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いつもの料理を友達のやり方で作ってみたら

シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。

いつも作る物、別に名前があるような立派な料理ではないけれど、食卓に上がる回数の多い物。 そんな1つに「野菜のオーブン焼き」があります。 付け合わせにサラダが続いたり、消費してしまわないといけない野菜が冷蔵庫の中にあったり、これで一品作るには量が足りないからどうしよう?  みたいな時に登場します。 

野菜は何でも、ジャガイモ、カラフルピーマン(日本でパプリカと呼ばれている)、人参、かぼちゃ、ズッキーニ、芽キャベツ・・・、アーティチョークやブロッコリーなどなど。

私は今まで、適当な大きさに切ったら鉄板かオーブン容器に入れ、塩を振り、好きなハーブを加えてその上からオリーブオイルをドボっと。 そしてスプーンでかき混ぜてオイルを馴染ませ、オーブンへ入れていました。 途中で何度かかき混ぜて、ジャガイモに火が通ったら出来上がり。

普通に美味しいです。

野菜を大き目に切ると付け合わせの存在感が出るし、小さ目に切るとちょっとお上品な感じで魚に合います(と思ってます)。

ところが先日、やはりイタリア在住の長い友人から彼女の作り方を聞いたら微妙に私のとはやり方が違う。 彼女は野菜を切ったら大きなボウルで混ぜると。 塩やオリーブオイルを加えたら、全体に油が回るまでよく混ぜる、それも「手で混ぜる」と。 そしてオーブンに入れたら「出来上がるまでかき混ぜない」ということ。 すごく美味しく出来るわよと言う。

へーと、思いながらすぐには試さずにいたのですが、昨日やってみました。

野菜は冷蔵庫にあるもので、ジャガイモを中心にズッキーニ、人参、黄ピーマン、ニンニク、玉ねぎ。 塩とオレガノとオリーブオイルを加えてから、手で混ぜ混ぜ。 そしてオーブンへ。 その後は放置なのですが、焦げないかと気になって何度かオーブンを覗いた私。 混ぜたい気持ちを抑えて、ひたすら我慢です。 暫くしたら相方が、「すごくいい匂いがするけど、何作ってるの?」と。 単なる野菜のオーブン焼きなんですけど。

ジャガイモに火が通るのは時間が掛かるので、45分くらい? これは勿論野菜の大きさに寄るので、小さく切ればもっと時短になります。

出来上がり!

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結果、今まで私が作っていたのとは全然違う仕上がり! 手でよく混ぜてから放置するという、目から鱗の野菜たち。 スプーンでかき混ぜながら焼くのと、一体何がこんな差を生むのかはわかりませんが、とにかく美味しい。

同じものでも、そして調理するというにはおこがましいような簡単な物で、これだけ差が付くとはびっくりでした。

教えてくれた彼女に感謝。 これからは必ずこのやり方で焼こうと決めました。

作り慣れている物でも、人と話してみるって新しい発見があるのですね。 きっとこういう事って沢山あるのかも。 長年やってきたやり方で問題はないけれど、それを手間もかけずにもっと向上させるやり方。 レシピ本でこれを読んでいたとしたら、きっと試さなかったと思うのです。 だって自分でも作っていたから。 料理上手な彼女が言った言葉だったから「やってみよう」という気になった。 そしてこんなに些細な事で結果が大きく違ってくる。 チャットでの会話でしたが、やっぱり人とのコミュニケーションは大切なんだと実感した出来事でした。

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