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蟹座8度「人真似ウサギ」

2018年6月29日午前3時17分、トランジット太陽が蟹座数え8度へ入りました。蟹座数え8度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「人真似ウサギ」

「♋8人真似ウサギ」の原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「Rabbits dressed in clothes and on parade 服を着て練り歩くウサギたち」。青字が1975年ルディア版「A group of rabbits dressed inhuman clothes walk as if on parade. 人間の服を着たウサギの一群が見せびらかすように歩く」。♉30と♊30でもうおなじみですね、parade とは「見せびらかしながら練り歩く」ことです。

「♋8人真似ウサギ」の番地チェック。蟹座前半(往路)の、5度ずつに分けた第2グループ(まんなか)の、第3度数。どの5度組でも第3度数は第1度数と第2度数の対からうまれたこども。こどもは両親のいいとこ取りをする。磯野家で言ったら第3度数はサザエ。


ドデカテモリーで見る「♋8人真似ウサギ」番地チェック。蟹座数え1度で新月(太陽と月の合)が起きたとする。7日間で太陽は7度進んで8日目には太陽は蟹座数え8度。同じ7日間で月は97度進んで8日目には天秤座数え8度。スクエアです。蟹座数え8度は「蟹座の中のちいさな天秤座」

「♋6産卵の準備」が波平、天敵を倒す強さはなくても仲間を増やすことならできる。現実的で具体的な対処。「♋7月夜の妖精」がフネ、昼間の住民が寝ている間に目に見えない自然のちからが夢を育む。♋6と♋7のいいとこ取りで「♋8人真似ウサギ」サザエがうまれる。

「♋6産卵の準備」は目に見える現実の世界。「♋7月夜の妖精」は目に見えない幻想の世界。そのいいとこ取りの「♋8人真似ウサギ」は半分現実で、半分幻想。ウサギならよく見かけるけれど、チョッキを着たウサギだの、時計を取り出すウサギだの……

人間の服を着て見せびらかすかのように練り歩くウサギたち、と言えば先日実写映画化された世界で最も愛されたいたずらウサギ『ピーターラビット』の物語を連想したりもしますが……あのウサギも半分現実の、半分幻想のウサギ。人間ではないのに、人間であるかのように振舞うウサギ。

ウサギは繁殖力の強さで知られている。どんどんウサギ算で増えていく新しい生命。また、かれらは敏感さのシンボルでもある。どんなちいさな音も聞き逃さない、長い耳。それはちょうどスクエアの「♈8風立ちぬ」に登場する帽子のリボンのように、わずかな風にも反応する。

「♈8風立ちぬ」では目に見えない風をリボンの動きを介して感じ取った。外から刺激されて動くものがあることで、その刺激を感じ取る心の存在を知る。「♋8人真似ウサギ」ではウサギたちの関心は人間へ向いている。♋8は蟹座の中のちいさな天秤座だ。

♋8のウサギたちは人間に関心を持ち、人間を真似て服を着る。感じとり写しとるものは目に見えない風(♈8)ではなく目に見えるもの。ウサギたちは形から入る。我も我もと真似っこウサギたちは増えていき、群れになったウサギたちは得意になって練り歩く。

ウサギたちは背伸びをする。雛鳥が親鳥を、人間のこどもが親の真似事をするように、この半分現実で半分幻想のウサギたちは人間の真似事をする。make-believe (なりきり)は現実化の前段階。こどものおままごとをイメージしてみるといい。遊びだけれど、ただの遊びではない。

ネコや他の肉食獣の子は、本格的な狩りを始める前に親の狩りの真似事をし、同胎のきょうだいと「遊びの狩り」をする。サルの子は親の毛づくろいを真似る。模倣は蟹座の重要なテーマのひとつ。こどもは肉体的に親に似るだけではなく、真似によって親の知恵や文化も写しとる。

蟹座前半第2グループはこどもを作ろうとする猟鳥(♋6)で始まり、新しい生命の誕生を後押しする月夜の妖精(♋7)がそれに続いた。5度組の第1・第2度数は産む側・産ましめる側のペア。「親のペア」とも言える。第3・第4度数は「子のペア」

♋8のウサギたち、♋9のちいさな裸の女の子と「こどものシンボル」が続く。生き物はこどもをうむ。うまれたこどもたちは真似っこ遊びで生きる力を身につけていく。人間の服を着たウサギたちは半分は現実、半分は夢。こどもたちってそんなもの。半分現実、半分夢でできている。

♋8の圧縮版を「人真似ウサギ」としたのは「ひとまねこざる」リスペクトです。好奇心から人間のやることを(こどもゆえに適当に)まねっこして騒ぎを起こすおさるのじょーじ。じょーじは服を着ていないけれど、人間のやることをやりたがる点は人真似ウサギとおなじ。

「人間の服を着て人間のように振舞うけれど、根っこのところでやっぱり動物なので(人間からすれば)思わぬことをする」というキャラクターって、こども向けの本に時々登場しますね。『くまのパディントン』とか。一丁前の人間みたいに見えても、何かはみ出すものがある。

人間の服を着たウサギやクマ、ピーターやパディントンは人間のおとなが描き出した架空のキャラクター。それはこどもが読む本の中に登場する「こども」のシンボルだったりする。人間の服を着て人間のような振舞いをするけれど、(おとなの)人間ならしないような騒ぎを起こす。

「人間みたいな服装と行動なんだけど、やっぱり人間じゃない」動物のキャラクターがその動物なりの考えと行動によって人間の畑やお店で騒ぎを起こすたび「あれ?ピーターやパディントンから見れば人間の作っている決まりの方がよほどファンタジーじゃない?」という話になる。

「♋8人真似ウサギ」は蟹座前半(往路)第2グループ(まんなか)の第3度数(サザエ)。おなじ蟹座前半の第1グループ第3度数と比べてみよう。1がテーマを打ちだし2が1を裏打ちする関係はグループ間でも成り立つ。第1グループのサザエ♋3を第2グループのサザエ♋8が裏打ちする。

第1グループのサザエ「♋3目指せ北極」では極寒の地を歩くために男が毛皮を着込んだ。環境に自分を合わせ、服装調整で身を守る。第2グループのサザエ「♋8人真似ウサギ」ではウサギたちが人間の服を着込んで練り歩く。絵本の動物は(人間が読むものなので)服を着ている。

衣服は裸のからだを強化してくれる。からだの保温や保護のほかに社会的な立場を示すものでもある。『星の王子さま』にありましたね、トルコの天文学者がトルコの服を着て発表したら誰にも相手にされなかった。同じ学者がヨーロッパ風の服で同じ発表をしたら誰もが受け入れた。

毛皮を着るか着ないかが生死を分けることがある。人間の服を着るか着ないか、トルコの服を着るかヨーロッパの服を着るかで社会的な評価が分かれることがある。中のひと(中のウサギ)は同じ。しかし自分を取り巻く環境に合わせて身を守るガワいちまいを選ぶ必要に迫られる。

うまれたときのホロスコープで「♋8人真似ウサギ」はどのハウスにある? 2018年6月29日の太陽はそこを照らす。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 同質性を(蟹座) 意識する(太陽) 見た目だけでも人真似ウサギ(♋8)」

#サビアンシンボル物語

【♋8人真似ウサギ をより深く理解するための比較対象シンボルリスト】
♌8思想の宣伝(となりのサイン)
♍8ダンス入門(60度)
♎8主を待つ家(90度)
♏8月を映す湖水(120度)
♑8飼われる幸せ(180度)
♓8合図のらっぱ(120度)
♈8風立ちぬ(90度)
♉8出番待ち(60度)

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