メモの魔力

〇目標:メモの利点(論理的根拠)を学ぶ.自己分析をできるようになる(手段,それとも読むだけで自己分析できる?).ベストセラーの理由を探る.

〇道筋:5つのステップを踏む

1:日常をアイデアにする
・具体的なメモの効用

2:思考を深める
・アイデアや価値を生む抽象化について

3:自分を知る
・結局何をしたいのか?

4:夢をかなえる
・夢をかなえる方法

5:メモは生き方である
・筆者の哲学

〇現状:
内なる言葉をメモに取ったり,ドラマや漫画の内容をメモに取ったりしている.単純に思考の整理や,記憶にとどめること,自分で考える力を得ることが目的としてある.

●自分が思うメモのメリット
・メモを取ることはアウトプット.記憶に残りやすい
・自分で,内容を整理したり,考える機会(疑問を持ったり)が無理やりでもできる
・習慣化することで,考えることが習慣化される
・突き詰めていくことで深く考えられる

〇章ごとの要約

一章:日常をアイデアにする
「メモのメリットを5つ挙げ,メモの具体的な取り方を説明」

二章:思考を深める
「抽象化は物事の本質.課題設定,What How Whyの軸,客観視で抽象化を行え」

三章:自分を知る
「自己分析を掘り下げ,人生の軸を見つけ,夢の選択肢を作る」

四章:夢をかなえる
「工程の細分化,周りを巻き込み,可視化により夢をかなえる確率を上げろ」

五章:生き方
「毎日を漠然と過ごさないため,メモで夢に向かい,人生を豊かに」

〇全体の要約

メモにはアイデアの生成,情報の記憶,傾聴能力の向上,情報の整理,情報の理解の5つの利点がある.

メモは,事実の列挙(ファクト),内容の掘り下げ(抽象化),自分の課題への応用(転用)から成る.

メモには自分を知り,夢を見つけ,夢の実現性を高める力がある.メモで人生を豊かにすべきだ.

〇仮説の答え合わせ

・メモの利点の論理的根拠について
「たこわさ理論」:知らなければそもそも選べない
新しいアイデアを生み出す元は何だかわからない.ただ,選択肢がなければそもそも選べない.メモは情報の素通りをなくし,視覚的に情報をとどめて置ける.新しい価値を生み出す確率を上げることは可能であると思った.
その他,情報の記憶,整理,理解は普段自分がやっていて効果があることだと実感している.アウトプットは暗記に繋がるし,視覚的に整理もできる.内容を掘り下げていくことで,自分の頭で考えて,理解に繋がる.傾聴能力の向上はもちろんするだろうが,普段の会話でする気は起きない.

・自己分析について
本の末尾の自己分析1000問をやればできる.

・ベストセラーの理由
この本を手に取る読者の多くは,「漠然と人生を過ごしている人」なのだろう.「自己分析」や「夢をかなえる」という言葉に惹かれて手に取る人が多いと思う.メモの効果なんかは考えてみればわかることが多い.ただ,面倒という理由で実践している人はいないだろう.その中で,狂ったようにメモを取っている筆者に,成功者は成功者なりの行いをしていると知ることができる.さらに,自己分析1000問という膨大な数の問題が具体的な道しるべになっており,自分を深く知るきっかけを与えてくれる.筆者の赤裸々なエピソードも書かれており,人間そんなによくできてないんだぜって思わせてくれるところが自信がない人たちに共感を与えてくれているのだと思う.結局,「自分を知る」ことが人生を豊かに生きていくための第一歩であり,最も重要なことである.間違いない.多くの人が自分を知るきっかけになったのがこの本がベストセラーになった理由だと思う.

次の目標→自己分析は一度しっかりやったが,きちんとしたフレームワークで行わなかったので,偏った自分しか見ていないのかもしれない.まだ知らない自分と出会うために自己分析をする!

〇帯文

メモで自分を知り,漠然と生きる人生を脱却しろ!

〇交錯読みの結論

「言葉にできるは力になる」という本を依然読んだ.それと類似している.
・内なる言葉をとにかく書き出す→ファクト
・なぜ?どうして?本当に?で内容を掘り下げる→What How Whyの軸で内容を掘り下げる抽象化の過程
・グループ分け,類似の内容を削る→抽象化
・なし→転用
言葉にできるは力になるでは,「考えたいこと,相手に伝えたいこと」に焦点を当てていたが,メモの魔力は「新しいことを生み出す.夢をかなえること」に焦点を当てているという点で異なっている.

〇自分の意見

「自分を知り,人生の軸を見つける」

この世で最も大切なことではないかと思う.私は何をしてても,「俺ってなんでこんなことやってるんだろ.」と思うことが多い.楽だから,一時的に楽しいからといった感情で動いて,虚無感に包まれることが多い.結局自分をまだまだ知れていないのかもしれない.
一度,自己分析をしたことはあるが,その時の結論は「自分からの評価が高い人間になりたい」であった.かなり深く行ったので間違ってはないと思うが,自己流でやったので,これを機にフレームワークをがっつり使ってもう一度自己分析をやろうと思う.

とにかく「自分をもっと知るべき」.この本で最も大切なことはメモの具体的な取り方なんかではなく,自分を考えるきっかけを与えてくれること.さらに,それをフレームワークで与えてくれるのが魅力的である.前田さんがこの本の中で,「自分で考えるのは掘り下げる部分であって,自己分析をするフレームワークがあれば使っちゃえばいいじゃん」と述べている.本当にその通りだと思った.