外出自粛のお願いと求人情報の矛盾

連日、途切れる事がない求人メール。
登録している派遣会社からのものだ。

5、6年前から派遣会社に複数登録し
正社員という肩書きを私はポイしてみた。

派遣で選んだ業界は
「営業や接客が好き!その得意分野で御社に貢献出来ます!」と強気であちこち応募したコールセンターのオペレーター職だった。

正社員時代、当たり前だった体育会系の縦社会。

派遣社員が大半を占めるコールセンター業界には、就業後も何かと帰れないサービス残業など先ずあり得ない、心地良い感じの希薄な人間関係が素敵に思えた。

人生の後半は派遣社員でいこう!と
思わず握りこぶしで鼻歌交じりの日々。

それから5年。今って2021年?

オペレーター、アポインター、クレーム対応。
コールセンターで役立つスキルは自転車と同じらしい。
一度身に付けば少々その場から離れていても衰えるモノでは無いようだ。

コロナ禍でもコールセンターの求人は
全く減らないし、
コールセンターを応募する人も減らない。

それはある意味、業界自体が人材の入れ替わりが尋常ではないレベルである事を示す。

コロナ禍だからこその、国の施作関連業務もバンバン入ってくる。

現場では、感染者が出ない日は無いのだ。
管理者は現場のスタッフに公表はしない。
たまにクラスター発生と報道が出れば、
わぁ!珍しい〜!と遠い目で見てしまう。
皆んなが皆んな、自分は感染しないよねと
正常性バイアスの鎧を着て出勤している。

だがコールセンターの現場は
百貨店よりも密、密、密だ。

だからこそ、自分の身は自分で守る。

ここで、正社員と派遣社員との
有事の際の扱いに差が出てくるのだ。
情けないほどに、、。

勿論、契約を交わしている派遣会社が
どれほど手厚い待遇かにもよるが、
隣り合った席に座って
少し仲良くなって話してみたら
同じ業務で数百円も時給が違ってたなんて
全く珍しくもない「あるある」だ。
驚いて絶望するのは
コールセンター未経験、初体験の人達だけ。

緊急事態宣言の地域は拡大傾向。
期間も長期化する一方。

日給1万円前後を稼ぐ為に
満員電車のリスク、ほぼ丸一日を密の中で過ごすリスク、仮に感染したら、それがもし重症化したら、大切な人たちに移してしまったら、誰かの命を落とすキッカケをばら撒いてしまったら、、。

リスクを分かった上で出勤してしまった結果がそれだったらと思うと、
私は私の行動を後悔してもし切れない。

考えあぐねて、今日もまた
届いた求人メールを見なかった事にした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?