自作の小説 あらすじ

地球というこの惑星で人類が繁栄して長い時が経った。

技術の発展とは反比例的に地球内のエネルギー資源は次第に減っていき、先進国でさえもエネルギー不足の問題が発生するまでになっていた。

そのため、人類は枯渇した資源を補うために地球の外……

宇宙に目を向けることにした。

地球以外の地球型惑星周辺に小型の宇宙ステーションを多数建造し、惑星内外周辺での資源確保及び調査が行われた。

様々な調査が行われる過程で木星の周辺に特殊な粒子が存在し探査班はこれを確保、新たなエネルギー源となることを把握した。

一方、地球では新技術として導入された工作作業用機械であるMW(Maneuver Weapon:マニューバウエポン)の軍事採用が検討されていた。

激化するゲリラ、宗教紛争に対するアンチテーゼ、抑止による意味もあったがこの技術は逆に反対運動に利用され、火種を生む原因となってしまった。

各国は新たなエネルギーとして採取された粒子のことを「BEAM粒子」(Ballast Energy Ablaze Matrixの略:輝く母体(地球)を安定させるエネルギーの意味)と呼称、この粒子を利用した兵装をMWに搭載し、試験も兼ねての運用を開始。

そのうちに反対派閥が宇宙にも進出し、宇宙ステーションを改良したスペースコロニーに侵食していった。

そこから、数年後……

大量のBEAM粒子が漂う木星の周りに複合型の大型コロニーが複数建造され、エネルギー資源の要となっていた。

その折、木星と地球のトップによる会談が決行されたが、事件が起こった。

互いのトップを狙った襲撃事件が勃発したのである。

無残にも木星側のトップが全員死亡、地球側は救助が間に合い、ほぼ無傷で終わった。

コロニー内の木星の首脳たちはこれに憤慨。

地球からの度重なる資源催促の件もこれに紐づけられ、地球からの攻撃ではないか、という噂が流れ始め世間を賑わせていた。

その後、地球側の塩対応のせいで木星との影響はさらに悪化。

こうして、資源の探索から始まった地球と木星によるにらみ合いが始まる。

これを機に木星側は地球からの脱却を求めて独立、自らを「木星国」とし、MWの製作、BEAM粒子を用いたビーム兵器を順次開発、装備し、遂には地球を圧倒する軍事力を持つこととなる。

和平をもたらすはずの新エネルギーは世界を大きく動かすパンドラの箱になってしまった。

そして、傭兵や自治を訴える反対運動はさらに激化していき、世界はそこで停滞した。

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