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好きな曲の好きなフレーズ15選

2024年9月12日のツイートまとめ。#いいねの数だけ好きな曲の歌詞をワンフレーズだけ紹介する というハッシュタグに乗ってみたら15いいね頂戴したので、15曲挙げてみました。

Ever as before
Ever just as sure
As the sun will rise

(Beauty and the Beast)

『美女と野獣』

かつてと同じく
かならずや
日が昇るように
(当番訳)

ディズニーの『美人と野獣』(アニメの方)、公開時の当番は高校3年生で。大学受験を控えた秋に、毎週日曜日の受験対策英語特訓塾へ行った帰りに3回も観に行っちゃったんですよねこれ。射手座金星年齢域直撃作品。

Homeward Bound, I wish I was
Homeward Bound
Home, where my thought’s escaping
Home, where my music’s playing
Home, where my love lies waiting
Silently for me

Homeward Bound/Simon and Garfunkel

ホーム行き、だったらいいのに
ホーム行きだったなら
ホーム、僕の思いが向かうところ
ホーム、僕の曲が流れるところ
ホーム、愛しい人が
静かに待っていてくれるところ
(当番訳)

旅暮らしの音楽家が次の興行地へ向かう列車を駅で待ちながら「これが古巣行き(ホームワード・バウンド)の列車だったなら」と歌う曲。我ながら射手座の太陽が4ハウスにある当番っぽい好みだと思っています。サイモンとガーファンクルなら、Homeward Bound  と America が好きです。They all come to look for America

モンキーパズル モンキーパズル
だれがつけたか 木の名前

『モンキーパズル』/みんなのうた

テレビで一度だけ聴いて、それ以来忘れられない歌。悲しげな節回しで「プランタン プランタン」というリフレインと繊細なアニメーションが好きでした。ネット時代になってから探し回って見つけた曲。いい時代だ……。映像は見つからないけれど、歌はYouTubeにもあります。歌唱は堀江美都子でした。

So if you care to find me
Look to the western sky!
As someone told me lately:
"Ev'ryone deserves the chance to fly!”
And if I'm flying solo
At least I'm flying free
To those who'd ground me
Take a message back from me

Defying Gravity/Wicked

私を見つけたいなら
西の空を見るがいい
誰かが言ったとおり
「誰しも空を飛ぶ機会があっていい!」
たとえ単独飛行でも
少なくとも私は自由だ
私の足を引っ張ったやつらに
伝えてやるがいい
(当番訳)

これもたまたまテレビをつけたらトニー賞の授賞式をやっていて、たまたま引用したこの箇所から――『Wicked』初演で主役エルファバを演じたイディナ・メンゼル(後に『アナ雪』のエルサを演じることになる)が「彼女(グリンダ)じゃない、私がやった、私が(It's me!)」と叫んで空中へ舞い上がり、「西の悪い魔女」となるちょうど、この箇所から当番は観たんですね。ひと聴き惚れしたんです。途中から観たのに、あまりにもよかった。どういう話なのか、あのパフォーマンスだけですぐに把握した。あのトニー賞授賞式での歌唱は本当にすごかった。たぶんYouTubeに今もあります。来年映画公開ですね、Wicked。楽しみ。

Now here is a riddle to guess if you can
Sing the bells of Notre Dame
What makes a monster and what makes a man?

The Bells of Notre Dame/The Hunchback of Notre Dame 

さあ謎々だよ、君にはわかるかな
とノートルダムの鐘が歌う
化け物を化け物たらしめ、人を人たらしめるものとは何なのか

ミュージカル『ノートルダムの鐘』より、幕開けの歌「ノートルダムの鐘」。当番こういうミュージカル作品の幕開けソング大好き。それから当番3/4拍子の曲が好き。今回挙げた15曲のうち3/4拍子の曲は6曲。『モンキーパズル』は楽譜を見てないからひょっとしたら6/8拍子かもしれない。

“Che soave zeffiretto…”
“Questa sera spirerà…”
“Sotto i pini del boschetto.”
Ei già il resto capirà.

Sull’aria/Nozze di Figaro

「やさしいそよ風が……」
「しずかに吹く今宵……」
「林の松の木の下にて」
あとはおわかりでしょう
(当番訳)

モーツァルト『フィガロの結婚』より、『手紙の二重唱(そよかぜに寄せる歌)』。これもスローな3/4拍子。上記の歌詞が内容のほとんどで、これを高貴な奥方様が口述し、小間使いが復唱しながら書き取っているだけの短い二重唱。恋文の口述筆記なのだけど、これは小間使いに執心している夫を小間使いに書かせた手紙で呼び出して、そこへ奥方様自身が変装して向かってやろうという策略の場面。他愛もない歌詞で、場面としては喜劇で、ただそれだけのことなのにメロディがものすごく美しい。小間使いと奥方様、ふたりのソプラノが宵の西風とそよぐ松葉のようにやわらかくハモりながら重なる箇所が震えるほど美しい。

もう奥方様は小間使いと付き合っちゃえよ! と思うくらいここの二重唱はいいんだけど、奥方様は浮気者の夫のことがまだ好きなんですよねえ。『フィガロの結婚』はいいぞ。

This is my quest, to follow that star,
No matter how hopeless, no matter how far
To be willing to give when there's no more to give
To be willing to die so that honor and justice may live

The Impossible Dream/The Man of la Mancha

これぞ我が使命、星に従うことこそが
いかに望み薄かろうと、いかに遠かろうとも
もはや与えるものなくともみずから与え
栄誉と正義が息づくであろうところのため命を投げだすこと

『ラ・マンチャの男』より『見果てぬ夢』

The Impossible Dream は歌詞ぜんぶいいですが! 歌詞好きすぎて旧ブログで記事一本使って対訳載せたことがあったなそういえば。『ラ・マンチャの男』は幕開けの I am I, Don Quixote (我こそはドン・キホーテ)とサンチョが歌う I Like Him も好き。アロンソ・キハーナ/ドン・キホーテはねえ……いいですよ……ナイス皺が好きな当番がラ・マンチャの男を嫌いなわけがないですね……

きこえるかしら ひづめの音
ゆるやかな丘をぬって かけてくる馬車

きこえるかしら/『赤毛のアン』

アニメ『赤毛のアン』の主題歌。初放映当時、当番4歳か5歳かでしたねえ。乙女座月年齢域直撃作品。エンディングの『さめない夢』も好き。歌詞もメロディもいいんだけれど、演奏がかっこいい。「きこえるかしら ひづめの音」の後に四小節挟まってくるホルン主体のフレーズがかっこいい。

『きこえるかしら』は物語で言うとマシュウがブライトリバー駅まで迎えにくるのをアンがひとりで空想しながら待っているほんの短いあいだの胸の高鳴りを描いた歌だと思うんだけど、これが一年という長丁場のアニメ作品のオープニングとして使われたのはすごいことだと当番は思う。作中ではアンの胸の高鳴りはその日の夕方に打ち砕かれるし、11歳から16歳まで成長するアンの日常には悲しみや痛みもあったけれど、毎話の幕開けはいつでも、あの未来への期待に満ちた11歳のアンが一頭立ての馬車でプリンスエドワード島の四季を駆け抜けていくあの歌から始まる。「むかえにくるの むかえにくるのね 誰かが わたしをつれていくのね」四歳だった当番には、アンこそが当番をつれていく「だれか」だった。白い花の道へ、風のふるさとへ

こがらしとだえて 冴ゆる空より
地上に降りしく 奇すしきひかりよ

冬の星座/文部省唱歌

文語調で七五調の、星を歌った曲。はい好きですねー。当番さん七五調大好き。二番の歌詞「無窮を指さす北斗の針と」も好きです。この曲も好きすぎて旧ブログで一記事使ったことがあります。

Dancing bears,
Painted wings,
Things I almost remember,
And a song someone sings
Once upon a December.

Once Upon a December/Anastasia

踊るクマたち
描かれた翼
もう少しで思い出せそうなものたち
そして誰かの歌っていた歌
いつぞやの12月に
(当番訳)

ミュージカル『アナスタシア』の挿入歌。ディズニーに見えてワーナーのアニメ作品。これも3/4拍子。短調、オルゴールの音、ワルツ、はい好きー。あと12月モチーフの歌だから好きっていうのもある。当番さんの誕生月、12月なので。クリスマスソングでも年末ソングでもないのに12月に言及している歌ってなかなかないんですよ。映画本編では孤児のアーニャ(実は記憶をなくしたアナスタシア大公女)が今は廃墟になっている舞踏室で歌うと壁の肖像画から貴族たちの幻影があらわれて踊る。

With tuppence for paper and strings
You can have your own set of wings
With your feet on the ground
You're a bird in a flight!
With your fist holding tight
To the string of your kite

Let's Go Fly a Kite/Mary Poppins

2ペンスの紙と糸で
翼を持てるよ
地面踏みしめ
鳥のように飛ぼう
その手にしっかりと
凧糸を握って
(当番訳)

ディズニー版『メリー・ポピンズ』クロージング曲。当番は『メアリー・ポピンズ』に関してはトラヴァースの原作ガチ勢で、ディズニーが映画化するために加えた数々の改変には髪の毛が燃え上がるくらい腹をたてているんですが、役者さんの演技とビジュアルとシャーマン兄弟の楽曲は素晴らしいんですよ。バンクス夫妻の設定改変とシナリオはひどいですけど! 一番好きな楽曲はこの『凧をあげよう』。これも3/4拍子。

Look inside the balloon
And if you hear a tune
There's nowhere to go but up
Choose the secret we know
Before life makes us grow
There's nowhere to go but up

Nowhere to Go But Up/Mary Poppins Returns

風船に目を合わせて
調べが聴こえたなら
あとは浮かぶだけ
みんな知ってる秘密を選ぼう
暮らしに追われて老けこむ前に
そうしたらあとは浮かぶだけ
(当番訳)

ディズニー『メリー・ポピンズ・リターンズ』のクロージング曲。これも原作『メアリー・ポピンズ』を改変しまくった『メリー・ポピンズ』の後日譚なもんで、当番はもちろん怒髪天なんですけれど、相変わらず曲と美術と役者だけはいい……曲だけはいい……あっちこっちにシャーマン兄弟の楽曲を引用していて本当に本当にひどい……許してしまいそうになるだろ本当にひどい……!

これは前作の『凧をあげよう』と対になる曲で、場面は同じ公園、拍子も同じ3/4拍子、間奏で『凧をあげよう』のサビを引用と「ね、なつかしいでしょ? 」と畳みかけてくる。やめて許してしまいそうになる、やめて。バンクス夫妻をあんな風に改変したの本当に怒ってるんだからね。やめて『凧をあげよう』を引用して泣かせないで。歌唱はアンジェラ・「ポット夫人」・ランズベリー。元気なお姿と変わらぬあたたかい歌声を拝めて大変幸せだったがそれはそれとして許さんぞディズニー。(ディズニーへのアンビバレントな感情。原作クラッシャーなので好きな原作には近寄ってほしくはないが成果物は高品質。当番的にはジブリもこの系統。ディズニーとジブリは原作に思い入れがないかオリジナル作品の方が楽しめる)

If I can learn to do it
You can learn to do it
Something in you knows it
There's nothing to it!
Follow in my footsteps
Shoe by shoe!
You can learn to do it too!

Learn to Do It/Anastasia

僕ができるなら
君だってできる
君の中の何かが知ってる
どうってことないさ
僕の後について
一歩ずつ
君だって覚えられるさ!
(当番訳)

『アナスタシア』からもう一曲。元貴族を自称するヴラド(ヴラジーミル)が孤児のアーニャを「アナスタシア大公女」へ仕立てて詐欺の片棒を担がせようとして歌う曲。当番はこのヴラドみたいな「木星感溢れる胡散くさい詐欺師のおっさん」キャラクター類型が大好きです。「木星感溢れる」は「年齢(中年)」「体型(往々にして肥満体)」「お人好し(だが往々にして無責任でツメが甘い)」にかかります。似たような「木星感溢れる胡散くさい詐欺師のおっさんが若者に詐欺の片棒を担がせようとする歌」では『プロデューサーズ』のマックスが歌う You Can Do It と『ウィキッド』の「オズの大魔法使い」が歌う Wonderful も好きです。悪い木星のオッサンは現実では出会いたくないけどミュージカル作品にひとりいると大変よいものです。だいたい歌ウマだし。

空耳ではない
確かに聞こえます
あの家族の戯れ
再びの雁が音

あれは父上と……母上と……きっと……我らの

再びの雁が音/源氏兄弟双騎出陣 第一部

あの……2.5次元です。刀ミュです。髭切が曽我十郎、膝丸が曽我五郎となって『曽我物語』を再現するという『源氏兄弟双騎出陣』の第一部大詰めの歌です。父の仇を討ち果たした曽我兄弟の、瀕死の兄十郎が幻の雁が音(兄弟にとっては家族の幸せの象徴)を聞き、同じく瀕死の弟五郎が「確かに聞こえる」と寄り添う。旧暦五月、雁は北へ帰っていて鳴き声がするはずがないのに。うっ……(笹を振る)。

当番が墨染の沼(膝丸沼)へ落ちたのは第二部ライブパートのアモーレ丸だけど、いざ二次創作を書くと最初から死別の話だったりしたのは間違いなく第一部曽我物語パートの影響です。刀ミュで落ちる沼を作るのは第二部だけど、その沼の前に崖を作るのは第一部歴史物語パートだと当番は思っています。刀ミュ第一部は絶叫マシンの上り、第二部は下りです。悲鳴出るわ。

You're so nice.
You're not good,
You're not bad,
You're just nice.
I'm not good,
I'm not nice,
I'm just right.
I'm the Witch.
You're the world.

The Last Midnight/Into the Wood

いい子ちゃんだこと
お前たちな善人でもない
悪人でもない
愛想がいいだけ
私は善人じゃない
愛想もない
ただ正しいだけ
私は魔女で
お前達は世間様さ
(当番訳)

ミュージカル 『イントゥ・ザ・ウッズ』の魔女が歌う曲。映画版の魔女(メリル・ストリープ)よりもブロードウェイ版の魔女(バーナデット・ピーターズ)が好き。バーナデット・ピーターズはテレキャスト(テレビ放映)版でも魔女を演じている。『イントゥザウッズ』は何度も再演されて、色んな女優が魔女を演じているけれど、Wikipediaによれば2012年セントラルパーク・プロダクションではドナ・マーフィーも魔女を演じているらしいのね。ドナ・マーフィー、2010年『塔の上のラプンツェル』ゴーテル役です。イントゥザウッズの魔女もラプンツェルの養母だからドナ・マーフィーは別作品で同じ役を演じたことになるのね(ドナ・マーフィーのゴーテル演技がすごく好きだから、イントゥザウッズの魔女を演じる彼女もすごく観たい。映像残っていないかな)。歌の上手いヴィランはよいものです。

以上、15曲でした。

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