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思い立ったが吉日

独立して早くも丸5年が経とうとしております。
そんな節目の年ということもあって、独立した動機や想いなどを書いてみようと思います。
独立した想いと書きましたが、実はしたためた独立プランがあってこんなビジネスがしたいとか、社会にこんなサービスを提供したいという強い想いがあった訳ではありません。

独立前は政府系のファンド・株式会社地域経済活性化支援機構(通称REVIC)というところで働いておりました。昔は産業再生機構と称しており、銀行の不良債権解消のため、カネボウやJALの再生等で良く名前が挙がっておりました。
今から5年前の2016年頃には不良債権処理も一段落しており、どちらかというと地域経済を活性化できるようにベンチャー企業にリスクマネーを供給する、いわゆるベンチャー投資を主体に行っておりました。

私はそこで初めてベンチャー企業という「もの」に出会いました。
監査法人では上場企業の監査が主体で、どちらかというと出来上がった会社で、監査という1つ壁を挟んだ立ち位置におりましたので、今から作り上げていく思い以外は制度も売上もお金も何もない会社を、会社に近い位置で支援できるベンチャー支援という仕事に見事にハマってしまいました。
会計士の方であれば、このハマりに共感いただけることも多いのではないでしょうか。
何はともあれ、周りにも面白い方がたくさんいて、全ての出会いがプライスレスで、いろいろな企業の情報や開発の動向・ニーズなど、全てが新鮮で全ての仕事が楽しかったことを記憶しております。

ただ、それも束の間で、REVICは事業再生支援も行っておりますので、そちらの部隊(部署)に戻される、いわゆる人事異動があり、ベンチャー支援の仕事から離れなければならなくなった私は、「じゃぁ、退職して独立して自分で同じことをやろう」と思って独立した、あっけない独立でした。

顧問先もゼロ、受注しそうな仕事も何もない、何をどうやったらうまくいく想定すらない、そんな状況でしたのでさすがにビビる気持ちもありましたが、そこは「思い立ったが吉日!!」ということで退職する意向を伝えました。
いろいろとご批判等はありましたが、自分の人生で自分の仕事で、公務員の仕事も監査法人の仕事も今まで何か違うなぁと思ってきたものが、独立を決めたことで、とても鮮明に解放されたことを覚えております。
違和感の原因は、会社のために内向きな思考になったり、自分の責任を自分以外の人がとらされたりすることに違和感があり、自分の考えと時間と労力を使って、お客さんのためだけに仕事がしたかったという、とても簡単なものだったと思います。

そういう訳でなぜ独立したのかというと、ベンチャー企業を支援するため、というとたいへんおこがましいのですが、ベンチャー企業を支援させていただく仕事に魅力を感じたというのが本当のところです。

みんな独立して、みんなが自分の利益と自分のお客さんのために考えて、時間を費やすだけで、とても良い社会になる。というのが今のところの持論ですかね。

また行きます!!