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私流アートの見方~私が作品のタイトルや説明を載せない理由~

こんばんは。
「そんざいがげいじゅつ」ことげいじゅつ家の馨子です。

アートの見方なんて大それたタイトルでnoteを書き始めてしまいましたが、気軽に読んでいただければと思います。

突然ですが私はアートの面白さは正解のない世界を楽しめることだと思っています。

作者の意図とは関係なく、受け取り方が好き勝手に、
解釈したり、解釈しなかったり、
自由に出来るのがとても面白いと思っています。

私にとって「言葉」は意図通り伝えたいツールで、
でも言葉には表せない微妙なニュアンスは伝わらない。

伝わっていないことだけはわかるのに、
正しく伝える方法がわからなくて苦しい。

「絵」に出会って、伝わらないことを楽しめるようになりました。

意図しないことが受け取られる面白さ、
人それぞれの受け取り方があることの面白さ、
そんな面白さがありました。

私にとって「絵」はそんな曖昧さを楽しむものです。

作品のタイトルや説明は私にとって、
その面白さを狭めてしまうものだと思っています。

だからこそ、私は個展やオンラインショップでは、
作品のタイトルやキャプション(説明書き)をつけないことにしています。

もちろん、聞かれればこたえますが、まずは
まっさらな状態で作品を見る
その面白さを感じてほしいと思っています。

例えばこの絵を観てみてください。

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どんなことを思いましたか?
なにかを感じましたか?

読み進める前に少しだけ、見つめてみてください。

この絵を観て、

ある人は
川のようだ
と言いました。

ある人は
桜が舞い散っているようだ
と言いました。

ある人は
人間のようだ
と言いました。

あらゆる方向を向いていて、歩みがあって、
バラバラなんだけど、流れがある
と言いました。

ある人は
なんか好きだ
と言いました。

こんな風に作品を観てくれた人の目を通して、
自分の描いた絵を見るのが私の大好きな瞬間です。

もし、この絵に「青の流れ」とタイトルがついていたら…?

流れに意味があるのだと、流れの意味を考えてしまいませんか?


もし、この絵に「」とタイトルがついていたら…?
河にしか見えなくなってしまう。

河じゃないものに見えたとしても、
「河じゃないよ」と言いづらくなってしまう。

思考や発想を狭めてしまう。

そんなことはもったいない…!

そんなことを思うので、タイトルや説明は聞かれるまで答えないようにしています。

ちなみにこの絵はタイトルはまだつけていません。

この絵はただペンを2本持って、
紙の上でポンポンと置き続けていたら完成しました。

「絵心ないから絵は描けない」という人に向けて、
紙にペンを置くだけで絵は描けるんだ

ということを証明するための反骨精神で描いた絵です笑

観た人はきっと誰もそんなことは思わないでしょう。

作家の意図なんてそんなものです。

でも、見てくれた人は私にこの絵の意味をたくさん教えてくれました。

そんな世界が楽しくて、私は絵を描いています。

きっとタイトルや素晴らしい意味を添えたほうが、
絵はたくさん売れるのだと思います。

でも、それは私が過ごしたい世界ではない。

なので、これからもタイトルや私の伝えたいことは押し出さないスタイルで
絵を描いていこうと思います。

もし、気になるときはいつでも意図を聞いてください。

素晴らしい意味があるときもあるし、
ただ描きたかっただけの時もあります。

そんな拍子抜けを楽しむのも面白いかもしれません笑

絵ってどうやってみたらいいんですか?
たまにそんな質問を受けることがあります。

ただ、眺めてみてください。

もし、気になることがあれば気になってみてください。

好きだと思うことがあれば、なぜ好きなのかを考えてみたり、
なんとなく好きだという微妙な感情を楽しんでみたり、
そんな感じでいいのだと思います。

人を好きになるときも、
顔が好きだとか、優しいからだとか、居心地がいいとか、
なんとかかんとか理由はつけるけど、
言葉にできないものがあるはずだから、
絵もそんな感覚でいいのだと思います。

普段生活をしていると、なにも情報がないというのは、
恐怖を感じることもあります。

もし、目が覚めて、全く知らない世界だったら…?

もう少し現実的にすると知らない土地でスマホの電源が切れてしまったら…?

将来のことを考えたら…?

何もわからないというのはこの世の中には意外とあるものです。

そんな世界を疑似体験できるのも、もしかしたらアートの世界かもしれません。

世の中でアート思考が流行っているのは、そんな理由かもしれません。

難しく考えたい人は、そんなことを考えつつ、
ただ作品を楽しみたい人は、そんなことは考えず、

よかったら作品を眺めてみてください。

美術館に行って目に留まった作品の、
まずキャプションを読むのではなく、
まずは作品を存分に眺めてみてください。

美術館に行く暇がない人は、
私のオンラインショップやinstagramもあります笑

オンラインショップ

instagram

以前書いた、この記事も作品の見方を疑似体験できますよ!

見方も伝え方も人それぞれ。
意図通り伝えたい作家さんもいると思いますし、タイトルや想いを伝えたい方を否定するつもりはありません。

私の作品にタイトルと説明を書いていないという理由を書かせていただきました。

アートは自由だから、好きに楽しんでみてください。

馨子

サポートしてくれたら嬉しすぎる。 これを読んでくれているだけでも嬉しすぎる。 これからも私らしい発信をのんびり続けるのでたまに見に来てください!