天秤座3度「新たな夜明け」

2018年9月25日午前11時57分、トランジット太陽が天秤座数え3度へ入りました。天秤座数え3度のサビアンシンボルをぎゅぎゅっと五文字くらいに圧縮すると「新たな夜明け」

「♎3新たな夜明け」の原文チェック。黒字-1925年がジョーンズ版「（ある）新しい日の夜明け、すべてが変わった」。青字が1975年ルディア版「ある新しい日の夜明けがすべてが変わったと示す」

「♎3新しい夜明け」の番地チェック。天秤座前半（往路）の、5度ずつに分けた第1グループ（はじめ）の、第3度数。どの5度組でも第3度数は第1度数と第2度数のこども。こどもは両親のいいとこ取りをする。磯野家で言えば第3度数はサザエ。

「♎1時よ止まれ」が波平。息の根を止められ防腐処理をされて、個体としては死ぬがその姿は「保存」される。「♎2 6が7になる」がフネ。過去の蓄積が実を結ぶ、これが6。果実の中から種があらわれる、これが7。果実は朽ちても種は朽ちずにやがて芽吹きのときを迎える。

個体としての生命は絶たれてもその姿だけが腐敗からは免れる蝶の標本（♎1）と、果実は腐り落ちても残る種子、6の中からうまれる7（♎2）は同じことをふた通りの表現で言っている。過去は朽ち、新時代の種子があらわれる。そしてその種子が芽吹くとき♎3の新しい夜明けとなる。

「♎1時よ止まれ」、「♎2 6が7になる」、そして「♎3新たな夜明け」は基本的な三位一体として見るべきだ、とルディアは解説している。♎1は死、♎2は変容、そして♎3は再生。ゆうべ死んでいった太陽が新たな姿で現れる。何もかもが刷新される。

日の出や夜明けのシンボルはサビアンシンボルに繰り返し登場する。どれも似ているようで、登場する位置や順番で少しずつ意味合いが違う。「♎3新たな夜明け」のイメージは『ライオン・キング』の「サークル・オブ・ライフ」。

天秤座なのに『ライオン・キング』？と思うかもしれない。しかし♎3にサークル・オブ・ライフはぴったりなのだ。太陽の巡り（サイクル）、命の円環。大きなものも小さなものも、その巡りに乗って動いている。それは同じことの繰り返しのようでいて、常に新しい。

幼いシンバの目の前で父ムファサは死んでしまう。ムファサはシンバの中で理想化される（♎1）。ヒヒの呪術師ラフィキは、シンバの中に亡き父ムファサがいると示す。シンバは父の遺志を受け取り生まれ変わる（♎2）。シンバは即位し、世継ぎも生まれ、新時代が始まる（♎3）

「♎3新たな夜明け」の対向シンボルを見てみよう。「♈3俺が祖国だ」はカメオに彫られた横顔が祖国の輪郭そっくりな男。「チーバくん」状態。大きなものへ自分を重ね合わせることで自信を得る。ちょっと踏み外せばそれはいわゆる「主語がでかい」というやつ。

オポジションの「♈3俺が祖国だ」は主語がでかいけれど「♎3新たな夜明け」も主語がでかい。朝になって太陽が昇ってくることに新たな時代のはじまり、死んでは生まれる生命の円環を重ねてくる。すぐ「生きとし生けるもの……」とか言っちゃう。朝が来るたび感動の大刷新。

「ドラマティック」と言いましょう、当番。「♎3新たな夜明け」と、そのオポジションである「♈3俺が祖国だ」はドラマティック。ドラマティックは大きなものと小さなものをぶつけて重ねてババババーンと前に出すことで作れる。

「♎3新たな夜明け」とトラインになるのは「♊3幾何学庭園」。双子座は風の柔軟サイン、おわりの風。その数え3度はテュイルリー庭園。かつて絶対君主のために作られた、どこまでも広々とまっすぐ、左右対称なお庭。あらゆるものが王様の言うとおり。

天秤座は風の活動サイン、はじめの風。その数え3度は新しい日の夜明け、すべてが変わった。♊3、テュイルリー庭園を作らせたのは太陽王ルイ14世。♎3ですべてを変えたのは新たに昇ってきた太陽。あらゆるものが新しい光に塗り替えられる。

「♎3新たな夜明け」とスクエアになるのは「♋3目指せ北極」。蟹座は水の活動サイン、初夏の水。その数え3度は毛皮にすっぽり包まり、毛深いシカを連れた男。彼は重装備で極地を目指す。♎3の夜明けと比べると、まるで太陽に対する北風だ。

天秤座は風の活動サイン、初秋の風。その数え3度はすべてを刷新する夜明け。♋3の自然は人間より遥かに強く厳しい。だから男はしっかりと防寒してその自然に立ち向かう。♎3の夜明け、太陽の力もまた人間より遥かに強い。あらゆるものが日の光に塗り替えられる。

うまれたときのホロスコープで「♎3新たな夜明け」はどのハウスにある？2018年9月25日の太陽はそこを照らした。穴埋め #アストロ短歌 で確認しよう

「○○○○で（五音・ハウス）　スタイリッシュに（天秤座）　リードする（太陽）　すべてが変わる新たな夜明け（♎3）」

#サビアンシンボル物語