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自分を推薦するということ

こんにちは!かおりPです!
今回はタイトルの通り、自薦について思うことを書いていこうと思います。


ボカコレと自薦

年に数回、niconicoでボカコレというイベントが開催されます。ボカロPのみなさんからすればもうお馴染みですね。
タグをつけてボーカロイドを使った曲動画をみんなで投稿し合うお祭り…というものなのですが、リスナーの反応によって変動するランキングが設けられており、これに載る、推しPを載せる、○位を目指すといった楽しみ方も人気を博しているようです。

ランキングで上位に食い込むということはとても名誉なことであり、そして注目を浴びられる、今後に繋がるということで、いかにリスナーを多く集められるかに情熱を燃やすボカロPたちが毎回しのぎを削っています。

そんな中、SNSでリスナーが『ボカコレ参加者を把握しておくためのリスト』を作成するカルチャーが芽生え、それに呼応する形でボカロPが自分の曲を聴いてもらうように薦める(リスインをお願いする)動きが見られるようになりました。
これが自薦です。

それによってボカロP側は再生数を少なくとも1回は獲得できる。リスナーにはとっかかりができる。とお互いにwin-winな状態になります。

しかし、これに是非を唱える動きも出てきました(いつだったかな、ちょっと前)。
純粋に曲で勝負していない、ずるいという見方です。
Pさんによっては『自薦なんてカッコ悪い!自然に人気が出ていくのが人気の証だ!』という考え方もあるようです。

これに関して、私の考えを述べていきます。

再生数を稼ぎたいなら、自薦はどんどんやるべき

です。はっきり言って。
理由を述べますと、まず第一に自薦する方もされる方もコストがかからないじゃないですか。
そういう仕事やったことある人ならわかるでしょうけど、広告費って普通バカにならないぐらい高いんですよ。

あとは街頭でのビラ撒きですか。こちらはコストというより労力ですね。
1000枚配って1人興味をもってくれればいい方というのを聞いたことがあります。もっと多かったかな。2000〜3000枚だっけ。
新しく居酒屋がオープンしましたー!!ってチラシを駅前で配ってるの、見たことありませんか?
それもクーポンとかつけて人目を引くようにして。それでも「おっ」とか「ふーん」とかその程度の反応じゃないですか。
「オススメの居酒屋教えてくださーい!!」って人が大挙に押し寄せてるんですよ?そんな中で歩み寄らないの、普通に損してませんか?普通に客数減りません?私はそう思います。

リスナーからしたら、誰かが薦めてくれた方が嬉しい

次はリスナー目線での話をしていきます。
私はniconicoに自分の曲を投稿しないと決めているので、ボカコレも当然不参加(理由は別記事で述べています)。リスナーとして、観客目線で掻い摘んでは聴いてを楽しんでいます。

で、いざ始まってみると曲が多すぎてどれから聴けばいいかわからないんですよ。
そこでどんな行動をとるのかというと……知ってる人(有名なPさん)、推しPさん、フォロワーさん、気になったタイトルやサムネ、ランキングの上位から…など、何かしらのとっかかりを持ってして聴き始めるんです。

ここで例え話をします。
もしあなたが「あー喉が渇いたなー」ってとき、近くの自販機でお金を入れて(またはスマホでピピッ!で)飲み物を買うじゃないですか。
自販機のラインナップには大抵見たことある飲み物入ってません?左上にコーラがあって、隣にミネラルウォーターがあって。下の方にコーヒーがあって……どれもスーパーやCMでみたことあるやつばかり。

今、目の前の超大型自販機に、見たこともない、どんな味がするかわからない飲み物がズラーッと6000種類以上並んでたら、どのボタン押しますか?
しかも全部0円。
怖くないですか?

マズかったらどうしようとか、体に悪いもの入ってたらどうしようとか、マイナスなことばかり考えてしまうんです。

さすがに音楽と飲み物は違うので、音楽を(程よい音量で)聴いて体を壊したりはないと思いますが、それでもいまいちピンとこない曲で時間を浪費してしまうのは嫌だなあと感じるはずです。(だから安心が欲しくてランキングの上から聴いていってしまうというのはわかる気がします)

そんな中「これは中身はコーラです。あの有名な2社の商品に引けを取りませんよ。いわゆるクラフトコーラってやつです。スパイスにもこだわってるんですよ。試しに一口だけでも飲んでみませんか?」とその商品を作った人におすすめされたら、結果がたとえ口に合わなくても「じゃあ一口だけ…」ってなっちゃいませんか?それで再生数1増えるんですよ。
さすがにそれをずるいだの気が引けるだの言ってるようじゃ、社会や経済を知らなさすぎるんじゃないでしょうか。しかも無料のコンテンツですよ?特に喉乾いてない人だってうじゃうじゃいるんですよ?ずるいもへったくれもないですよ。そういうこと(自薦)ができてしまうイベントだと参加する前からわかるはずです。
先に告白したから付き合えた。それだけです。

ファンになってくれるかどうかは別問題

今私がつらつら述べたのは『再生数を増やす上での合理的な手段』です。

一番いいのは、その人の新曲を心待ちにしているファンがたくさんいる状態なんです。これは私も重々承知しています。私もできればそこを目指したいです。

二番目にいいのは、人が人を呼び大きな人だかりになる状態。コメントやいいねやRTで膨れ上がった投稿を誰しも見たことがあるでしょう。そんなに人気ならきっと期待は裏切らないだろうな…とついつい再生してしまうものです。他薦もこれに含まれます。

三番目にいいのは、背中を押して好きになってくれる状態。今回のお話は主にここについて触れてきました。背中を押して、そこでようやく中身の勝負だと私は思っています。このnoteも「このかおりPってやつ、こんな大層なこと言ってるんだからさぞいい曲書くんだろうな」と勘ぐってサブスクに足を運んでくれたなら、私の文章が不特定多数の背中を押したことになります。
ただ、そこから私のファンになってくれるかどうかは別問題です。再生数としては増えますが、日常的に聴いたり、新曲を待ち望みにしてくれるかどうかは私の曲の力にかかっています。

一番よくないのは、何のアクションも起こさないこと。
いや、でも自分から動くなんてカッコ悪いし!憧れのあの人みたいに曲が一人歩きしてクールに人気が出るのが理想なんだ!と思う気持ちもわかります。

でもですね、部屋を見渡してみてください。
風の噂で良さを知って、または誰かに薦められてあなたの所有物になってるもの、いくつありますか?
実はあなたが気づいてないだけで、いろんなモノは自薦によってあなたのもとにたどり着いているんです。
それはテレビのCMだったり、街頭でのスクリーンだったり、お店の陳列棚だったり……
大人たちが「どうやったら満足してもらえるかな?」と必死で考えて、モノたちが必死で「私を買って!!」と訴えてきたからこその、今の生活なんです。

アーティストだって例外じゃなく、たまたま何かのきっかけがあって、誰かの目に見えない経営戦略によって、あなたはその人のファンになっているんです。友達に薦められたあのバンドも、元を辿れば誰かの経営戦略のたまものなんです。
その『たまたま・きっかけ』を、ボカコレアプリのランダム再生に委ねるんですか?
だから現にいい曲が埋もれるという事態が起こってるんです。自分の曲を信じるのはいいんですが、『きっと起こる人だかり』をアテにしすぎてる。

何から聴けばいいかわからないから、とりあえず1位のやつから再生していって、飽きたらやめる。
そんな人ばかりだと当然上の方から膨らんでいきますよね?ほとんどのボカロPが一番望んでない結果じゃないですか。
そんなリスナーを一人でも多く引き込むことができれば、名前だけでも覚えてくれれば、今後何かのきっかけになるかもしれないじゃないですか。

以上です。
まとめると、再生数を増やしたい・知名度を上げたいのに自薦しないのは単なる機会損失。ボカコレなんて元々そういうことができてしまう形態のイベントなんだから、そこで争うのがイヤなら参加しなければいい。おわり!

かおりP
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