「物語の骨子・ログライン」をアストロ小ネタに応用する
2022年11月のツイートまとめ。発端はリンク先のツリー『好きな作品、漫画でも映画でもアニメでもゲームでも良い、とにかく今から五分あげる、四分三十秒黙考して整理してもよし、五秒で方針決めて残り時間ずっと語ってもよし。でははじめ』から。
もう内弟子とってないから種明かししておくと。
— 榊一郎@ノベライズ『サマナーズウォー』1&2発売中♪ (@ichiro_sakaki) November 13, 2022
『好きな作品、漫画でも映画でもアニメでもゲームでも良い、とにかく今から五分あげる、四分三十秒黙考して整理してもよし、五秒で方針決めて残り時間ずっと語ってもよし。でははじめ』
という対面試験問題を出してた訳です。
きのうRTだけして寝ちゃった「5分でおすすめ作品紹介」のツリー（リンク先でツリー全体を読んでね）。「ログライン」という用語だけわからないから検索してきた。丸太（log）みたいな一文（line）で作品の骨子を示すのね。
肉付けする前の棒人間、詳細を語る前のログライン。当番ログラインを書くのはできる気がする。ちょーっとやってみる。
「かつて特撮宇宙冒険物のTVドラマで一世を風靡したが現在はロクな仕事もなく回顧イベントへの出演で食いつないでいる俳優たちが、『フィクション』の概念がない宇宙人たちに『本物の宇宙英雄』だと誤解され、彼らの敵を倒すため本物の宇宙戦争へと連れ出されてしまう」
どうよ、これ当番の推し作品。
↑のログラインは外側の「」を含めて125文字。なお作品名は『ギャラクシー・クエスト』。アマプラで有料だけど100円くらいで観られるから未見ならみんな観て。サイコーのB級宇宙SFコメディだから。
ええと、ログラインで1ツイート、あと2ツイートくらいを作品の見どころ紹介に使っていいのね！うんやる。ちょっと最初からやりなおしてみよう。
当番の推し映画・ログライン
「かつて特撮宇宙冒険物のTVドラマで一世を風靡したが現在はロクな仕事もなく回顧イベントへの出演で食いつないでいる俳優たちが、『フィクション』の概念がない宇宙人たちに『本物の宇宙英雄』だと誤解され、彼らの敵を倒すため本物の宇宙戦争へと連れ出されてしまう」
この映画を推す理由は「テンポのよさ」。最初の15分で「主人公たちが一世を風靡した特撮宇宙冒険ドラマの紹介」「そのドラマが多数のファンに長年愛されている様子」「しかしファンの熱狂をよそに、主人公の俳優たちは現在他の仕事もなく互いに不仲、ファンミーティングにもウンザリ」を無理なく描く。
全編が『スター・トレック』へのオマージュで溢れているのだけど、スタトレを観ていない当番でも最初の15分で視聴に必要な舞台設定をほぼ把握できる。脚本が上手い。「虚構」を理解しない宇宙人に英雄と慕われ頼られ無茶振りされながら戦ううちに虚構の英雄たちが本当に英雄になっていく展開は王道。
3ツイート……ぜえぜえ……「『スター・トレック』で言ったらミスター・スポック」のポジションにアラン・スネイプ先生・リックマンがいて、「『宇宙戦艦ヤマト』で言ったら森雪」のポジションにまさかのシガニー・ウィーバーがいるというすごいキャスティングについて話すためにもう1ツイートほしい。
みんな観てくれ『ギャラクシー・クエスト』
ここから先は当番の話
「ログライン」という名称も知らなかったのに、検索してどういうものかを読んだら「あ、それ当番できるできる」になった理由は、当番アストロ小ネタでそういうやつ複数やってたからですね
具体的には
とか
ですね。
#ホロスコープで変身口上 や #ASC月太陽で悪役令嬢転生物語 より更に前には #アストロ短歌でキャラクターメイキング というのも作っておりましてな（「アストロ短歌でキャラクターメイキング」は #アストロ短歌 のPDFテキスト及び #アストロダイスワークブック に収録していましてよ ）。
「ホロスコープのハウス・サイン・天体の組み合わせを言語化する」ということの練習として「後から肉付けして『ひとつの物語』へ仕上げる前の『物語の骨子（ほねぐみ）』を作るワーク」を当番今までいくつも作ってるんですよね。「既存の物語をアストロ用語を使って骨組に戻す」もたまにやっている。
この辺りですな。これらの一覧は全部 #アストロダイスワークブック に入れてあります。 #アストロ短歌 のPDFテキストにも付録で入れてあるので、どっちかを買えば済むですよ（ #アストロ短歌 の方がページ数少ない分お安いわよ）。
#ホロスコープで変身口上 では「平凡な主人公が守護獣に見出され美少女戦士へ変身する」という某有名アニメの骨子を、#ASC月太陽で悪役令嬢転生物語 では「乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまった元庶民の主人公が転生後の世界で自分の人生を切り開く」という悪役令嬢転生物語の骨子を拝借している。
「『平凡な主人公』が『守護獣』に見出され『美少女戦士』へ変身する」や「『乙女ゲームの悪役令嬢』に転生してしまった『元庶民の主人公』が転生後の世界で『自分の人生を切り開く』」というログラインの『』内要素を出生図読みの三大要素「ASCと月と太陽」に置き換え、言語化してもらう。
「『乙女ゲームの悪役令嬢』に転生してしまった『元庶民の主人公』が転生後の世界で『自分の人生を切り開く』」
のように物語の枠は「ひとつ」でも、『』内に「ASCのサイン」「月のサイン」「太陽のサイン」をそれぞれ代入していくと12種類×12種類×12種類で1728パターンの物語ができる。
更にASC・月・太陽の組み合わせがまったく同じ人がいても、各サインが「どのような性質のもの」であるかの言語化具合が変わればまた違う物語になる。 #ホロスコープで変身口上 や #ASC月太陽で悪役令嬢転生物語 で当番が提供しているのは、そういうことができるようになるための骨組。
ついでに言えば #アストロ短歌 や #アストロダイスでサブウェイチャレンジ や #アストロレストラン で当番が提供しているのも、ひとつの骨組をパーツ入れ替えで何千通りもの物語へ作り替える体験メニュー。
当番自身は（2022年11月現在は）物語を書く人ではない（※）。ないのだが、今朝からずっとログラインの話をずっとしている。その理由は、「ログラインを作る」はストーリーライティングだけではなく他の何らかの企画立案にも応用できるはずだ、と当番が直感したからだ。たとえば当番がアストロ小ネタを作るときにだって。
（※この約3ヶ月後、当番は刀剣乱舞の二次創作物語を書く人になってしまった）
たとえばの話。当番今までそういうことを事前にはしてこなかったけれど、仮に「何らかのアストロ小ネタを企画立案するとき、『そのアストロ小ネタのログライン』を作ってから具体的なネタを詰め始める」ということを自分に課したらどうなるだろう？
「その企画でできること」を「物語」化する
物語のログラインにはざっくり言って
「主人公はどんな存在か」
「主人公の課題とは何か」
「課題を通じて主人公が得るものは何か」
の三本柱が存在する。書き慣れない人のためにテンプレート化するならば「ナントカカントカな主人公（とあんなこんなサブキャラクター）が、カクカクシカジカな課題に取り組み/巻き込まれ、こんな風になっていく物語」
当番のアストロ小ネタを物語としてログライン化するなら
「主人公は読者※」
（※当番の想定読者は『アストロいちねんせい』）
「課題はアストロ小ネタ」
「アストロ小ネタをこなすことで主人公が得るもの」
を書けばいい。
たとえば、#ASC月太陽で悪役令嬢転生物語 というアストロ小ネタの「狙い」を物語風にログライン化すると
「『馴染みのある物語の骨組』へホロスコープの三要素を代入していく体験を通じて、アストロいちねんせいがASC・月・太陽の違いと『伝わる言語化のしかた』を学んでいく」
といった感じ。
いやもちろん、これは「『そういうストーリー展開になったら万々歳だな！』と当番が思っていること」であり、言ってみれば「そこまで持って行くわよ（おー！）」という「企画立案時の目標」なわけだが。
「その筋書きを通ってゴールへ向かうには何をどうしたらいいか」を詰めるのはまた別の作業ね。
この「企画の『ログライン』」は、たとえば「占いの講座をやる」とか「鑑定メニューを新しく作る」にだって応用可能だと当番は思っていて。「その講座を受けたら、その鑑定を受けたら、受講生やお客さんは『何が得られる』んじゃい？」というのをログライン的に一行で言えたら、めちゃパワーじゃんよ。
以下、アストロ企画立案用ログラインのテンプレ。
「カクカクシカジカな属性の想定読者（想定受講生が）、これこれこういうワークへ取り組むことを通じて、ナニナニを理解するに至る（といいねえ……）」
というわけで「推し作品のログラインを自分で書く」や「有名作品のログラインをいっぱい読む」は「『物語を作る人』ではない人」「企画を作る人」にも有用なメソッドなのではないか、というお話でした。
参考。有名作品105件（映画やTVドラマ）のログライン。英文だけどすごくいい。そして本当にみんなみんなワン・センテンス（一文。ピリオドいっこしかない）。英文読解の力も付きそうだからお勉強がてらみんな読むとよろしいわ。ログラインとは何か？の解説も充実の良記事。
ひろげる・ふくらます・ずらす・応用すーる。押せば小ネタの泉湧く。ドーモ、柔軟サイン6天体持ち、星見当番です。
当番に英文法を叩き込んでくれた英語塾の恩師なら、この記事丸ごとぜんぶ品詞分解してから和訳してくる宿題を出しただろう。よい教材になる。
2023年10月7日追記。「物語の骨子」に関連した当番の過去記事。「キィー！ なぜこんな苦労をしなきゃならないの？！」「〇〇のため、だったろ？」「そうでしたね（ｽﾝｯ）」となる「すべては〇〇のため」、名付けて「コア目的」。その「コア目的」を物語作りやアストロ小ネタ作りへ応用していく話。
当番のアストロ同人誌ほか、売ってます。物語作りやアストロ企画立案にも使えるお題、載せてます。紙の冊子とPDF販売があります。
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