今日一日の始まりを感じさせ 早朝の冷気の中の ひとコマを詩情豊かに表しています
朝もやの中
いそぎ足のサラリーマンを 横目で見やりながら
橋の上で何かを待つ青年の姿があります
背中から朝日を受け
足元に出来る影は
橋の上に細長く延びています
作者は少し高い場所から
この風景に出逢い
都市開発が進む街に
便利さを享受できる喜びを感じながらも
一方で古い街並みが消滅する
一抹のさみしさを同時に感じて
カメラのシャッターを切ったのかもしれません
街はどんどん膨らみ
人はますますこの街に流入してきます
歴史は常に繰り返され
栄える物もあれば
衰えて失われて行く物もあります
橋の上の青年は
通勤の人達でこの橋がいっぱいになる前に
そっとこの場を立ち去るのかもしれません
アクリル絵の具で丹念に塗り込まれた画面には
逆光気味の暗いビル群と
それを映す小川の反射光が
今日一日の始まりを感じさせ早朝の冷気の中の
ひとコマを詩情豊かに表しています
ビルの薄暗さと明けて来る朝日のコントラストが
見事に表現された力作だと思います
絵画講師 若林薫 評
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