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占いの抽象・具象の話

2017年10月2日の連投まとめ。抽象と具象、骨と肉、そして占いとヘアカットの類似性の話

占いのことばが「抽象的」とか「どちらにも取れるような曖昧な表現」って当たり前のことで、100%具象的で聞くひとの現実や理解度にピタリと沿ったことばなんて占いでなくたって渡すのはムリだもの。精度は上げようとするけれどね。茶葉から紅茶を淹れてカップへ注ぐから、味付けは御自分でどうぞ。

お砂糖が欲しいけれど見当たらないなら「お砂糖をください」と言えばいいことだし、相手から自分へ言われていることがわかりづらかったら質問すればいい。訊かれる前から忖度して詳しくし過ぎるのは、何も訊かずに紅茶へお砂糖とミルクを入れて渡すのと同じお節介だから。

そして「紅茶をください」とだけ言って、あとは黙って待ってるだけで自分好みの比率で砂糖とミルクが入った紅茶が来ると期待するのもおかしな話。カフェテリアの店員さんとさえ、砂糖は要るか要らないかくらいのやり取りはするよ。

「エクストラホイップバニラシロップ追加ソイミルクチャイください、あと冷たいお水」というオーダーも可能といえば可能。ソイミルク切らしてるときはごめんね。

「明日、ひとつぶの種を蒔けばそれは万倍に増えるでしょう」とは言うけれど、米とも麦とも粟とも言わない。フレンズによって持ってる種違うから。ズルいとも言えるし、ズルくないとも言える。『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』トレローニー先生みたいに「あなたの恐れていることは10月の第一木曜日に起こります」はかなりズルっぽい。

当番は本編視聴していないのに平気でけもフレ(『けものフレンズ』)の言い回しを使うけれど、これは何ていうのかしら、季節による流行りの「フレーバー(風味付け)」であって紅茶そのものではない。秋だから梨フレーバーの紅茶、マロン風味のチョコレートみたいなもので、梨好きなひと、マロン好きなひとへの掴み。

古いジョークにこんなのがあった。「(某最貧国)の鶏卵生産量が前年度の2倍になった。1羽のメンドリが2羽に増えたからさ」

対面占いにせよ文章にせよ、他の会話にせよ文章を読むことにせよ「話を聞く」「書かれていることを読む」って「完成品を丸呑みする」ようなことではなくて「質問したり自分の語彙に言い換えたりして、話し(読み)ながら完成させていくもの」。無論、話し手書き手に誘導されたりすることもあるけれど。

根幹と枝葉、ベースとフレーバー、骨と肉、抽象と具象。「月が土星とオポジション」は骨。「ありのまま(月)ではダメだと言われそう(土星がオポジション)」は骨に肉付けした裸のボディで、骨(象徴)より少し具象度を上げてある。「個人的にどんなありのままがどうダメなのか」というのはその裸のボディに着せる服で、そこはあなたが着せてください。

雑誌やウェブサイトやツイッターに載っている占い文は「ヘアカタログに載っている今シーズンのファッショナブル髪型提案」みたいなもので、自分と占い師さんが対面で相談するのは「美容師さんとヘアサロンの鏡の前に座る」くらいの違いがある。前者は自分の現実にぴったりしっくりでなくて当り前。

ヘアカタログに載っているカットモデルは自分じゃないし、ファッション雑誌に載っているモデルも自分じゃない。自分に合うかどうか脳内で自分に置き換えて想像するものだし、脳内で合って見えてもお店で実物試着すると期待とはかなり違ったりする。

対面鑑定はパーソナルスタイリストにショッピング同行を頼んで一緒に買い物をしながらアドバイスをもらう、とか美容師さんに実際頭を触りながらどうにか目指す髪型を再現する方法を模索するのに近いと思う。

セルフ占いはさしずめ「自分で前髪を切る」か。ざっくり切り過ぎてよく泣くやつよねー。

「雑誌やウェブサイトの占い記事はヘアカタログ」、「対面鑑定は実際ヘアカットへ行くこと」、「セルフ占いは自分で前髪を切ること」と置き換えるとツイッターの日々または週間占いツイートは万人向けなら「美容師さんまたは野生のヘアアレンジャーによるヘアスタイル提案」かな。

そして当番みたいな「個人で自分用のセルフ占いを毎朝ツイートしている」は「本日の前髪カット」って言う自撮り晒しみたいなもんだ。

当番はセルフ占いもすれば、占い記事も読む。対面鑑定にだって行く。それは髪で言えば「セルフ前髪カットもすれば、ヘアカタログも見る。ヘアサロンでカットもするし、特別な日には美容師さんに追加料金を支払ってヘアセットとメイクも頼む」というのと同じこと。

多忙と金欠により千円カットで切るときもあれば、時間とお金を捻出してサロンでヘッドスパを受けることだってある。そういえば私、対面鑑定に行ける頻度と出せるお金、だいたいヘアサロンへ行ける頻度とお金に釣り合うくらいだわ。

そして更に髪の喩えを進めるならば、プロの占い鑑定がヘアカットやヘアアレンジだとして、それらプロの施術を活かすのは日々のヘアケア、髪の洗いかた乾かしかた梳かしかたに当たるような日々の自分の気持ち・考え・行動への注目と手入れなんだと思うのよね。

お気が向いたらサポートをお願いします!サポートは当番の紅茶代となり、ひいては明日への活力となります