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蟹座7度「月夜の妖精」

2018年6月28日午前2時07分、トランジット太陽が蟹座数え7度へ入ります。蟹座数え7度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「月夜の妖精」

「♋7月夜の妖精」原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「Two fairies on a moonlit night 月夜のふたりの妖精」。青字が1975年ルディア版「Two nature spirits dancing under the moonlight. 月明かりのもとで踊っているふたりの自然の精」

「♋7月夜の妖精」番地チェック。蟹座前半(往路)の、5度ずつに分けた第2グループ(まんなか)の、第2度数。どの5度組でも第2度数は第1度数と対になり、グループのテーマを裏打ちする。磯野家で言ったら第2度数はフネ。

「♋6産卵の準備」が波平。天敵を倒せはしないけれど仲間を増やすことはできる。「わたしたち」のだれかが生き残ればよし! と猟鳥たちは巣作りに励む。では「♋7月夜の妖精」フネは何なのだ? 月夜に踊る妖精たちが、どうやって猟鳥たちの産めよ増やせよ戦略を裏打ちする?

現実的で具体的な産めよ増やせよ猟鳥たちの♋6へ、月夜の妖精♋7がどう関わってくるのか? それを知るには「妖精とは何のシンボルなのか?」を理解する必要がある。♋7と同じく踊る妖精たちをシンボルとする「♈16小人の靴屋」をヒントに考えよう。

妖精は一般に、目には見えない自然の働きをキャラクター化したような存在。自然の精、自然霊とも。人が見ているところには姿をあらわさず、その働きや悪戯の痕跡だけが残る。多くは人が寝静まる時間帯に活動し、たまに人がやり残した仕事を肩代わりしてくれたりもする。

「♈16小人の靴屋」のブラウニーたちは人間が寝静まる夜にやってきて、やり残しの家事を片付けてくれる。「夏の夜の夢」のパックは夜の森で眠る恋人たちの瞼に惚れ薬を塗り込む。「ピノキオ」のブルー・フェアリーはゼペット爺さんが寝ている間に現れ木偶人形に命を授ける。

妖精は「昼に活動する生き物が眠りにつく頃にあらわれて、昼間の住民が実行に移せないことを代わりに行うふしぎなちから」のシンボルだ。「寝ている間に小人さんがやっておいてくれないかなー」というアレだ。月夜にドングリ畑を訪れて発芽の踊りをするトトロたちも妖精だ。

「♋7月夜の妖精」はサツキとメイのドングリ畑へやってきたトトロのようなかたちで「♋6産卵の準備」を裏打ちする。生命を増やす後押し。発芽の促進。妖精たちが夜に踊った跡は、そこだけ草の色が濃くなっていたりキノコが輪になって生えたりする(妖精の輪)

トトロが来なくても、埋めたドングリは芽吹くかもしれない。妖精が踊らなくても、こどもができるような行為をすればこどもをさずかりはするかもしれない。昼間の住民たちの考えではそうだ。でも夜は夢と魔法のときだ。殊に月夜は。こんなに月が青い夜は不思議なことが起きるよ。

いのちをふやす妖精のふしぎなおどり。それが月夜の夢だったのか、夢だけど夢じゃなかったのかは、ふたたび日が昇るときにわかるだろう。巣作りも、子作り行為をすることも現実的で具体的、意識的な行為だけれど、それで本当に受精するのか、いのちが生まれるのかは時の運。

妖精、見えない力はそういう「時の運」をひっそりとブーストする。「そんな非現実的なことが起こるわけはない」と思う昼間の意識が眠っているうちに。世界には昼の領域と夜の領域がある。昼の領域に生まれようとするいのちを夜の住民が後押しする。

今夜みたいな月明かりの夜、昼間の住民が眠る頃に妖精たちは現れる。

「♋7月夜の妖精」とスクエア関係に当たる「♈7一石二鳥」はふたつの領域でいっぺんに自分を表現している男。同時に存在するふたつの世界。表と裏。♈7では男がふたつの世界両方に意識的だけれど、♋7では妖精の活動時間にはもうひとつの世界、昼間の住民たちは眠っている。

「♋7月夜の妖精」は蟹座前半(往路)第2グループ(まんなか)第2度数(フネ)。同じ蟹座前半の第1グループ第2度数と比べてみよう。1がテーマを打ち出し、2が1を裏打ちする関係はグループ間でも成立する。「♋2俯瞰で下見」の出したテーマを「♋7月夜の妖精」が裏打ちする。

「♋2俯瞰で下見」の男は宙へ浮いたまま地上を見ている。よく言えばしがらみから自由で視野が広く、悪く言えば地に足が着いていない。しかし地に足を着けてしまったら見えなくなってしまうものがある。宙へ浮いているうちに掴んでおいた方がいい展望がある。

「♋7月夜の妖精」は現実離れした妖精のシンボル。妖精は夜の、夢が生まれる世界の住民だ。昼と次の昼との間に夜がある。鳥たちが交尾してから卵が生まれるまでの間、種が芽吹くまでの間、卵が雛に、蕾が花になるまでの間に明日を夢みる夜がある。形が定まってしまう前の時間。

地に足を着けず高みにいる限り、男は足の届かぬほどの広い土地をひと目で見渡すことができる。着地してしまえば、いちどに一箇所にしか居られない。月夜に妖精が起こす魔法は、いつでも現実より大きい。一夜で巨木が生える。目覚めてしまえばそれはちいさな双葉に過ぎない。

魔法が解けてしまう前に、月明かりのもとでたくさんの夢を紡ごう。夢はいつでも現実より大きい。夜明けと共に夢の大部分は消えてしまう。だけど、たくさんの可能性を描いておけばそのうちのいくつかは生き残って日の目を見るだろう。

わたしたちの天敵が一日に千羽の仲間を食うのなら、わたしたちは一日に千五百の巣を作り七千五百の卵を産もう。毎朝日の出と共に十万の夢が露と消えるなら、夜ごと百万の夢を広げよう。減らされてしまう現実を見越して、できる限りふやしておく。どれかは現実になるだろう。

前もって広い範囲を見ておく。そうすれば地図のどの一点に降りようとも、ここからどうすれば目的地へ行けるかと考えることができる(♋2)。昼間に巣を作ったら、夜は夢と魔法に身を委ねる。夢のすべてが実現するわけではないが、すべての現実は夢の中から生まれる(♋7)

うまれたときのホロスコープで「♋7月夜の妖精」はどこにある? 今日の太陽はそこを照らす。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 心のうちを(蟹座) 照らしだす(太陽) 月夜の妖精夢の種まく(♋7)」

#サビアンシンボル物語

【♋7月夜の妖精 をより深く理解するための比較対象シンボルリスト】
♌7万古不易(となりのサイン)
♍7トップを狙え(60度)
♎7弱きを守る(90度)
♏7深く潜る(120度)
♑7神がかり(180度)
♓7無視されたもの(120度)
♈7一石二鳥(90度)
♉7異郷の出会い(60度)

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