限りある時間の使い方
※私が読んだ本の書き出しとざっくりした内容を書き留める読書記録です
はじめの一行
イントロダクション 長い目で見れば、僕たちはみんな死んでいる
イントロダクションのタイトルがなかなか衝撃的ですね。
長い目で見れば死んでいるというのは、私たちの生は一瞬だという事なのでしょう。
人類の歴史、生物の歴史、地球の歴史からみると、瞬きするほどの時間もないくらい、私たちの生涯は短い。
実はこの表現に関わる話は本書の後半にも出てきます。
ある意味、全体のカギとなるキーワードかも知れません。
本書の内容
物理的時間管理術の限界
世の中にはたくさんの時間管理術のノウハウが広まっています。
それぞれに効果のありそうなものばかりだし、やれば一定程度の効果は実感出来たりもします。
しかし、果たしてそれが根本的な解決になっているのだろうか?というのが本書のテーマです。
私たちは、郵便しか通信手段がなかった時代と比べ、時間が増えたでしょうか?
電話、携帯電話、FAXや、Eメール、チャットなど、様々な効率的通信手段ができればできるほど、私たちの時間は奪われて行ってはいないでしょうか。
むしろ、郵便の時代のほうが、一人一人にゆとりはあったのではないか?と指摘します。
原始的農家において、今この瞬間に決断しなければならないあったか?というとそうでもなさそうな気がします。
しかし私たちは、日々、いえ、毎時、何かの決断を迫られています。
そう考えたときに、どれだけ効率的な行動を行ったところで、キリがない、と本書は言います。
むしろ、時間という物のとらえ方を変えていくことが必要なのかもしれません。
個人的体験
実は私自身も同じような思いを持っています。
たとえば、あまりに時間が足りないと思って、ある時フォトリーディングという速読のようなものを学びました。
本(資料)を短時間で読むことができれば、いろんなことがスピードアップすると思っていました。
たしかに、フォトリーディングの効果はありましたが、肝心なところではあまり進歩がありません。
人生が前に進まないのです。
そこでふと感じたことは、「自分が求めているのは、今までのやり方で沢山のことを処理する」ことではない、という事です。
自分が求めているものは、もっと別のところにあるのではないか?というのが個人的な感触。
本書でもそのことは指摘しています。
そして、切り詰めて、切り詰めて、できた時間はどれくらいかというと、宇宙規模の時間感覚の中では瞬きするほどの時間もない。
そんな時間を作って、今までのタスクを流し込むことよりも、実はもっと大事なことがあるんじゃないだろうか?
本書はそんな問いを読者に投げかけます。
完璧幻想を捨てよう
そもそも多くの人は、忙しさに依存している可能性がありそうです。
私たちは一人で静かに過ごすことに結構な恐怖を感じがち。
ついつい忙しく仕事を入れてしまう性質がある。
そんな中で、いくら時間管理術を駆使して時間を作ったところで、そこには何かしらのタスクがしみこんできます。
それでも自分にとって大事なものならいいのですが、そうでないガラクタを自分時間の中に当てはめていることは案外多い。
本書では、自分の時間を大事にする中で、いくつかの秘訣を公開していますが、「何もしない時間を持つ」というちょっと皮肉な感じの提案をしています。
物理的な時間術が何も解決していないなら、是非ご一読いただきたい一冊です。
いやーーー、読書って素晴らしいですね。
ちなみに私はこんな本書いている人です。
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