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【掲載情報】光文社『小説宝石』2022年11月号に寄稿しました。

 ということで、かなりお久しぶりのお仕事の告知。10月21日発行の『小説宝石』11月号にて、『子供部屋おじさんはハグがしたい』という短編を寄稿させていただきました。タイトルがまずキモいですね。

 挿絵は、旭ハジメさん。いつもお世話になっております。

  今回の短編特集のテーマは「おじさん」とのことで、まあ僕自身がまごうことなきおじさんなので、非常に身近なテーマになりました。現役医師の作家さんが医療ドラマを書いたり、現役セクシー女優さんが性についての小説を書いたりと、自分がリアルに知る世界を舞台やテーマにした作品を書くのは作家さんの強みだと思いますけれども、おじさんである僕がおじさんを書く、ってあんまりなかったんですよね。たぶん、おじさんだけリアルになり過ぎて、フィクションの世界から浮いちゃうからだと思うんですけど。

 普通のおじさんが主役であるにもかかわらず人気のある作品て少なくて、なんなら孤独のグルメくらいなんじゃないか?と思ったりもしますが(いやほかにもあるけど)、改めていろいろな切り口でおじさんを見てみると、いろいろ気付きがあるなあ、と思います。

 世間様からしますと、おじさんとは、汚い・臭い・面倒くさい、でおなじみだとは思いますし、やれパワハラだセクハラだという話が出たときの主役になることが多く、おじさんと呼ばれる世代の男性に対する批判とか、嫌悪感なんてものも少なからずあると思うんですが、今回の僕のお話は「おじさんエンタメ」なので、あまり小難しいことを考えずに楽しんでいただければと思います。

 読者さん、特に女性の方からね、フィードバックがあるといいですね。僕自身、気づかずにいることなんかも見えてくるかもしれないので。常に、意識や価値観はアップデートしていこうとは思っていますけれども、「おじさん」という属性は「ジジイ」にクラスチェンジするまでついて回るので、周囲からの評価は真摯に受け止めながら生きていこうと思います。


P.116でお待ちしております。



ぜひぜひ、ご一読くださいませ。


 小説宝石さん、前回の短編特集で中年女性のお話を寄稿させていただいたので、どうも「中年を書くのが好きな人」と認識された気がしないでもない。




小説家。2012年「名も無き世界のエンドロール」で第25回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。仙台出身。ちくちくと小説を書いております。■お仕事のご依頼などこちら→ loudspirits-offer@yahoo.co.jp