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神社めぐり

2016年9月 京都市山科区 日向(ひむかい)大神宮です。

地下鉄東西線 蹴上駅から少し山を上ったところです。

今回の記事はかなりの私見です。日向大神宮自体は古くからある由緒ある神社で、かつては京の伊勢信仰の地として賑わっていた場所だと思います。現在も年数回の祭礼も行われていますし、紅葉の名所でもあります。


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わたしは秋の台風が近づいている日のお昼前に行きました。

蹴上駅から山の方はとにかくさびしく、歩いている人なんかいないという感じです(インクラインや南禅寺へ行く方は雨でもかなりの人がいました)。山で鬱蒼としています。


京都市の東に位置していて、ガイドブックで水のおいしい神社として簡単に説明してありました。なんとなく行こうかなと思い、旅立つ前にHPを見てみたところ、その画面を通しても伝わる「濃ゆさ」に圧倒される感じでした。エキゾチックというか、とにかく行かないで済むなら行かない方がいいのでは?と思ったのですが、でもどうしても気になる・・・という感じで、ちょうど京都滞在最終日のその日に一人で行くことにしました。友達とキャピキャピ行く空気ではありませんでした。


境内に行くまでに、先に書いたように物静かな山の中(民家もあるけど、寂れているという表現が合っている)で、空は昼間なのに暗くて、雨が次第に強くなってきました。その道中でもなんだか怖いのですが、急な坂を上がるとやっと鳥居が見えてきました。雨が強くなるので、レインコートを着込みました。ここでもうかなり怖くて、引き返そうかと思いました。

大きな鳥居を見上げると、まるで鉛のような鈍色の鳥居です。手水社がありましたが、失礼しました。すでにここからの景色でかなり異様です。神社の神聖な空気はありません。とはいえ、山の神様の場合、かなりエキゾチックなときもありますし、自分が台風の中来ているのだしと言い聞かせました(!)。なんと怖いので、神社に来ているのに護身用に祝詞を唱えて鳥居をくぐりました。こんなに勇気を出したのは初めてです(!)

日向大神宮は伊勢神宮をコンパクトに模した作りになっていて、神明造りに本物の茅葺の屋根です。外宮があり、小さな沼を越えると内宮があります。わたしは行きませんでしたが、天岩戸や猿田彦神社、伊勢神宮遥拝所(伊勢を望めるスポット・ここから遠くの神宮を参拝するところです)、摂社がたくさんあります。

外宮のある少しひらけた場所が写真の場所です。外宮には手を合わせました。それで、小さな橋を渡り、内宮です。・・・この橋を渡るところから、なんとなく空間がぐにゃりと歪んでいるような気持ち悪い感じを受けました。続く雨で沼の水がにごっています。雨の降る音が耳元に近く響きます。鳥居をくぐってすぐ内宮なのですが、静かな不気味さを感じました。

直感的に感じたのが、「神様ではないもの、力のある妖(あやかし)の類がなりすまして潜んでいる」ということです。わたしには細かく神様を感じる能力はまだないですが、今回のこの日の日向大神宮ではこう感じました。鳥居をくぐった時に、「山の緑が鬱蒼として迫ってくる、見られている」と感じました。とても存在感があります。京都は古くからの土地であり、魔や妖、もののけといった普段は人間とそこまで交わらないものたちが山にたくさんいるのだろうと感じました。山(と言っても街から20分くらいです)に入ってこういうことを感じたのは初めてです。

山にいる力のある妖たちは長い間、人間のことを見ていたのだと思います(今も)。日向大神宮自体は最初に書きましたが、古くの創建で由緒ある神社ですが、今は蹴上の地も「周辺」という雰囲気で、少し廃れていて、昔ほど参拝客が来なくなったのではないでしょうか。そこでどこかで神様の力が弱くなったとか、どちらかに移られたとかしたのではないかと思いました。今、神様がいつもいるかどうかまではわたしはわかる能力がないのですが、わたしが行った時は、「神様はいなくて代わりに妖・もののけが神様のふりをして人間を待っている」と行った印象を受けました。悪さをするつもりはないと思いますが、わたしは手を合わせませんでした。手を合わせると同調して、お友達になってしまうというか、あれこれちょっかいをだされたり人間的にはよろしくなさそうだと思ったからです(怖かったのですね)。

内宮で茅葺の萱の一本一本から雨粒が滴り落ちているのが見えるのですが、なぜかとてもスローモーションのように、ゆ・っ・く・り・と・落ちていく様が見えるのです。もしかしたらこういう見え方をすることがあるのだろうかと思いましたが、おかしな世界に引き込まれていきそうでした。


初めてとても怖い想いをした神社参拝でした。この帰り道、鳥居をくぐって階段を注意して降りたのに、やっぱりずるっと滑り、お尻を打ちました。雨だからね、、、ということにしました。むかーしの茅葺の作りなので、まだ人間ともののけたちが近かった頃に戻りやすいというか、妖たちも元気なのかもしれませんね。

帰ってから、わたしの神仏勉強の先生と仰いでいる桜井織子さんのブログを探してみたら、ここに行ったことが書いてあり、やはりこの神社の裏の山道を歩いていたら、かなり大変な魔からのアプローチがあったようで、あの辺の山が結構そういう神様が守っていない野生のままの山なのかなと思いました。日向大神宮に関しては晴れた昼間に行っていないので、いつもあの状態かはわかりません。私見ですが、初めて行かれる方は晴れた昼間の複数人で、男性がいた方がいいのではないかと思います。

京都市には、ぜひあの周辺の整備をして(閉鎖してそのままになっている建物とかを綺麗にして)、少し明るい雰囲気にして、地元の人や参拝客が増えるように、賑わいを取り戻すようなことをされるとだいぶ違うのではと、お願いしてみたいです。対のように西の端には松尾大社があり、そこにも伊勢の遥拝所があります。昔からの京都の伊勢信仰の地として、東の日向大神宮も愛されて光が当たるといいのになと思いました。

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*岡崎方面に向けば、インクラインや

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*琵琶湖疎水もあって散歩道として最高なのにね❤︎


・・・最初にびびったあの鈍色の鳥居ですが、撮ったのですが「なぜか」写真がありません。???でもそのあとで、スピリチュアルリーダー蝶々さんのお話の中で悪い存在の象徴の話として「鈍色の鳥居」と言っていて、失礼ですがわたしと写真を見ていた友人がすぐさまここの鳥居のことをイメージしました。何か示唆的なことだったのかもしれません。

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