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天秤座17度「港の見張り番」

2018年10月9日17時33分、トランジット太陽が天秤座数え17度へ入りました。天秤座数え17度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「港の見張り番」

「♎17港の見張り番」原文チェック。黒字が1925年ジョーンズ版「(ある)引退した船長」。青字が1975年ルディア版「ある引退した船長が港を出入りする船を見張っている」。watch は「見張る・監視する」です。漠然と眺めているのではなくじっと注視している。「バードウォッチング」の watch であり「ナイトウォッチ(夜警)」の watch


「♎17港の見張り番」番地チェック。天秤座後半(復路)の、5度ずつに分けた第1グループ(はじめ)の、第2度数。どの5度組でも第2度数は第1度数を裏打ちする。磯野家で言えば第2度数はフネ。

「♎16接岸できない」は波平。嵐で船着場が壊され、取り付く島がなくなってしまった。船が来ても、人や積荷を安全に上陸させるプラットフォームがない。「♎17港の見張り番」はフネ。♎16に続き、岸辺のシンボル。昔取った杵柄で、元船長が港へ出入りする船を見張っている。

老船長のシンボルは他に「♌13老船長の回想」がある。♌13は獅子座前半第3グループの第3度数、仕事から解放されてゆらゆらと体を揺すりながらリラックスするシンボル。♎17は天秤座後半第1グループの第2度数、現役を退いてなお、経験を活かして港へ出入りする船を見守っている。

「♎17港の見張り番」は天秤座後半(復路)第1グループ(はじめ)第2度数(フネ)。天秤座前半(往路)第1グループ第2度数と比べてみよう。「♎2 6が7になる」では過去の成果の中から未来の種がうまれる。「♎17港の見張り番」では元船長が過去の経験を活かして港を見張る。

過去の蓄積の上にうち立てられた新しい上物(うわもの)が壊れたとき、それが復旧するまでの間「過去の蓄積」に出番が回ってくる。7がダメになったからと言って0や1からやり直す必要はない。6までは保存してあるのだから。バックアップの6を呼び出して、7再建までの間を繋ぐ。

「♎17港の見張り番」対向シンボルを見てみよう。「♈17老嬢二人」はふたりのきちんとしたいかず後家(Two prim spinsters)。嫁がない、母にならない。そんな人生だってある。結婚しないからと言って、ひとりぼっちというわけではない。

♈17は老嬢、♎17は引退した船長と、共に老いや隠居を示すシンボル。違いがあるとすれば♈17の老嬢たちは乙女のまま老いた(old maid)という点で(ある意味では)「未経験者」だが、♎17の船長は操船にかけては「経験者」であるというところ。

「♎17港の見張り番」とトラインになるのは「♊17健全な成長」。双子座は風の柔軟サイン、おわりの風。その数え17度は知性の頭に溶け込む健康の頭。♊16は男性しか参政権を持たない社会に対し「女性もそこへ含めろ!」と声をあげた。♊17では健康の頭が知性の頭に「含まれた」

♊16では「女性もそこへ入れろ!」と主張した。そして女性に参政権が認められると女性はそれまで男の世界だった政界へ新参者として「入り込んでいった」。男性と女性は共に「有権者」になった。♊17ではその「別個だったものがひとつになる」様子がシンボルになっている。

天秤座は風の活動サイン、はじめの風。その数え17度は港の見張りをしている元船長。血気盛んな若者もいずれ成熟した経験者になる。新参者も、時が経てば古参になる。老いて陸へ上がった身とは言え、まだ役に立てることもある。……誰だ今シルバー人材センターって言ったのは。

「♎17港の見張り番」とスクエアになるのは「♋17一粒万倍」。蟹座は水の活動サイン、初夏の水。その数え17度は知識と生命へと育つ一粒の胚。これは若く瑞々しい発芽のシンボル。♋16では書き記された巻物とライブの広場を比べていたけれど、♋17では胚がライブで育ちはじめる。

天秤座は風の活動サイン、初秋の風。その数え17度は引退した船長。元船長は現役を退いていて、今更♋17のように成長はしない。芽吹き(春)と成長(夏)は終わり、元船長は人生の秋にいる。元船長は過去の成果を蓄えている。必要なときにすぐ、その備蓄を差し出すことができる。

うまれたときのホロスコープで「♎17港の見張り番」はどのハウスにある?2018年10月9日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で(五音・ハウス) 持ちつ持たれつ(天秤座) 生きていく(太陽) 老いてなお港の見張り番(♎17)」

#サビアンシンボル物語

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