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パパの子育て小説・エッセイ

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子育ての中で感じたことを小説やエッセイにしています。
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2021年12月の記事一覧

お父さんの熱いお風呂

子どものころ、父親と お風呂に入るのが嫌だった。 理由は思い出せなかった。 自分がお父さんになったとき 理由がわかった。お風呂の温度だ。 冬のこの時期、年寄りは やっぱりお風呂は熱い温度で入りたい。 だが、子どもには熱すぎるのだ。 私と一緒にお風呂に入ると、 すぐに熱いと言われ、 水で冷ます羽目になる。 そして終いには、 「お母さんと入りたい」 と言われてしまう。 兄弟二人をお風呂に入れる身としては 最初から温いと、自分がお風呂を出る頃には 体感では水近く、風邪を引き

ちょこんと座る次男

疲れた。仕事のストレスを抱えたまま、 仕事部屋を離れ、リビングに。 長男はテレビゲームをしている。 私はなんの気なしに、 長男の横にあぐらをかいて座る。 仕事のことが頭から離れず、 虚ろな表情でテレビ画面を見る。 すると、床に座っていた次男がやってきて 私の股にちょこんと座る。 ただ、それだけの話。 長男が私の横に、 次男が私の上に、 座ってみんなでテレビを見ている。 ただ、それだけなのだが、 家族っていいなと思う瞬間だ。 【宜しければこちらもお読みください】

紙ねんどの信号

それは幼稚園の父兄参観日のこと。 土曜日なのに幼稚園に行く 次男の動きは鈍い。 ぐずぐず布団で過ごしていて、 もう8時になりそうだ。 私はというと、 初めての父兄参観ということで、 朝からテンションが上がっている。 次男の幼稚園生活を垣間見られることで、 すでに胸がいっぱいだ。 朝食を終えても相変わらず、 ぐずぐずしている次男。 見かねて、妻と長男も一緒に 幼稚園に行くことになった。 もちろん私も付いていくのだが、次男が 「お父さんは来なくていいよ」 と残酷なことを