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「タローと僕と」何も言わなくても通じ合う二人なのかもしれません

生徒さんが作品に取りかかる前に何を描くのかを
話し合う時間を設けています。
・こんなに素敵な風景を、こんなにかわいいペットを絵にしたい。
・こんなに哀しかった思いを、絵に残しておきたい。
・こんなに嬉しい事を、みんなに伝える為に絵にしたい。
それぞれの想いや感動や想像があって、モチーフは決まって来ます。
そんな想いのこもった生徒さんの作品を、
ご紹介していきたいと思います。                若林 薫


タローと僕と   変60号(130.3×65.2)㎝  アクリル画  YKさん


愛犬も一緒に家族揃って旅行へ行った時の
思い出の写真を元に描いた作品なのでしょう
 
画面全体のちょうど8割が空になっています
残りは草原と若者と老犬の二人だけの
画面構成です
若者が着る赤いジャンパーは
空の青と緑の大地に映えて
とても印象的です
ロダンの考える人を思わせる若者のポーズは
人生の何かを教えてくれる老犬に
これからの自分の事を問うている様でも有り
長く生きて一緒に居てくれた事に
おつかれ様の言葉をかけている様でもあります
何も言わなくても通じ合う二人なのかもしれません
 
作者の視線はその二人の姿を越えて
さくの向こう側へと注がれています
何十頭もの牛が放牧され
その足元に広がる牧草を
牛達はのんびりと食んでいます
その牧草と柵の手前に生えた
草の一本一本を丁寧に描き出し
青空から遠くまで霞む雲の様子も良く観察され
画面に再現されていると思います
作品サイズの変60号は
タテ130.3×ヨコ65.2㎝の大画面です
  
                      絵画講師 若林薫 評



YKさんの以前投稿した作品



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