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かくかくしかじか Vol.8

週1回 火曜日ランチ営業『merry Go land』
 店主kaquがきままに語ります。

■本日のスペシャルプレートのおはなし。 
(A)Mutton roast or (B) ojri /Dal/Salad/
Rice/Beetroot chutney/Onion Achar /ginger Achar/sabzi/おまけ……の9品

★『Ojri 改』
もうしばらくやらないと宣言していた、『Ojri』。先週のままでも美味しかったのですが、友人と話していて、やっぱり私が衝撃を受けた味に近づけたい…という気持ちを抑えることができませんでした。なので、懲りずにもう一度トライしてみました。正直、前回の味まで引き上げるために夫婦喧嘩までしながら試作をしました。またオジリを料理するということは、私が挑戦することに対して、理解までは夫にしてもらうのは贅沢だとしても、その価値や味については理解を示しもらうために、徹底的なリサーチと味のブラッシュアップで良い意味で彼を打ちのめすことが必要でした。
味を確かめるために、衝撃を受けた白井市のお店に徒歩で出向き、ゴルフ帰りのお父さんばりに日焼けしながら得た味はやっぱり私をのめりこませる味。この味を創りたい。
炎天下での帰り道に、何が今までの自分と違うのか問い続けてできた作り方。そして閃いて書き上げたレシピ。
それが今回のオジリですが、オジリにもいろいろな作り方があるので、前回も前回で正解であるには変わりません。普段食べることが少ない部位、または味を通して、その国の人が愛する味について考えてみること。その国について興味を持つこと。
蒔いた種がたくさんあちこちに広がりますように。

★Dal
いわゆる豆のカレーなのですが、水から豆を煮るのではなく、圧力鍋で消化が一番早いムング豆をたっぷりすぎる夏野菜(ズッキーニ、ナス、トマト、玉ねぎ)とほんの少しの水で。
もはや野菜出汁で煮上げました。私の家で最近はまっているメニューを今週はテンパリングを自家製のギーで仕上げました。使用した豆はトゥールダル。ギーと合わせてリッチさを増して、カフェで過ごしてくださる方がホッと過ごすことができるお味を。
サブジにクミンを使用しているので、テンパリングはマスタードシードだけに仕上げております。

★Beetroot chutney
今回のビーツのチャトニはオジリに合わせて、Noココナッツ、酸味は黒糖青梅を使った引き算プラス実験版です。火入れがうまくいったので前回使用していた、ニンニクも不使用にしました。
スターターからテンパリングまで丁寧に行い、素材の甘さやよさを引き出し、ホールスパイス2種、豆類、唐辛子、カレーリーフ、塩と微量のレッドペッパーのみで味付けています。
もはや青梅は不要だったかもしれませんが、この季節だけの黒糖青梅は甘やかななかの酸味がとても面白いと思って使用してみました。ビーツは何パターンあるんでしょうね笑
その季節やメニューに合わせて、いろいろレシピを変えていく遊びが私は大好きです。

★Sabzi
マトンもおいしいけれど、サブジも美味しいよねとうれしいお言葉を友人から頂いたので、シンプルにクミンのサブジを。まだ新ジャガイモが続いていて、皮までおいしそうだったので、今回は皮も使用。お酒を注文される方や暑い場所から来てくださった方はうれしい、ちょっと塩味強めに仕上げました。

★おまけ
八百屋さんでおいしそうだったしし唐をマサラで炒めたもの。
すこしパキスタンよりのガラムマサラを作って作り上げたものを添えさせていただきます。

>>マトン系をお召し上がりになる際は骨にお気を付けください。ホールスパイスは無理にお召し上がりいただかなくても、香りを楽しんでいただければ大丈夫です。気にせずお皿の上に置いてください。
 
>>食べても軽く香りの良いバスマティライスと、ビタミンやミネラルが多く含まれますが、重たくなりがちな玄米を3分づきにして消化を良くしたものを混ぜて炊いたものをご提供しております。
 
★新しいドリンク
夜の梅ソーダ
まんまる熟した梅のコンポートを月に見立てて、黒糖梅ジャムは夜空が夜空のよう。
―まるでソーダの中に浮かぶ満月。
ソーダ以外はすべて自家製です。
 
梅仕事が好きなのでこの時期になると何かしら作っています。玉ねぎのアチャールの梅酢も梅干しを作ってできた自家製の梅酢です。コンポートは『旅する酒屋ツグ―』さんで習ってきた作り方で仕上げて、黒糖梅ジャムはシロップを作ってできたもの。季節の味が好きなので、あちこち梅をプレートに使用しておりますが、いろんな使い道があるんだなあと手仕事に興味を持っていただけたら嬉しく思います。


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