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「平塚海岸にて」潮騒の音はしだいに大きくなり 潮は満ちて砂浜は少しずつ狭くなってゆきます。

生徒さんが作品に取りかかる前に何を描くのかを
話し合う時間を設けています。
・こんなに素敵な風景を、こんなにかわいいペットを絵にしたい。
・こんなに哀しかった思いを、絵に残しておきたい。
・こんなに嬉しい事を、みんなに伝える為に絵にしたい。
それぞれの想いや感動や想像があって、モチーフは決まって来ます。
そんな想いのこもった生徒さんの作品を、
ご紹介していきたいと思います。                若林 薫


平塚海岸にて F8号(45.5×33.3)㎝  アクリル画   MYさん


マスキングしろぬき技法を利用して
遠くに富士山の積雪を現わしています。
富士山の上空に浮かぶ白雲はスポンジ(海綿)を使用し
ちぎれ雲を見事に再現しています。
近景には流木が 寄せては返す波にもまれて
樹皮ははがれ白い骨の様になって
浜辺に横たわっている様子が
コラージュはりつけされています。
 
潮騒の音はしだいに大きくなり潮は満ちて
砂浜は少しずつ狭くなってゆきます。

名も知らぬ流木が 名も知らぬ浜辺に流れ着き
木としての生涯を終える事と
作者本人の影を重ねたのかもしれません。
関西地方で生まれ育った作者は
今この湘南の地にお住まいですが
浜辺に流れ着いた流木に何故か
愛おしさとやるせなさと望郷の念を抱かれ
その気持ちを画面に投影したのだと思います。
 
                    絵画講師 若林薫 評



きしゃこく先生に紹介されました

 

「作品をご覧頂きありがとうございました。気に入って頂けましたら、
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よろしくお願い致します!」


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