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「教科書的な一冊」を読みきるということ

2019年12月5日の連投まとめ。誕生日だったねえ

帰宅したら原稿。ということはツイッターは帰宅途上の今しかできん。よし、今日(※201年12月5日)公開されたインタビュー内の「本を1冊読み通す」ことについて時間の許す限り連投する。ここで言う「本を1冊」の「本」は「その占術の基礎が書かれた教科書的な1冊」のことだ。

【この連投に関する前提1】 
当番は西洋占星術沼の民だから主に西洋占星術の本を想定して話すよ。他の占術の「教科書的な1冊」については、他占術沼の民に話してもらった方がいいと当番思う。当番私見で西洋占星術沼は「教科書的な1冊」が豊富で入手しやすく、比較的恵まれている沼です。

【この連投に関する前提2】
「教科書的な1冊」は紙の本・電子書籍を問いません。また、紙の本や電子書籍の密度や構成に匹敵するウェブサイトやウェブ講座(これから登場するかもしれないよね)があればそれでも構わないと当番は思います。もちろんリアル講座の教科書もありだと思います。

【以上を踏まえて本編】
西洋占星術で言えば、あなたの目標が「自分の出生ホロスコープが読み解けて、自分のことがよりわかるようになればそれでじゅうぶんだな」であれば「わからない部分を都度都度ググッて、出てきたウェブページを拾い読みするだけ」でもかなり用は足ります。お金もそれほどかからずに済むことでしょう。

しかし「出生ホロスコープを読み解き、自分について知る」の「その先」を望むなら。具体的には「出生図以外の自分のホロスコープを読む」「他人のホロスコープを読む」「性格や素質だけではなく運勢や時期を読む」「相性を読む」等を望むのであれば、基礎の教科書を1冊持つことを当番強くお薦めします。

初めの方で言いましたが、紙の本でも電書でも、密度と構成がしっかり整っていて完結している(←大事)ならば、ウェブサイトでも構いません。手元ですぐに、いつでも開くことができて、困ったらいつでもそこへ戻ることができる教科書をひとつ、まずはひとつでいいから自分で決めてお持ちになることです。

「ひとりの著者によってはじめから終わりまで書かれている本」あるいは「ひとりの主著者と、ひとりあるいは何人かの副著者によって書かれている本」がよろしいです。初めは基礎知識、中ほどは手順の解説、次に実占例、それから応用と「容易→難解」の順に構成されている本がよろしいです。

「教科書的な1冊」は、必ず「基本的な情報→押さえるべき大枠→次第に難しく細かい部分→実占例や応用」の線に沿って構成されています。どこかでつまずいたら初めの方へ戻って基礎を再確認すればいいように、学習者のことを考えて構成されているのが「教科書的な1冊」です。

逆に言えば、様々な情報があるけれど順不同に並んでいるだけで「つまづいたときにどこへ戻ればいいかわからない本やサイト」「容易→難解または基礎→応用の連なりのどこかに抜けがある本やサイト」は教科書的ではありません。読み物ではありますが教科書ではありません。教科書になれません。

前記のような理由で、たとえば当番のブログは西洋占星術の教科書的なウェブサイトとは呼べません。まず、当番ブログは難易度順に構成されていません。次に基礎→応用までの連なりの中に穴がボコボコあいています。更に、完結していません。教科書代わりに使うのはよしましょう、いないとは思いますが。

(※2023年追記。もちろん、当番noteも教科書代わりにできるものではありません。読み物としてお使いください)

当番ブログみたいなのは、教科書を別に持って西洋占星術を勉強する人がおやつ代わりに読み物としてつまむのであれば有効……かもしれません。しかし、おやつを食事の代わりにしてはいけません。読み物はおやつ、教科書は食事です。読み物は心の潤いですが教科書は頭の栄養です。頭の栄養を取りましょう。

※当番ブログは「読み物」として書いており「占い好きのための読むおやつ(お徳用大容量パック)」ですが、当番講座のテキスト冊子についてはその限りではありません。当番講座のテキストについては、小規模なりといえども「教科書」として書いております。基礎から実習へ、実習から応用へ進む構成にしてあります。

教科書は、著者が学習者のために情報の重み付けをあらかじめしてくれています。順を追って学んでいけばいいように、途中から読んでも何かわからないことがあれば前に戻って読めばいいように構成されているのが教科書です。ウェブ拾い読みオンリーで行く場合は情報の重み付けを自分でする必要があります。

教科書は地図でありガイドブックです。ウェブ検索オンリーのインターネットぶらりノープランの旅を否定はしませんが、ガイドブックを1冊持ち、軽く目を通しておくに越したことはありません。軽く目を通せるくらいの、ライトな教科書からでいいのです。最初から松村先生の鈍器本を買えとは当番も言いません。

(※松村先生の鈍器本→松村潔先生の、角で殴ったら人を倒せそうな分厚いハードカバーの教科書)

「いや、私はガイドブックに載っていないような場所を旅したいんだ」という気持ちはよくわかります。でも、そこが本当にガイドブックに載っていない場所かは、ガイドブックを見てみないとわかりませんよ。

「地図やガイドブックに載っていない場所、教科書にない情報がウェブにはあるかもしれない、地図や教科書に載っていること以外を読みたいんだ」わかりますよくわかります。地図やガイドブックに載っている土地、教科書に書かれている情報を網羅した後にそれを求めるのであれば何の問題もないわけです。

自分が1冊読みきれるボリューム、持ちやすいサイズのやさしい「教科書として作られている基礎本」、1冊からでいいので。今すぐ買えなくてもいいので、とりあえず図書館で取り寄せがきくなら急場はそれでもいいので1冊、目を通すだけ通してみて。買えるようになったら買おう。その1冊が地図になり指針になる。

今夜の話はここまで。西洋占星術の教科書でおすすめ本は数種類あるしダイマしたい意欲はあるけれど、それはまたの機会に。っていうか何度もアレとアレとアレとアレの中からどれか1種類、って当番よくツイートしてますよね、アレらです。他占術の教科書は他占術沼の民に訊いて。

「タロット/ルノルマンの教科書まずはこの数冊の中からどれか1冊」とか「インド占星術の教科書まずはこの数冊の中から以下略」とか「易占/四柱推命/算命学の教科書まずはこの数冊の中から以下略」とかは当番沼外の民なので、当該沼の信頼できる諸先生、諸先輩のおすすめ情報を参考にしてください。

無茶振りに近い荒技だけど、「自分が初心者に教えるための教科書を編む」つもりで自分が今まであちこちで読み歩いてきた情報を再編してみるといい復習になるよ。あることを教えるには、前提として何を教える必要があるか考える。どれが骨(基礎知識)で、どれが肉(応用)なのか考える。

#占いクラスタおとなの自由研究会 での「初心者向け縛り」は「教える側に立ち、初心者へ何をどういう順で伝えていくかを考えて情報を整理する」という無茶振りでした。ずっと「教えてもらう側」にいるなら自分だけがわかるノート、自分だけがわかる学び方でいい。「理解する」ではなく「覚える」でいい。

だけど、全員がずっと「教えてもらう側」にだけ居続けたいわけではないのでしょう? 「教えてもらう側」にずっといたいのは、それはそれでOK。でも、いま「教えてもらう側」にいる人の中には、いずれ自分が「教える」「伝える」側に回りたい人がいるはず。鑑定したい、講座やりたい人がいるよね?

いずれ「教わり、学ぶ側」から「教え、伝える側」になっていこうとひそかに、あるいは公然と望む人がいる。もしそれを望むのなら「教える・伝える練習」をする必要がある。鑑定家や講師やライターをするなら「自分の中ではわかっている」では何にもならない。相手にわかってもらう必要があるのだから。

「自分が教えるのであれば、この順番でこう書き、こう教える」という目で既存の教科書を読んでみよう。既存の教科書を書いた先生が、なぜこの順序で教科書を編んだのか、読み取ろうとしてみよう。今まで自分が集めてきた知識をどういう順序で、どういう表現で渡せば相手に伝わるのか?

書籍で手に入る教科書を読むとか、系統立てて教える講座を受けるとかは、含まれる情報、プラス、著者や先生の教えかた、伝えかたに触れる機会なのね。受信オンリーなら教科書も講座もなしで行けるかもしれない、でもいずれ発信側に回りたいのであれば、未来の同業他者の発信に触れ、伝えかたを学ぼう。

最初は1冊から、自分が読みきれる軽さの1冊からでいいんだよ、教科書。鈍器みたいな分厚い教科書から行くのはよそう、遭難するから。自分の登れる山、やさしい教科書から攻略しよう。

病膏肓に入っちゃった人や、そこに本があるから読む/積む人についてはこの限りではありません。鈍器本でも何でもお財布と空間の許す限り手に入れて読んだり積んだりすべし。

自分の顔がついてるツイートを再投する気恥ずかしさにおののきながら再投。ええい重要事項発信のためなら自分の顔くらい何だというのだ、どうということはありませんわよ!!!!!(突然の限界占いお嬢様)当番手持ちの本でお薦めテキストブックダイマしますわよ!!!!!

アストロいちねんせい向けおすすめ教科書についてはリンク先で紹介しています。

「授業じゃ教えてくれないこと」「教科書に載っていないこと」「地図には載っていない場所」が本当に授業で教えてなくて、教科書に載っていなくて、地図にも載っていないのかを確認するには、授業や教科書や地図に何が含まれているか知っておかないとね。

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