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ただのアイデアと企画の違い

(京都ライター塾 第4期アドバンスコース受講レポート 
 第3回 企画を立てて原稿を書く)

 「興味深いテーマを見つけたら、それを実現する技術が必要です」
講師の江角さんの言葉が刺さる。
 つまりアイデアを企画に昇華させるには、いくつものプロセスを経なければならないのである。

 私が執筆したい記事テーマのひとつに「仏教系ホスピスで母を看取った日々」というものがある。この記事を連載で、どこかの媒体に取り上げてもらえないかなと考えるのは、ただのアイデア。
 アイデアはあくまで企画のタネであり、それを一人で思い描いているだけでは、もちろん実現しない。その思いつきを具現化させるための有効な手段は、企画書を作成すること。

企画書作成の手順
 ①自分が記事を書きたい媒体を見つける
執筆するテーマのキーワードを検索エンジンに入力すると、そのテーマを扱う雑誌やWEBサイトが見つかる場合もある。
 ⓶見つけた媒体を研究する
読者層は? 読み物ページの特徴は? よく出て来るキーワードは?
書く時に意識しなければならない媒体の特徴や雰囲気を把握する。
 ③企画書の基本となる構成案を考える
媒体の読者層を意識して、そのターゲットを引き付ける連載タイトルや各記事の見出しを捻り出す。そこで必要なのは、構成案の作成。
私のテーマを例にしてみる。
読者は親の看取りをする50~60代の年齢層が多いと仮定してみよう。
仏教系ホスピスでは、患者本人と家族はどんなケアを受けたのか、その特徴を具体的に知りたいのではないかな? また入院費用も気になるのでは? そして一般病院の緩和ケアとの違いも気になるのでは? 
さまざまに思い浮かぶ事項を整理しながら、連載記事の構成を練る。表なども活用しながら、わかりやすく。
 ⓸編集部がページの構成をイメージできる企画書に仕上げる
「何を伝えたいのか?」「テーマを掘り下げているか?」「切り口が重要」この3点を意識して企画を深めていく。さらに企画書とともに、サンプル記事を添えて提出すると、より具体的にイメージが伝わる。

 「ザックリとした企画書を提出して、打ち合わせの時に詳細を説明すればいい」という考えは、大きな間違いだと学んだ。なぜならば企画書を見ただけで、手順⓸のレベルに達していないと、まず編集部との打ち合わせをする段階には至らないからだ。
 それは編集部の視点に立つと当然のこと。媒体に採用される企画書への道のりは険しい。だから技術が必要なのだ。
 その認識ができた有意義な講座でした。貴重な学びを生かして次に進もう。がんばれ私!


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