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再生数をサイエンスする

今や音楽系のみならず、ありとあらゆるクリエイターの悩みの種。再生数。

動画、サブスクなんかで再生数が伸びてないと「せっかく作ったのに興味持たれてない……」と悲しくなってしまいますよね。わかります。この際イラストやnoteなどのビュー数、いいね数なんかも含めちゃいましょう。

ぶっちゃけこれどうやったら増えてくの??伸びないのは何で??
今回はそんなありとあらゆるクリエイターのギモンに「そりゃそうでしょ」的な正論を叩き込んでいきます。

ただ!巷のTIPSと違う点は、サイエンス(科学)するということです。
こうやったら増えてくよ!で終わらせません。
世相から考えていき、それを分析して客観性を持たせて、念頭に置いておくといいんじゃないかなーということを私なりにまとめてみました。レッツゴー!


再生数を2つに分けて考える

一口に再生数とはいっても、今回のお話ではそれを2種類に分けて考えていきたいと思います。

例えばスマホを操作していて、その人がそのコンテンツを再生しようとしたとき、私は以下の2つのどちらかの動機があると考えています。

それが、
1、たまたま視界に入ってきたから
2、自分が探していたものにたどり着いたから
です。

順番に見ていきましょう。

たまたま視界に入ってきたから

よくYouTubeなんかを観ていると、動画が終わった後に『あなた、こんな動画も好きなんじゃないの?』的な感じで関連するコンテンツが自動的に表示されるじゃないですか。

同じクリエイターのものだったりすると、さっきの動画おもしろかったし!と期待してタップしちゃいますし、違うクリエイターのものでもサムネやタイトルで中身を想像して、これまた自分が興味ありそうだったらつい開いちゃう。

Xでもそうですよね。
もはや別にフォローしてなくても人気のある動画って勝手に流れてくるじゃないですか。で、ついつい再生しちゃうと。

つまり、視覚情報で惹かれたことになります。

このタイプでの再生数は
・サムネで中身のおもしろさを想像できるか
・タイトルが自分の興味関心に沿っているか
・人気がありそうか
こういった動機が決め手となり、増えていきます。

そしてそのきっかけというのは、たまたま目にした広告だったり、他人から勧められたり……
ひとまずはこれを受動的な情報享受としておきます。

自分が探していたものにたどり着いたから

では次、自分のお気に入りのアーティストの新譜だったり、何か調べ物をしたり検索したり……
よくディグるともいいますね。

「この人おもしろそうだから・有益な情報を多く扱っているからフォローしよう!そしたらタイムラインに更新情報が出てくるようになるよね!」
「あの人元気かな?近況が気になるな」
最近では薄れてきましたが、そもそもSNSの始まりってこんな感じではなかったでしょうか。

・自分の好きなものが自分でわかっていて、他にはどんなものがあるのか気になる
・もっと特定の分野に詳しくなりたい
・経験上、結果に満足できる可能性が高い
こういった動機で自分から動いて動画や音源を探して、再生して、それで再生数が増加していく、と。

つまりこれは好奇心や欲求を満たそうとして、自分から探究したことにより、結果再生数が増加していると言えます。
こちらも、ひとまずは能動的な情報収集としておきましょう。

受動と能動、2つのパターンにアプローチしていく

さて、ここまでで、
受動的な情報享受能動的な情報収集を見てきました。

割合こそはっきりとは言えませんが、現代の一人一台スマホ社会においては圧倒的に受動的な情報享受によってコンテンツの再生数が増加していっています。
私がここで根拠を示さなくても、思い当たるフシだらけなんじゃないでしょうか。

なんなら、人が能動的に情報収集するのも、元はと言えば何か前もって与えられた情報をもとに動いているに他なりません。
それだけきっかけのソースが増えているんですよね。

で、ここからが本題。
「あー再生数増えないかなー」と思っているみなさんに伝えたいことなんですが、この2つの動機をごちゃ混ぜに考えないことが大事になってきます。

具体的には、どちらか一方に力を注いで、どちらか一方には手を抜いてしまっていると、再生数は伸び悩みます。逆に言えば、どちらもバランスよくアプローチできていれば、再生数は伸びていきます。

さらに詳しく掘り下げていきましょう。

再生数の増やし方

さあ、いよいよ具体的な再生数の増やし方についてです!みんなこれが知りたかったんでしょ?!
おっ!タメになったな!と思ったらぜひこの記事をリポストして他の人にも教えてあげてくださいね!いいねだけでも表示されやすくなるのでありがたいです!

ここからは受動性と能動性、ビジターの2つの動機をバランスよく加味した一例を見ていきましょう。

視覚情報を整える

まずは人々に視覚情報を与え、そこから興味を引き出していくのが先決になってきます。
アカウントの画像、自己紹介など、どんな人物による提供なのかはわかりやすく好印象、または興味をそそる体裁であるに越したことはありません。
入ったことのないお店に入るとき、どんな外観だったら入りやすいかを考えるとイメージしやすいでしょう。
「ボロボロでもうちの店は味にこだわってんだ!」みたいな考え方をしていても、SNSでは誰も同情してくれないと考えてください。

次にコンテンツ。
動画の再生数を増やそうと思ったら、サムネ画像、タイトル、説明文はとても重要です。
ちょっと強気に出るくらいでちょうどいいでしょう。

「自信があります!」と「よかったら観てみてください」
たとえ同じ中身だったとしてもどっちを再生したくなりますか?ってことです。
シンプルに再生数を増やしたかったら前者一択です。

これは私の考え方なんですが、人にものを勧めるときに一切謙遜する必要ないと思うんです。あ、そんなに自信ない仕上がりなんだなって思われたらお互い損じゃないですか。

ともかく、これで視覚情報が整いましたね。
どうしてこれほどまでに視覚情報が大事かというと、昨今のネットサービスの仕様が大きく関わってくるからなんです。

一昔前、まだメディア・口コミが主な情報源だった頃は、ここまでやって中身がイマイチだったとしたらそこで情報の伝達は止まっていました。
自分が他人に勧めるまでもないと思ったものは他人には勧めないのが優しさというものです。
さらに言えば、粗悪品を摑まされた時に「それ、イマイチだったよ!」と教えてあげることがお互いにとってプラスのコミュニケーションになるわけです。

一方、現代ではアクセスが集中するだけでAIが人気なんだなと判断して、昇順が上がります。
「ボロボロでもうちの店は味にこだわってんだ!」みたいな考え方をしていても、SNSでは誰も同情してくれないと考えてください、と先述しましたが、これが理由です。
せっかく味は美味しくても、入ってくる人が少ないと「きっとマズいから人気がないんだな」とAIに判断されて、余計に人が入ってこなくなります。
割合として「えっ?!めっちゃ美味しいじゃん!!」という感想をもった人よりも、スルーした人の方が多くなってしまうのです。

もう一度言います。まずは視覚情報です。

そして、ここまできてようやく中身なんです。
ここからようやく他人の能動的な動機に繋がっていきます。

中身にこだわる

先に結論を言います。
ここまでやって中身がいいとそこでようやく他人は動きます。
ミュージシャンであれば曲がよければ、です。

自分だけでそれを咀嚼するのを『感動した』などと言ったりします。
そして、次にとる行動は『この感動を本人や他の人にも伝えてあげたい!』というお返しの情報伝達です。Xのリプやリポストなんかがこれに当たります。
それと同時に、こんな有益な情報の拡散源となった自分を称賛してもらいたい、便乗して賛美されたいという意味も含まれています。
それから最後に、他にはどんなコンテンツがあるんだろう?という興味に変わっていきます。次からスムーズに情報を受け取れるようにフォローしたりチャンネル登録したりします。

ここでようやく能動的な情報収集へと繋がっていくのです。
経験からくる興味、期待の対象として、あなたがノミネートしたわけです。
あなたからすると、ファンが増えたという見方もできます。

すっごい大事なこと言いますね。
「現代では受動的な情報享受の割合が多い」と先に言っておきながら、それだけだとなぜいけないのか、なぜ能動的な情報収集とのバランスを考えなくてはいけないのか。
答えは『新しいコンテンツを待ち望んでくれる、古いコンテンツに繰り返し触れてくれるファンが増えないから』です。

『1000人が何となく目に留まったから再生した』と
『100人のファンが10回ずつ再生した』
これ両方再生数1000じゃないですか。
でも、どちらかと言えば前者の方が簡単に達成できそうなの、これまでの私の文章からわかる気がしませんか?

この章の趣旨は『再生数の増やし方』です。
筆者としては「再生数を増やしたいなら前者を選ぶべき!」と言いたいところです。
目に留まる人を1000人、5000人、10000人と増やしていけば容易いよ!と。

しかしですね……
いちアーティストとして、アーティストとして強いのは後者だな、と。そう感じるわけです。
中身に惹かれているのが100人いるのってすごいことじゃないですか?
これ、かなり難しいことですよね。
もしこれを読んでいるあなたが絵師さん・漫画家さんなら視覚情報=中身となるので話は早いんですが、ミュージシャンだとこれがいかに難しいことかわかるはずです。

問題なのは、再生数を増やしたいなーと考えている人の大多数が、この2つをごちゃ混ぜにして、バランスなんて二の次で考えているところなんです。

・駅前でド派手なストリートライブをやって、ファンを10人増やそうとする
・10人のファンの前でワンマンライブをやって、その様子をもっとたくさんの人に見てもらおうとする
これ、難しいじゃないですか。
これが叶わないなーと嘆いているだけなんです。

まとめ

視覚情報ばかりに力を注いで中身が伴わないと……
→中身がよかったという経験を植え付けられない
→ファン、リピーターに結びつかない
→先細りする

中身にばかり力を注いで視覚情報が伴わないと……
→そもそも再生されない
→中身の良さが伝わらない
→敬遠される

です。

この記事では再生数をサイエンスするということで、再生数の内訳をを分析して、増やし方について「そりゃそうでしょ」的なことをお伝えしてきました。
結論としては、視覚情報に力を注ぐことで興味からくる再生数は増えやすくなり、中身に力を注ぐことで期待からくる再生数は維持されやすくなります。

覚えておかなくてはいけないのは、私たちの目には『再生数』という数字しか見えていなくて。
『誰が何回再生したか』はわからないんです。
再生数を増やすのとファンを増やすのはイコールではないです。承認欲求が先走って、これをごちゃ混ぜにして考えるから思い悩むことになります。

先ほどバンドで例え話をしましたが、単純にたくさんの人に観てもらいたい!と思うのであれば、渋谷のスクランブル交差点でド派手な演奏するのが一番手っ取り早いです。
今回の記事の趣旨、結論に沿っているのはこちらです。ビュー数、インプレッション、再生数がどうやったら増えるのか。その答えです。

ただ、ライブをやるたびにどんな場所でも必ず駆けつけてくれるファンがひとりでもいるバンドの方が、息が長いだろうなあと私は感じます。

ちょっと含みのある終わり方になってしまってすみません。
「じゃあどうやったら中身が良くなるんだよ?!それを説明しろよ!!」って話ですよね。
それは人それぞれなので一概には言えません。
ですが、かおりPって人がnoteでいい曲を作る方法論をムリヤリ書いてるみたいなので、読んでみるといいですよ。
ミュージシャンなら絶対にタメになる内容が書いてあるはずです。
ただ、もっと画像を使って視覚情報にこだわれば閲覧数も増えてくるでしょうに。サムネはいつも真っ白だし。もったいないですね。

おしまい。

かおりP
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