#5 鉄鋼業について調べてみた
最近、日本製鉄のUSスチール買収計画がニュースになっているけど、経済規模的にアメリカの方が大きいのに日本企業がアメリカの会社を買収することもあるんだなと不思議に思ったので、鉄工業について調べてみようと思い立ちました。ぶっちゃけマジで無知なので初歩的なところから調べてみようと思います。
まず、鉄鋼業とは鉄鋼製品を作る工業のこと。鉄鋼製品というと鉄を使った建築や車、家電などの製品でかなり多くのものを含むイメージができますよね。身の回りのいろんなものに使われているので、重要な資源といえます。
鉄鋼業は大きく3つに分けることができ、高炉で鉄鉱石とコークス(石炭を蒸したもの)を高温で反応させ銑鉄をつくる製銑業,転炉てんろを中心に鋼をつくる製鋼業,鋼を圧延して各種の鋼材をつくる圧延・加工業があります。この3部門を一貫して行う製鉄所は銑鋼一貫製鉄所といいます。
ちなみに銑鉄と鋼の違いは含まれる炭素量で決まっていて、銑鉄は炭素量が多く固く脆い性質があり、鋼は炭素量が少なく固くて強い材質です。
そもそも鉄鋼業のはじまりは、産業革命時代のヨーロッパで起こりました。始めは鉄鉱石と木炭を使っていたようで、イギリスでは鉄の生産量の増大とともに大規模な森林の減少が起きてしまったようです。そのため、木炭の代わりに石炭が使われる現在の方式へ発展していったようです。その後、世界の近代化が進み、世界各国で高炉がつくられ鉄鋼業は一大産業となっていきました。日本でも、日清戦争、第二次世界大戦を経て高度経済成長期には鉄鋼製品が輸出量トップとなり、日本の国際競争力を牽引してきました。
なるほど。。。なんとなく鉄鋼業の基礎の基礎が掴めた気がします。
世界の鉄鋼業会社の年間売上高をまとめた図があったので引用させてもらいます。
今回、ニュースで気になった日本製鉄は7兆円と売り上げ規模が世界的に大きな企業であることが一目でわかりました。ただ、粗鋼生産量首位の中国とは8倍ほどの差があり、2014年ごろには中国の安価で大量な鉄鋼輸出によって売り上げが赤字に追い込まれてしまったことがあるようです。そのため、今回のようなM&Aや特殊鋼の開発などに力を入れてきたというのが現状のようです。日本製鉄としては日本は市場が縮小しているため、安定した需要が見込める海外での事業展開を強化していくための買収計画という感じですね。
今回は、ニュースの背景にある鉄鋼業について調べましたが、鉄鋼がどのように作られるのか、経済的に重要なファクターであること、そして日本の鉄鋼生産力が世界的上位にいるということがわかりました。
こうした地味な知識を知っている人って意外と少ないですよね。。。今回調べるまで自分もそうだったんですけど。一つ一つ気になったこと調べていこうと思います〜。
参考