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月経用品について2018年に当番が考えていたこと

2018年12月9日のツイートまとめ。発端は月経の手当を布ナプキンでするか、使い捨て紙ナプキンでするか、みたいな話。6年前に生やしたツリーだけれど、当番の立位置と考えは今も6年前と変わらない。布ナプキン使うだけが「自分の体と丁寧に向き合う」じゃねえですよって話。

昼間の生理用品関連で思い出したのだけど、布ナプキンと紙ナプキン、布おむつと紙おむつ、ってあるけれど成人用(介護用)のおむつに布を使っているパターンってあるのかな? あるいは軽い尿もれ用のパッドが布っていうパターン(尿もれ専用ぱんつは洗える布のやつと紙製使い捨てのがあるのは把握している)。

や、紙おむつにせよ紙ナプキンにせよ「それでなくても体力消耗しているのに使用済を洗うのがまた大変」っていうので布から紙へ置き換わってきた歴史があるわけじゃない。なのに布ナプキンいいよーと薦められて「いやー体調悪いのに洗濯まで考えるのイヤだし」で断ると意識低く見られる※の納得いかない。

(※2018年当時、そういう書きっぷりの使い捨てナプキン否定過激派の人達というのがいたんです)

「1ヶ月に1回、自分の体と向き合って。布ナプキンも洗えば愛着がわくし、つけ置きだから手間もかからないし」と言われても1ヶ月に1回自分の体と相談した上でナプキン洗うより体を休めたいわけだし職場のトイレで取り替えた布ナプキン電車に揺られて持ち帰りーのつけ置きーのはしたくないわけですよ。

布ナプキンいいよーで薦めてくる人を見るときに「あくまでも選択肢のひとつ」として薦めているのか「相手の生活習慣も何も見ずにとにかく紙ナプキン否定」タイプなのかというのは常に気にしている。後者はご遠慮申し上げたい。布ナプキン洗って丁寧に使うだけが体を大事にする方法じゃないんだぜ。

あとはお母様が布ナプキン派なので思春期を迎えた娘さんにも布ナプキンの使いかたを、みたいな記事を読むとちょっとハラハラしちゃう。娘さんの体は娘さんのものだし、そこは選択肢のひとつとして示す程度にして娘さん自身に任せてー紙ナプキンやタンポンを選んでも口出ししないであげてー、と思う。

やー、だってさ。思春期の娘さんは月経の手当て以外にも色々対処しなきゃならないことが多いわけよ。学業のこととか人間関係とかバイトとか入学試験とか卒業試験とか就活とかさ。一部の超優秀なお子さんを除いてだいたいクッタクタよ。その上、布ナプキンを手洗いする丁寧な暮らしをやれってかい。

「自分と向き合う時間をとって丁寧に暮らす」でやりたいことは「布ナプキンを自分で洗う」なのか? 洗濯が自分のやりたいことなのか? と思うのよ。私は家で血のついたナプキンを洗うより使い捨てを使ってその時間で本を読みたい。体調が悪いときは血のついたナプキンを洗うより使い捨てを使って眠りたい

今や体質が合えば低容量ピルを使って月経コントロールもできる時代。使い捨ても布もピルも選択肢のひとつ。大切なのは自分の今の生活形態と体質に合っているかどうかであって、合わなかったらどうしようもない。

生活形態と体質はみんな驚くほど違う。それから家事技術の得意不得意・好き嫌いも驚くほど違う。ある人にとってAという処置がどんなに使いやすくてラクで合理的なものでも別の人には使いづらくてつらくて面倒を増やすものになることがあるんだ。

あと「『こども』と『おばあさん』以外の女の人ならみんな月経があるだろう」という想定で「生理用品何使ってる? 私は○○なんだけどー」と話し始めて相手が「月経があってもおかしくない年頃ではあるけれど諸事情でない」っていうのを丸で考えないっていうのも危ういなーと思う。

色々あるんだよ見た目健康そうに見える成人女性でも。ストレスで若くして閉経してしまうとか(私は一時期それかも?と思うほど来ない時期があった)、子宮や卵巣の病気で摘出したから月経はもう起こらないとか、男性から女性になったとか、「月経がない以外は健康な60歳以下の成人女性」はいるんだよ。

私、若くして閉経してしまうかもと思っていた頃(30代後半の頃)、キラキラ笑顔で布ナプキン薦めてくる売り子さんに(「私、閉経しちゃったからナプキン要らないの」って言ったら何て言うだろうなー)と思っていたことがある。私を見たことある人は知っているけど、私至って健康そうに見えるんだよ。

言わないだけで割と近いとこにいたりするよ、ストレスで月経止まっちゃって、他は回復して今は見た目健康そうに見えてもそこだけ回復しないままの人。こどもが欲しくて、とかで治療へ行くひともいるけれど、それならそれなりでいいか、とひとりそのままで生きていくひともいる。

「こどもでもおばあさんでもない健康そうに見える成人女性なら誰でも月経があるはず」じゃないんだよ……

そういうこと(こどもでもおばあさんでもない年代の健康な女性なら子宮があり卵巣があり月経があるはずだ「ではない」)があるから私は子宮は聖なる場所だとか神殿だとか言って持ち上げるいわゆる「子宮系」が嫌いだし、布ナプキンを手洗いすることで体と向き合うとか女性性と向き合うとか系統が嫌い。

「丁寧にお尻を拭いて1日1回、自分のお尻と向き合っています」なんて殊更には言わないし、むかしハンカチーフで鼻をかんで洗ってまた鼻をかんでた人は自分の鼻と丁寧に向き合ってたわけじゃなくてハンカチーフしかなかったからでしょ。ティッシュペーパー出たらみんなティッシュで鼻かんでるじゃん

むかしハンカチーフで鼻をかんで洗ってまた鼻をかんでた人は自分の鼻とそこから出る鼻水に丁寧に向き合ってたわけじゃなくてハンカチーフしかなかったからでしょ。ティッシュペーパー出たらみんなティッシュで鼻かんで捨ててるじゃん。同じことを使い捨てナプキンでしちゃいけないってこたぁなかろうよ。

それともシルクのハンカチーフで鼻かんで、やさしくやさしく手洗いして自分の鼻と鼻炎に向き合うのが丁寧な暮らしなんだろうか。そりゃエコではあるだろうけど。実は箱ティッシュを使いきって切羽詰まったときに柔らかいハンカチーフで鼻かんでみたら妙に気持ちはよかったけれど鼻セレブの方がいい。

【2024年追記】
30代後半頃、ストレスが体にきて月経過多からの一転早期閉経の危機だった当番ですが。2011年3月をひとつの転機として職場を都内から地元へ変えたらジワジワ回復しました。今でも月経用品とは縁が切れないけれど、そろそろ卒業してもいいのになあとは思っています。

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