エーデルワイス、エーデルワイス

2019年10月30日のツイートまとめ。

Edelweiss, Edelweiss
Every morning you greet me

Small and white, clean and bright
You look happy to meet me

Blossom of snow may you bloom and grow
Bloom and grow forever

Edelweiss, Edelweiss
Bless my homeland forever

エーデルワイス、エーデルワイス
毎朝私にあいさつしてくれる
ちいさく白く、清くあかるく
私に会えてうれしいかのように
雪の花よ、生い栄えておくれ
咲いていておくれ、いつまでも
エーデルワイス、エーデルワイス
ふるさとをとこしえに祝福しておくれ

ミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』より

本当にシンプルな英語で、これを大佐が歌うのが、もうね……

どんだけ易しい英語か、ってで May you bloom and grow. のとこ以外は日本の中学生レベルの英語でじゅうぶんなくらい易しいんだ。May ナニナニは「どうかナニナニでありますように」という祈りの構文。それ以外は全部中学生英語。You look happy to meet me. は不定詞の副詞的用法だし。

May を使った「どうかナニナニでありますように」は「ホワイトクリスマス」にも登場する。May your days be merry and bright and may all your Christmases be white. どうかあなたの日々が愉快で明るいものでありますように、そしてあなたのクリスマスがいつもホワイト（しあわせ）でありますように。

あの大佐がね……規律大好きのやもめの軍人さんがね……本当にシンプルな「エーデルワイス」を歌うのがね……本当にね……プライド高い厳格な軍人さんが白い小さな野花の歌を歌うんだよ……いつまでも咲いて私の祖国を祝福しておくれって……舞台を日本に変換したら何歌うレベルだこれって思うんさ……

何だろうね日本の厳格でプライド高い軍人さんに変換した場合の「エーデルワイス」に当たる曲って、と思うわね……唱歌みたいな感じで小さく清らかな花を讃える歌ってあるかね……

2024年追記
これをツイートした当時、とある方から「少し雰囲気は違うけれど日本の唱歌だったら『朧月夜』くらいの感じではないか」とご意見をいただきました。ふるさとを祝福する歌というわけではないけれど、やさしい雰囲気の唱歌ですね。当番は歌詞とメロディのシンプルさ、こどもも歌えそうな易しさで言えば『さくらさくら』とかも近いのではと思います。でもやっぱり『エーデルワイス』は『エーデルワイス』なんですよね。菜の花畑でもなく桜でもなく。

【2024年4月4日追記】
この記事に書いた「もしも『サウンド・オブ・ミュージック』が日本を舞台にするミュージカルだったら、トラップ大佐は『エーデルワイス』の代わりにどんな童謡を歌ったらいいか問題」に、読んでくださった方から素敵な提案コメントを頂戴しました。『ふるさと』、それだ！

兎追ひしかの山
小鮒釣りしかの川
夢は今もめぐりて
忘れがたき故郷

如何にいます父母
恙（つつが）なしや友がき
雨に風につけても
思ひいづる故郷

こころざしをはたして
いつの日にか歸（かへ）らん、
山はあをき故郷
水は清き故郷

Wikisource「ふるさと（童謡）」より

「身近にある花を歌いながら『清くちいさな花への愛』が『祖国への愛』に繋がっていくような歌で、かつ、童謡のようなシンプルで易しいメロディラインのもの」を探していて、候補には『朧月夜』などがあったんですが。「うさぎおいしかのやま」の『ふるさと』、花は歌ってないけどこれがあったか！

「これしか歌えない」と言いながらギター爪弾き「うさぎ追いしかの山」と低ーく歌いだす武骨なやもめの軍人さんかわいいじゃないですか。「いかにいます父母」から16歳の長女が加わって二重唱になるところ、超見たい。

政情不穏になってきて、自分にも赴任の命令が出て、苦渋の決断で妻子を連れて亡命を目論んでる軍人さんが、それを隠して音楽祭で最後の一曲としてソロで歌いだす『ふるさと』、これは盛り上がる。「恙なきや友がき」辺りで泣けてきて歌い続けられなくなったところに妻が寄り添って「雨に風につけても忘れがたきふるさと」と繋ぐ。

三番の「志を果たしていつの日にか帰らん」からは音楽祭の客席がもう総立ちで大合唱よ。山は青きふるさと水は清きふるさと。観客も薄々、ああ大佐はどこかへ行くんだと感じながら一緒に『ふるさと』を歌うんだよ……

これだわ。日本が舞台だったらトラップ大佐は『ふるさと』を歌うんだわ。

いま想像して書きながら実際ちょっと泣いた（涙腺脆い当番）。