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『香炉峰の雪』覚え書き

2018年1月23日のツイートまとめ。この日の北関東は雪が降っていた。職場のブラインドをちょっと開けて駐車場に積もる雪を眺める→『枕草子』の「香炉峰の雪はいかならむ」を思い出す→「そういえば白楽天(白居易)の『香炉峰』の詩、全文を知らないな」と思う→「よし、検索だ!」から始まる覚え書き。

【よし、まずは原文を探すのだ】
香爐峰下 新卜山居 草堂初成 偶題東壁

白居易

日高睡足猶慵起
小閣重衾不怕寒
遺愛寺鐘欹枕聽
香爐峰雪撥簾看
匡廬便是逃名地
司馬仍爲送老官
心泰身寧是歸處
故郷何獨在長安

【次は書き下し文を探すのだ】
香爐峰下 新たに山居をぼくし 草堂はじめてなり たまたま東壁に題す

日高く睡り足るもなお起くるにものうし
小閣にしとねを重ねて寒さをおそれず
遺愛寺の鐘は枕をそばだてて聴き
香爐峰の雪は簾をかかげてみる
匡廬(きょうろ)はすなわちこれ名を逃るるの地
司馬はなお老を送るの官たり
心やすく身やすきは是帰処
故郷何ぞ独り長安にのみ在らんや

【書き下し文を元に身も蓋もない現代日本語にしてみよう】
香爐峰のふもとに居を構えて、小屋も新しく立てたし、とりま東壁で詩を捻ってみたよ

昼だしよく寝たけど起きんのダルい
小さな家でオフトゥン重ねてすこーしも寒くないわ
遺愛寺の時報は(近所だから)枕から頭をもたげて聴くし
香爐峰の雪は(近所ry)ブラインドをあげて眺める
匡廬よいとこストレスなしよ
司馬は閑職爺さん向けよ
楽チンなのが住むべき場所さ
別に都でなくてもいいさ

ブラインドあげて駐車場の雪を見ていて枕草子のアレを思い出し、そういや白楽天のアレ全部知らないやー、と検索した結果。自家用備忘。

【2024年追記】
当時、思い立って検索を始めたのがランチを食べた後、ツイートを始めたのがその日の12時39分、ツリーを作り終えたのが12時52分。昼休みのネットサーフィン記録。2018年1月23日の関東地方は雪で大荒れ、交通機関が乱れに乱れた。2024年、雪の予報が出たら公開するつもりでまとめておいたのがこれ。


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