっと面白くて、尚且つ最終話まで見ればストーリー全体の満足度もめちゃくちゃ高いという、それってつまり傑作じゃん、ということに書いてるうちに気付いてしまいました。

あとオープニング曲が良すぎね。

PUNPEEのラップパート無駄に練習し続けちゃう。

みなさんもぜひ。


サイトウでした。



@いえもん
なんかもうみんな矛盾だらけでわけわかんなくなってきたわ!
難しいね。

かるまるは女性専用の日が月に一回くらいあったはず!
ぜひ!


@きっちゃん
「ダンダダン」読んだ!?

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