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蠍座29度「母の助命嘆願」

2018年11月20日18時29分、トランジット太陽が蠍座数え29度へ入りました。蠍座数え29度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「母の助命嘆願」

「♏29母の助命嘆願」原文チェック。黒字の1925年ジョーンズ版、青字の1975年ルディア版ともに同じ詞文で「酋長へ自分のこどもたちの命乞いをするあるインディアンの女」。こどもは複数います。

「♏29母の助命嘆願」番地チェック。蠍座後半(復路)の5度ずつに分けた第3グループ(おわり)の、第4度数。どの5度組でも第4度数は第3度数を裏打ちする。第3度数は第1度数と第2度数のこども。磯野家で言えば第4度数はマスオ。

「♏26原住民の野営」が波平、テーマを打ちだす。どこへ行こうといつものように、その場に合わせて。「♏27威風堂々」がフネ、波平を裏打ちする。どこへ行こうといつものように、その場を自分色に。「♏28妖精王の帰還」がサザエ、波平とフネをいいとこ取りする。

「♏28妖精王の帰還」がサザエ、波平とフネをいいとこ取りする。見えないものの王が見えない王国へ帰る。旅は終わりに近付き、道は出発点へ向かう。「♏29母の助命嘆願」がマスオ、サザエを裏打ちする。母親が部族の長へ子らの命乞いをする。失ってしまったらもう後がないもの。

罪を犯した者への刑罰として、最も取り返しのつかないものが死刑だ。なにしろ、いったん死なせてしまったら生き返らせることができない。追放等の「命までは取らない罰」ではなく死刑を宣告されるというのは、それだけ犯した罪が重大だったのだと推測される。

命はひとりにひとつずつしかない。死なせてしまったら取り返しがつかない。親にとって、我が子は取り替えがきかない。失ったらもう後がない。罪人の母親は酋長に泣き泣き縋る。「命ばかりはお助けください」「ほかの道はないのでしょうか」「母にできることなら何でもします」

彼女の子らが何をしたのかシンボル内には描かれていない。死刑を宣告されても仕方のないことをしたのかもしれない。死なせなくては部族内に示しがつかず、被害者の遺族も納得しないのかもしれない。しかし罪人の母親は必死だ。どうか命だけは! この子達は私の全てです!

身勝手な言い分だと、母親自身でさえわかっているかもしれない。それでも我が子が死ぬことを「仕方ない」では済ませられない。たとえ望みは限りなく薄くとも、懇願せずにはいられない。この母にとって、こどもたちを失うことは我が身を切られるようにつらい。

蠍座のひとつ前、天秤座の数え29度を見てみよう。「♎29知識の継承」は知識の範囲に橋渡しをしようとしている人類。♎29は「♎28徐々に好転」を裏打ちする。徐々に明るくなってくる、だんだんよくなる。未来があるからこそ、その未来へこれまでの知識を渡したい。

♎29では知識を次世代へ繋げようとする。♏29では母親が我が子らの助命を願う。♏29は「♏28妖精王の帰還」を裏打ちする。♏28の妖精王は旅を終わらせる。♏29の酋長は掟の守り手として罪を犯した者の命を絶とうとする。母親は懇願する。終わらせないで。どうか命を絶たないで。

「♏29母の助命嘆願」対向シンボルを見てみよう。「♉29靴職人コンビ」は同じ卓で作業するふたりの靴直し職人。「♉28モテ熟女」を裏打ちする。新品が綺麗なのは当たり前、古いものが綺麗なのは手入れの賜物。古くなったからと捨てちまうのは勿体ない、直して磨けばまだイケる。

「♉29靴職人コンビ」は履き古しの靴を更生させる。捨てないで、その靴は直るよ。「♏29母の助命嘆願」は子らの寿命を延ばしたい。どうかこの子たちを見捨てないで。悪いところを直し、人格を磨き、罪を償い、人の役に立つ機会をください。更生のための時間をください。

「♏29母の助命嘆願」とトラインになるのは「♋29どちらが重い」。蟹座は水の活動サイン、はじめの水。その数え29度は双子の重さを金の天秤ではかり比べるミューズ。この♋29ミューズは「♋28融和の象徴」を裏打ちする。「我々の娘」と「あいつらの息子」ではどちらが重い?

蠍座は水の固定サイン、まんなかの水。その数え29度は酋長が「部族の掟」という天秤で罪をはかり死刑を宣告する。そこへ罪人の母親が来て慈悲を乞う。どうか秤の片方に愛も乗せてください。部族の掟は重いもの。しかし愛の掟もまた重いものではありませんか。

「♏29母の助命嘆願」とスクエアになるのは「♌29人魚姫の登場」。獅子座は火の固定サイン、盛夏の火。その数え29度は人間になる気満々で波をかき分け現れる人魚姫。この♌29は♌28を裏打ちする。人魚姫は♌28の小鳥たち同様、この先に待っている可能性にわくわくが止まらない。

蠍座は水の固定サイン、仲秋の水。その数え29度は部族の長へ我が子の命乞いをする母親。♌29の人魚姫はこの先に開ける人生を思ってわくわくがとまらない。♏29の母親はこのまま行けば強制終了させられてしまう我が子の人生を思って悲しみが止まらない。嘆願せずにいられない。

「♏29母の助命嘆願」は蠍座後半(復路)第3グループ(おわり)第4度数(マスオ)。同じ蠍座後半の第1グループ(はじめ)・第2グループ(まんなか)のマスオズと比べてみよう。1がテーマを打ちだし2が1を裏打ちし、3が1と2のいいとこ取りをする関係はグループ間でも成り立つ。

蠍座後半第1グループのマスオは「♏19オウム返し」。オウムが悪い言葉を喋ったなら、それはオウムに悪い言葉を聴かせた人間が悪い。第2グループのマスオは「♏24山上の垂訓」。見た目ではなく本質を見ようとしなさい。神が見るのは本質なのだから。

第1マスオ「♏19オウム返し」と第2マスオ「♏24山上の垂訓」をいいとこ取りして第3のマスオ「♏29母の助命嘆願」がうまれる。大罪を犯した人間も、何か悪い手本を真似てしまった結果かもしれない。よい手本がいれば更生の可能性がある(♏19)

天の父はガワではなく本質を見る。その上で空の鳥や野の花や、何も持たず何の役にも立たないように見える存在をも分けへだてなく愛してくれる。我々も互いをそのように見るべきではないか(♏24)?どうか罪を犯した者にも御慈悲を。やりなおしの機会をください(♏29)

蠍座後半第3グループ第4度数の「♏29母の助命嘆願」を前半から支えるのは同じ第3グループ第4度数の「♏14電話開通」。電話はまさかのときに警察や消防へ即座に繋がることのできるライフライン(命綱)だ。

「♏29母の助命嘆願」は裏「♏14電話開通」だ。♏29ではライフライン(命綱)ではなく命そのものが断たれようとするのを母が懸命に止める。どうか玉の緒を断たないで。部族のネットワークから、この世界から、切り離さないで。もういちど迎え入れてください。

うまれたときのホロスコープで「♏29母の助命嘆願」はどのハウスにある?2018年11月20日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 身をなげうって(蠍座) 生きていく(太陽) 必死な母の助命嘆願(♏29)」

#サビアンシンボル物語

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