相手に言葉を伝えるには

この文章は、自分の言葉が相手に伝わるようにしたい人に、読んでほしい。

さて普段、僕らは相手と言葉を使って、暮らしている。それは対面の会話、LINE、職場の文書、チャットなど、さまざまな場面やデバイスやツールで、使用されている。しかしながら、その内容の精度について、語られることは少ない。実際には多くの言葉が、相手に意味不明な状態で、伝わっている。

たとえば、きのうの友人とのチャットや、ネットに流れる政治家の動画を、見てみて欲しい。曖昧で、何を言っているのか(言っていたのか)、すこし考えたり、思い出さないと分からないということになっていないだろうか。

自分ではできていると思っていた会話が実際はできていない。自分の言葉が相手に正確に伝わっていない、または相手の言葉を自分が理解していない、ということが、起きているのだ。これに対して、どう対処すればいいのか?というのが、きょうの文章の主旨である。

先に結論を述べてしまえば、「5W1Hをつかう」という単純な答えになる。自分の言葉が相手に伝わるようにするには、「5W1H」の順に話すとよい。

たとえば、昔話を一つ思い出してほしい。「桃太郎」でも「浦島太郎」でもいい。大抵の物語のはじめは「むかしむかしあるところに○○さんが」からはじまる。(余談だが前に、南半球の昔話は「本当のことだ。嘘じゃねえ」からはじまる、という冗談を観た)

僕らの頭のなかには、「いつ」「どこ」「だれ」という箱が存在していて、その箱のなかに順番に、言葉を収めている。幼い頃から「むかしむかし」に慣れ親しんでいれば、相手の話を聞くときも「いつ」「どこ」「だれ」から話をはじめてもらうほうが、聞きとりやすいだろう。

普段の会話で「5W1H」をつかうのはくどい、という意見もあるかもしれない。しかし唐突に相手から「なに」を「どう」する話や、「どう」した話をされる側の身になって、考えてほしい。上司からチャットで「あの件って、どうなった?」などと急に言われたとき、自分はどう感じていただろうか。

相手の頭のなかに「いつ」「どこ」「だれ」の箱を、順番にイメージする。そこに一つずつ言葉を収めていけば、相手は心地よく聞いてくれるだろう。

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