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私の読書●小説家志望の読書日記㉚馳星周『蒼き山嶺』

仕事にしゃかりきにならなければならないのですが、どうしても先が気になって読んでしまいました。

馳星周『蒼き山嶺』。

切なくて悲しくて、心が揺さぶられてしまいました。
なかなかおさまりません。

私の好きな硬派な韓国映画(『シルミド』など)を見たときのような気持ちです。

この作品は、サスペンス要素もありますが、何といっても極限状況の雪山登山の描写が圧巻です。
後半は、主人公とその大学時代の山岳部の友人(とある事情で追われる身となっている)との2人の山行の延々とした描写が続きますが、リアルで飽きさせない。
山にとり憑かれるという人の話はよく聞きますが、なぜこれほどまでして人は山に登るのか、1回だけ学生時代の登山経験があるものの、それきりだった私にはわかるようでいてわからない境地。

御来迎や雲海などの自然描写も素晴らしいです。


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