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蟹座2度「俯瞰で下見」

2018年6月22日20時17分、トランジット太陽が蟹座数え2度へ入ります。蟹座数え2度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「俯瞰で下見」

「♋2俯瞰で下見」の原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「A man suspended over a vast level place ある広大で平らな場所の上に吊りさげられた男」。青字が1975年ルディア版「A man on a magic carpet hovers over a large area of land.ある土地の広い区画上に浮かんでいる魔法の絨毯に乗った男」。「上に」で above ではなく over が使われているのは「覆うように」という感覚。

「♋2俯瞰で下見」の番地チェック。蟹座前半(往路)の、5度ずつに分けた第1グループ(はじめ)の、第2度数。どの5度組でも第2度数は第1度数と結びつき、そのテーマを裏打ちする。磯野家で言ったら第2度数はフネ。

「♋1衣替え」が波平(第1度数)、蟹座数え1度は牡羊座数え1度とスクエア(90度)になる場所。牡羊座から始まった黄道の旅は、ここで第1コーナーを曲がる。ドラマ第1期は終了し、第2期が始まった。旗を掛けかえて進路変更する。「やりかたが変わる」

「♋2俯瞰で下見」は「♋1衣替え」と対になり、テーマである「路線変更」を裏打ちする。広く平らな場所の上に吊るされた(suspended over a vast level place)男。タロットの「吊られた男(hanged man)」のようなのを連想してしまいそうだが、そうではない。

hang は「ぶらさげる」、服を掛けるハンガーや、「釣り鉢」と訳されるハンギングバスケットのように一点か二点で吊って、端がぶらぶらするままにしておくこと、 suspend はズボン吊りのサスペンダー、自動車のサスペンションと同じで「落下しないように中空に保持しておく」だ。

1925年ジョーンズ版の男は広く平らな場所の上で「落下しないように中空で保持されている」。「ミッション・インポッシブル」のトム・クルーズをイメージしてほしい。腹這い状態で体をワイヤーで吊り、床に落ちないように中空で止まったままコンピュータを操作しているアレ。

一方1975年ルディア版の男は同じく広く平らな場所の上で「浮かんだまま止まっている(hover)魔法の絨毯の上にいる」。魔法の絨毯は牡羊座数え19度にも登場した、現実の地平から離れて浮かぶ魔法道具。ジョーンズ版とルディア版、ふたつの♋2に共通するのは「地面と距離を置く」こと。

♋2は「俯瞰」のシンボル。「俯」は「うつむく」、「瞰」は「見下ろす」。ジョーンズ版の男は何かに吊り提げられて中空に体を保持している。ルディア版の男は魔法の絨毯で体を支えている。何のために? 地面に落ちないように。着陸予定地の全体を高い位置から眺めるために。

蟹座がどう「路線変更」をしたのかについては、スクエア関係の牡羊座と比べてみるのがわかりやすい。「♋1衣替え」と「♈1絶対押すなよ」を比べる。「♋2俯瞰で下見」と「♈2見様見真似」を比べる。

牡羊座では「♈1絶対押すなよ」でアザラシに縋られながら兎にも角にも上陸し、「♈2見様見真似」で周囲の反応(笑い・ウケ)を手がかりにして反射的に振舞っていた。1度で新しいことを始め、2度で周囲を気にしだすのは蟹座も同じ。ただし蟹座は牡羊座よりも用心深い。

ドデカテモリーで言うと、蟹座数え1度・数え2度、そして数え3度の前半までが「蟹座の中のちいさな蟹座」。サインの初期度数には、そのサインの根っこがぎゅっと集まっている。牡羊座の根っこが「とりあえず体当たり」なら、蟹座の根っこは「とりあえず身を守る」だ。

「ぶっつけ本番」だなんてとんでもない! そんなの危険じゃないですか! 安全の確保ができなくては困ります! たとえば♋1で旗を掛けかえるのも、無事に航海を続けるため。たとえば♋2で中空に浮かんだまま土地の様子を伺うのも、無事に着陸するため。

蟹座は季節の先駆けである活動サインだけれど、同じ活動サインでも右も左もわからないままぶっつけ本番でゼロからスタートした牡羊座とはちょっと違う。失ったり傷ついたりしたくない、守りたいものが蟹座には既にある。牡羊・牡牛・双子を経由してきた蓄積がある。

ぶっつけ本番はもう沢山。失いたくないものもあるし、厄介事の避けかたも覚えた。事前に回避できる危険なら回避するのが賢いし、確実に安全とわかるまでは決断はペンディング。すべては身を守るため。安全と安心のため。「無事」へ向かって舵をきる、それが蟹座の最初のテーマ。

「安全第一」なのが蟹座だけど、これは「危険を恐れて何もしない」ではないからね。蟹座だってイケイケドンドンかつどん宮、意気地なしではない。ただ戦うならば裸ではなくヘルメットと盾とバールのようなものなどを持ち、敵の下調べくらいは済ませてから行きたい派なんです。

「偵察する」「目星をつける」「下調べする」って大事よ。ひとたび地上へ降りてしまえば限られた範囲しか見えなくなってしまう。高い位置から、鳥の目(鳥瞰)で見おろす。上空からでは細部がわからないけれど、広い範囲を見渡して多くの情報をざっくり仕入れることができる。

うまれたときのホロスコープで「♋2俯瞰で下見」はどのハウスにある? 今日の太陽はそこを照らす。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう
「○○○○を(五音・ハウス) 用心深く(蟹座) 見つめたい(太陽) 踏み込む前に俯瞰で下見(♋2)」

#サビアンシンボル物語

【♋2俯瞰で下見 をより深く理解するための比較対象シンボルリスト】
♌2子供の流行病(となりのサイン)
♍2主に従う(60度)
♎2 6が7になる(90度)
♏2後の祭り(120度)
♑2戦争の爪痕(180度)
♓2隠れるリス(120度)
♈2見様見真似(90度)
♉2稲妻走る(60度)


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